久米宏です。 ニュースステーションはザ・ベストテンだった

著者 : 久米宏
  • 世界文化社 (2017年9月13日発売)
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  • レビュー :18
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784418175062

作品紹介

久米宏さん、初の書き下ろし自叙伝。TBS入社から50周年を迎える今年、メディアに生きた日々を振り返ります。入社試験の顛末から、病気に苦しんだ新人時代。永六輔さんに「拾われた」『土曜ワイドラジオTOKYO』、『ぴったし カン・カン』『ザ・ベストテン』『久米宏のTVスクランブル』『ニュースステーション』の18年半、『久米宏 ラジオなんですけど』の現在まで。久米宏の歴史=メディア史の意味もあり、時代の証言として、なによりも「ない番組」を切り開いてきた、一人の人間の成長物語として、読み応えのある1冊です。初日の惨敗からニュース番組の革命といわれるまでの『ニュースステーション』は、圧巻のドキュメント。伝説の番組は、時代の空気を鮮やかに甦らせます。

久米宏です。 ニュースステーションはザ・ベストテンだったの感想・レビュー・書評

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  • 今でこそテレビをほとんど見なくなってしまったが、かつて私はテレビっ子だった。そしてこの本を読んで気づかされたのだが、私の思い出のテレビ番組たちの真ん中に久米宏がいたことを。

    だからワクワクしながらこのエッセイを読んだ。
    稀代の司会者が、関わった番組について振り返っているのだが、その裏話が興味深い。
    副題の「ニュースステーションはザ・ベストテンだった」は中身を読むと、そういうことかと合点が行く。

    かつての私のテレビ体験を思い出しながら、楽しく読んだ。
    「ザ・ベストテン」世代だから当然なのだが、毎週かかさず見ていたし、「ぴったしカンカン」にも夢中になっていた。そして、「テレビ・スクランブル」だって。あの番組は画期的だった。今だったら、絶対に放送できないないようだ。
    当時はテレビ業界に勢いがあったから、あんな無茶な番組だって製作できたのだろう。その過激な放送の舞台裏についても書かれていて、あらためて、そのとんでもなさを知った。

    今はテレビではなくて、ラジオにはまっている。はまっているというか生活の一部だ。中学生の時に戻ったみたいだ。
    テレビが面白い時代がまた来ないだろうか。
    予定調和のバラエティ番組ばかりじゃ、つまらない。

  • 久米宏さんといえば、私には「ザ・ベストテン」だった。
    「ぴったしカンカン」も見ていた。
    そして「ニュースステーション」
    アナウンサーといえば久米宏さんだったかも。
    久米宏さんに続く人は誰だろう?安住さんかな?

    なんだか印象に残ったのは富良野塾の話。芥川賞の山下さんと一緒にいた時期があったとか。

  • なんとなくの就活の結果、TBSのアナウンサーとなるが、体調不良で仕事を干される。しかし、そこから彼の逆襲が始まる。ラジオでの奮闘をきっかけに、ぴったしカンカン、ザ・ベストテン、TVスクランブル、ニュースステーションと数々の大ヒット番組に司会者としてたずさわった久米宏の自伝。

    テレビ界における彼の一番の功績は視聴率の取れる報道番組を完成させたことだろう。ゴールデンタイムの平日22時を使い、当時ではバラエティーアナウンサーだった著者がほとんどのレギュラー番組を降板して挑んだニュースステーション。セット、衣装にこだわり、原稿を読むだけではなく、コメントや感情も発するキャスター。とにかく、型破りな報道番組であったが、現在ではその型が受け継がれている。

    そして、著者が一番こだわったのは生放送ということ。当時のテレビ界で生き残るには「生」に耐えうる瞬発力。彼はコント55号、黒柳徹子、横山やすしらと共演し、その力を鍛えられた。その集大成がニュースステーションだった。

    誰よりも生放送を愛した著者がニュースステーション降板後、今の編集しまくりのテレビ界を去ったのは必然だ。今のテレビ界に久米宏のような生放送で勝負する人間は不要になった。テレビが面白くなくなった理由の一つだろう。

  • 300ページ超を一気読み。「ニュースステーション」の話を中心に、ラジオやテレビ、言葉の見せ方や提供の仕方、隠れた工夫について詳しく書かれていて参考になる。言葉についてこれだけ研究していたのかと驚く。意外にも入社直後は不遇だった話も初めて知った。

    「ニュースステーション」は中学生にもわかる解説をめざしていたという。放送開始時はちょうど中学生。スタイリッシュな印象だったけど意図はこうだったのか。今の久米さんのラジオも聴いてみたくなった。

  • 2018/02/02:読了
     面白かった。

  • ニュースを魅せるエンタメにしたのは久米さんであろう。そのことの評価を自身で付けられずにいるとな。評価は自身でしなくても歴史がするもの。いろいろ考えることができた。読んでよかった。

  • 若い方はご存知ないかもしれませんが、古くは「ぴったしカンカン」「ザ・ベストテン」、わりと最近(と言っても2004年に終了ですが)では「ニュースステーション」という番組で司会を務めていた久米さん自身による自伝です。

    今でこそ、テレビはスポーツ中継以外は殆ど見ない私ですが、若い頃は(今とちがってインターネットやSNSの無い時代でしたから。。。)よく見ていましたし、「ぴったしカンカン」や「ザ・ベストテン」は毎週楽しみにしていましたから、その司会だった久米さんの本なので、とても興味深く読めました。

    懐かしい内容だけでなく、久米さんによる話し方、伝え方の極意の箇所は大変参考になりました。

    テレビで話すことのない私たちですが、会議、朝礼など人前で話す機会はたくさんあり、この極意はためになるのではないでしょうか。

    それだけでも、読む価値ありです。

    ぜひ読んでみてください。

  • タイトルはすかたんなれど内容は濃厚。往年の軽妙な語り口が文章にも反映され、骨太のテレビメディア論が開陳され、一気読み。

    昨今メデイアに対し、右陣営からは偏向報道、左陣営からは追従報道と風当りは厳しく、その風圧にメディア側は腰が引けてしまっている。軸足をどこに置くべきかを思案しているどころか軸足の存在自体を失念しているようにも見える。

    著者がニュースステーションのキャスターを務めていた18年間半は総じてメデイアは反自民だった。就中、ニュースステーションは急先鋒。白眉は時の幹事長 梶山静六を激怒させた一件。あれは久米宏だからできたツッコミだった。

    本書で、メデイアの立ち位置・スタンスについて坦懐している。
    「メデイア、特に新聞・テレビは時の権力を批判すること以外にない。
    メデイアが体制と同じ位置に立つことの危険さは歴史が証明している。」
    「そもそも、公平中立な報道なんて存在しない。とりわけ政治については。
    なら、この番組は“反自民”で打ち出して情報を発信した方がいいと判断」。

    一貫したその姿勢は、時に舌鋒鋭く、時に皮肉や揶揄した変化球を投げ込み、挑発を繰り出す。その変幻自在ぶりは実に小気味好く、権力者にとっては小憎たらしくニュースステーションに出演すると票が減ると言って、苦虫を噛み潰した。

    民間放送人 久米宏の底流には、ニュースステーションの最終登板日に吐いた言葉が脈々と流れていたことを知る。
    「戦後生まれた民間放送は国民を戦争にミスリードしたことがありません。これからもこのようなこの事がないことを祈っております」。

    スポンサーありきの民間放送において、ニュースステーションが18年もの長きに亘り、高視聴率を支えたのは2つの要因があった。局側は批判・顰蹙大いに結構と腹をくくる。キャスターは矜恃と哲学と話法で時には容赦ない質問や指摘をする。この2つを今の報道番組に当ててみれば、「池上無双」と評される池上彰氏ひとりというのはあまりにも情けないですな。

  •  「ぴったしカンカン」のチョメチョメという言葉は,今でも普通に口にしてしまいます。それほど,久米さんのあのテレビ番組が血肉となっているんだと思います。
     本書は,久米さんの自叙伝と言えるでしょう。ラジオから始まって,テレビに出るようになり,「ザ・ベストテン」を経て「ニュースステーション」で国民的な「人」となり,今は,また,ラジオに帰っている…そんな久米さんの心の内が,赤裸々に語られています。
     同時代を生きてきた者として,彼の進路選択への葛藤がビンビン伝わってきて,なんか,やっぱり久米さんが好きです。
     あの時代を生きてきた人にとって,本書は,自分をふり返ることができる内容だと思います。
     「ニュースステーション」での最後の番組を見ていないのですが,自分で乾杯するなんてとても粋。そう,彼は,いつも粋な生き方をしているんですよね。
     久米さん,かっこいいよなあ。

  • ‪自分は年齢的にニュースステーションが日本人のニュース体験をどう変えたのか直接は体験していない。でも著者が“テレビ”に徹底的にこだわっていたのは伝わってきた。ニュースとの接点がテレビからネットに移りつつある今読んでおきたい一冊。欲を言えば報道ステーションどう思ってるのか知りたかった。‬

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