- Amazon.co.jp ・本 (104ページ)
- / ISBN・EAN: 9784418115143
感想・レビュー・書評
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チベット仏教の指導者で、中国政府に圧迫を受けているのでインドに亡命政府を樹立されている「ダライラマ14世」から、震災を受けた日本に向けてのメッセージが収録された本です。
短いメッセージを集めた本ですが、素晴らしい人が語っていると、心に響くものがあります。
2011年3月の地震では、私はよく揺れるビルの18階にいて、長時間続いた大きな揺れに一時は覚悟しましたが、幸いにも書類が飛び散った程度で、大きな被害もなく運が良かったのですが、東日本の方は復興を乗り越えて大きく羽ばたいてほしいと思います。
以下は気になったポイントです。
・お互いを思うあたたかい心があれば、平和な空気がそこにある、誰かが怒ると、すぐに消える(p20)
・無関心、ことに他人への無関心は、もっとも恥ずべきこと(p22)
・本当の幸福は、生きとし生けるものすべてに対する愛と慈悲の心をはぐくむことから生まれてくる(p23)
・死とは衣装を着替えるようなもの(p41)
・来世で役に立つものは、今世でなしたよい行い(p44)
・心が愛で満たされているときは、悪いものが入り込む余地が無い(p68)
・毎朝起きるたびに「今日はもっといいことをしよう」と決意し、寝る前に一日を反省する(p89)
・人生で大切にしていることは、1)ひとりの人間としての務め(思いやり、許し、寛容、知足、自制)、2)宗教家としての務め(宗教観の調和、相互理解)、3)チベット問題に対する務め(p102)
・毎朝3時に起床、朝の勤めの後に散歩、5時ころ朝食、9時から書類業務、夜は8時ころ就寝(p103)
2012年2月11日作成 -
村上和雄教授の講演会でダライ・ラマ師のことを聞き、興味を持って読んでみた。
穏やかで愛深くすばらしいことば。
心が落ち着く。 -
この本は、ツイッターで紹介していただいたもの。
理由はわからないが、最近、疲労感が蓄積してきたので、大変、ありがたい本です。
ダライ・ラマが東日本大震災を受けて、日本人に語りかけた言葉。こういう本がでるのは、やはりダライ・ラマの人気を表しているような気がする。
①介護や奉仕は疲れることです。ときに機械的にこなす日があっても自分を責めないでください。何をしないよりはずっといいのですから。(p25)
この言葉には救われた。疲れてくると、被災者を救うことよりも、復興対策自体を進めること、広めることが自己目的化してしまう。常に戒めているのだが、こういってもらえると救いになる。
②起こってしまった悲劇はかえられません。前を向いて、新しい家、新しい町、新しい国をつくっていってください。(p31)
はい。
③人は誰でも、生まれてくるときと、死ぬときには、人の世話になります。世話にならずにすむ時期はせめて人のために尽くすべきです。(p45)
今日も力を尽くしたい。 -
ダライ・ラマ14世 (著), 篠山紀信 (写真)
私たち人間はすべて、生まれながらに宝物を持っている。それは、人を思いやるあたたかい心…。ダライ・ラマ14世が、3.11後の日本へ贈る、愛と希望のメッセージ。その言葉が、より重く、より深く突き刺さる。 写真:篠山紀信