BPOで2冊目。著者は会計・人事のアウトソーシング・コンサルティング会社であるCSアカウンティング株式会社の伊藤氏(本の出版時は大阪支店のグループリーダー)。
感想。わかりやすい。私は経理業務を知らないのですが、全体像や選択肢を丁寧に示しながら、優しく解説してくれています。
著者サイドとしてはBPOコンサルを活用した方がいいですよ!、と説得したくなると思うんですが、そこの推しは控えめで、先ずは自力でできないか考えましょうという話の進め方に好感を持ちました。
備忘録。
・ノンコア業務をアウトソーシングする企業側の考え。①自分たちでなくてもできる業務は外部に依頼、②外部でも専門会社に頼めば質的にも高いものが提供される、③専門会社の方がスピードも速い。
・生産性向上、高付加価値化、新サービスの創出にも、BPO出来るところは活用を検討。経産省も、とくにサービス業でのBPO活用を提言。
・アメリカはBPO市場が12兆円でGDP比で0.75%、日本は6,630億円でGDP比0.14%、活用は遅れていると推測される。
・その業務は会社に必要だとしても、誰が行っても結果は変わらないもので、他社との差別化に大きな影響を及ぼさないもの。こういうのはBPOでどうでしょうか。経理で言えば、帳簿作成、決算・税務処理、請求書発行、業者への支払い、社員の経費精算など。
・育てた部員の退職リスク、後任育成問題への対応(採用や育成のコスト)例えば経理部員が1,2名しかいない会社とか、あとルーティンワークばかりのマンネリ化対策などにもBPO。
・BPOが本当に最善かどうかも考えてみる。正社員の新規雇用、派遣の活用もある。
・経理社員が置けないような新設子会社でのBPO。かつ、連結決算の早期化の仕組みづくり。
・1人の熟練社員だけで経理業務が完結している会社でBPOを活用。まずは業務の見える化、マニュアル化。
・決算業務の早期化。情報が早く集まるように業務フローを工夫しとくのが大事。特に発声ベースで捉える項目。あとは処理できるものからどんどん進めておくこととか。経理部署以外の協力が大事。
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