夏井いつきの「月」の歳時記 見て感じて愉しむ秋の季語

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  • 世界文化社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784418182404

感想・レビュー・書評

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  • 俳句における三大季語、花、月、雪
    特に月には傍題も山ほどあり、奥の深い季語だ

    まさに中秋の名月を愛でながら、素敵な句を詠みたいなとは思うがさっぱり浮かんでこない
    まあそれは、力不足経験不足で、仕方のないことだが、この本は素晴らしかった

    兼題写真にもなりそうなたくさんの写真と当代の名句は、もちろん素晴らしいのだが
    たくさんの月の季語が、月齢と併せて解説されている

    こんな繊細な言葉は、日本ならではなかろうか
    俳句は詠めなくても、こんな美しい日本語を知ることができて嬉しいし、つくづく日本人でよかったと思える

    例えばこんな季語
    全く月が見えない朔日ごろの月 普通これを新月と習った気がするが、俳句の世界では、初月、初月夜

    細く右側が見えてきた!  二日月、繊月、二日の月
    少しはっきりと・・・ 三日月、月の眉、新月、月の剣
    右側が見える半月を  上り月、弓張月、半月、片割月
    月の弓、月の舟
    14日目の月  街宵、街宵の月、小望月
    そして、いよいよ15日の月は  名月、十五夜、今宵の月、望月、満月、芋名月・・・

    十五夜の翌日は十六夜(いざよい)
    その翌日は、立って月が出るのを待った立待月
    座って待った居待月
    寝て待った臥待月、寝待月

    こんな感じでほぼほぼ30日まで季語がある
    なかなかおもしろい

    夜空を見上げる楽しみができた気がする
    誰かに自慢をしたくなる

    国立天文台の片山真人さんの対談もあり、お得感も


          

  • 組長のYouTube でこの本が紹介されてます。
    https://youtu.be/r8TncBEMy10

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著者プロフィール

昭和32年生。松山市在住。俳句集団「いつき組」組長。俳都松山大使。「第8回俳壇賞」「第44回放送文化基金賞」「第72回日本放送協会放送文化賞」「第4回種田山頭火賞」受賞。著書に『超辛口先生の赤ペン俳句教室』『夏井いつきのおウチde俳句』、句集『伊月集 鶴』(小社刊)等多数。

「2023年 『おウチde俳句くらぶ 作品集 2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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