- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784418965281
作品紹介・あらすじ
苔むした森、蒼い氷河、ザトウクジラの海。太古の気配を残す南東アラスカにワタリガラスの神話を追い、シベリアへと人類の足跡をたどる。アラスカの写真家・星野道夫が遺した最後の物語。シベリアにおける著者の日誌を収録。
感想・レビュー・書評
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星野さんの遺作。南東アラスカを舞台にその地に住む人々との関わりを神話をベースにまとめたエッセイ。1万年前と変わらない景色、口語で伝わる物語は古代の世界そのまま。世界観に圧倒される。
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◆きっかけ
2015/1/7の読みたいリストExcelより転記。(きっかけ、概要も後日要転記)2016/9/10 -
星野道夫がアラスカで行方不明に
なったときに連載されていた
エッセイをまとめた一冊。
ことばが美しさに震える。
今は手元にないが
また手に入れたいと思い出した。 -
彼の本を読んでいつも思うことは、「消えゆくものに対する慈しみ」に満ちているということです。私が彼の著書に惹かれる一番の理由もそこにあるように感じます。
アラスカの大自然とそこに生きる人々、その大地と人間が背負ってきた歴史(=物語)に寄り添って、それを記録(自分の言葉と写真)にとどめること、それが彼のライフワークでしたが、この「森と氷河と鯨」が彼の最後の作品となりました。
カムチャッカで野営中クマに襲われたことは、当時新聞で読んで知っていましたが、それはワタリガラスの伝説(=アラスカに生きる人々のルーツ)を求めてアラスカからシベリアに渡った旅の途上だったことをこの本で知りました。彼の人生そのものがアラスカをめぐる物語のひとつだったように感じてしまいます。 -
たくさんの初めて聞く、横文字たちや、初めての神話、動物と人間が交わる自然。すべてが壮大すぎて、私が考えている自分の哲学論なんて本当にちっぽけなんだと感じた。文章に横入りしてくる写真の質があまりにもよすぎて、邪魔になったくらいだ。(良すぎて逆に邪魔なのだ。なんて贅沢だ。)
彼が撮った写真集も熟読(よく見て、よく読む)したい。 -
こっちの装丁の方が好きで探し回って買いました。中古でしたが・・・。
ワタリガラスの伝説について探る話なのですが、星野さんの静かな語りがやっぱり好きだと再確認しました。 -
はじめての星野道夫体験は、この本でした。
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私が、故星野道夫さんの世界に初めて出会った本です。
名前を知らなくても、きっと彼の写真を見たことがある人も多いはずです。
星野さんの行動力とすばらしい写真。私のその後の人生に大きな影響を受けた1冊です。
どれもすばらしい写真ですけど36ページのトーテムポールの下から顔を覗かせる鹿の写真が私は好きです。
この紀行文の執筆中、カムチャッカ半島で、クマに襲われ急逝されました。 -
星野さんの本。
星野さんの本を読んで一番最後に読んでもたいたい本。
これを読んでわたしはこれからの星野さんの見ている世界がわかりました。
同時に死んでしまったのは本当に早すぎたんだって思いました。
とにかく素敵な本。
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朽ちてゆくトーテムポールと、過渡期にあるインディアンの社会。美しい写真がアラスカの現在を伝えています。星野氏の遺作となる一冊。大好きな本です。