紫文式 都々逸のススメ

  • 創美社 (2007年9月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784420310192

作品紹介・あらすじ

粋で艶のある恋のイロハは都々逸にあり!
俳句や川柳とはひと味違った魅力があるのが「都々逸」。七・七・七・五で詠む都々逸には、男女の情感あふれる世界がいっぱい! 寄席や『笑点』でもおなじみの音曲師・柳家紫文による都々逸決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 毎朝、早朝ウォーキングを楽しんでる仲間の女性に会ったとき、芍薬の花が綺麗に咲いていたので「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は〇〇〇さん」とw。和歌・短歌、俳句・川柳、そして都々逸も粋で楽しいですね。柳家紫文 著「都々逸のススメ」、2007.9発行。①夢にみるよじゃ惚れよが薄い 真に惚れれば眠られぬ ②いやよいやよといわれてやめる そんなあなたがもっといや ③寝顔見たいと口説いたくせに なのに嘘つき寝かせない ④惚れた数からふられた数を 引けば女房が残るだけ ⑤あなたに見せよと着て来た着物 それをぬがすもまたあなた
     ①根も葉もないのに枝まで添えてふたりの噂に花が咲く ②こぼれ松葉をあれ見やしゃんせ枯れて落ちてもふたり連れ ③から傘の骨の数ほど男はあれど広げてさすのは主ひとり ④寝顔見たいと口説いたくせになのに嘘つき寝かせない ⑤惚れた数からふられた数を引けば女房が残るだけ(^-^)

  • 最近読んだ本の中で一番面白かった。文字を音にしたいって思うと中々読み進めない。
    なるほど、うまいな、カッコいい唄にたくさん出会えました。

  • ザンギリ頭を 叩いてみれば 文明開花の 音がする / 立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は 百合の花 /都々逸(どどいつ)なるものが日本文学に出てきてもわからなかったが、江戸末期、都々逸坊扇歌という芸人が寄席で三味線片手に流行らせたもの。ちょっと前まではお座敷で唄われたとか。/惚れさせ上手な あなたのくせに あきらめさすのは 下手な方/いやよいやよと いわれてやめる そんなあなたが もっといや/古今の都々逸に紫文が合いの手をいれたもの。それがまた面白い。/和歌は雅よ 俳句は味よ わけて都々逸 心意気

    『新編どどいつ入門』という本と両方借りてみたけどこっちのほうが面白かったな。柳家紫文の寄席、聞いてみたい。

  • 「恋にこがれて なく蝉よりも なかぬ蛍が 身をこがす」
    「お酒のむ人 花ならつぼみ 今日もさけさけ 明日もさけ」

    七七七五、で作られる日本独特の世界観!
    目で楽しいものもあれば、耳で楽しいものもある。
    ちょっと口に出して読んでみると印象が違ったりして。

    こうやって都々逸をならべてみると、
    韻をふんでいるもの、音を並べるもの、
    AとみせかけてB、みたいな構造のものが多いと気付く。

    紫文氏曰く『THE 都々逸』
    「こうしてこうすりゃ こうなるものと 知りつつこうして こうなった」
    うーん、何も具体性はないのに、具体的な感じがする不思議。


    ・・・ここには挙げられていませんが好きな都々逸をひとつ。
    「戀(こい)という字を 分析すれば 糸し糸しと 言う心」

  • 「どどいつ」に興味を持ったので読んでみました。
    著者が「ほとんどの日本人が実は知ってる」と書いている通り、
    実際どこかで聞いたことのあるものばかりです。
    大きな字で唄+解説・ちょっとした小話という感じで
    都々逸がどんなものかわかりやすく説明されてます。
    実際に聴いてみたくなりました。地味に面白い。
    職場の飲み会でちょっと困ったオジサマのオヤジギャグを
    苦笑気味に聞いてるような面白さではありますが。

  • 語り口調が笑わせてくれる おもしろい

  • 都都逸の入門書、というよりこんなものですよ~という紹介本。
    因みに図書館のリファレンスのお姉さんを困らせた一品(笑)(都都逸をご存じで無かった為)
    すごく読み易い。分かり易い本でした。その為ちょっち物足りない部分も。
    本当に入門書、紹介本。

    ”和歌は雅よ 俳句は味よ
    わけて都都逸 心意気”

  • 高杉晋作(桂という説もあるらしい)の「三千世界の鴉を殺し、お前と朝寝がしてみたい」というのが都々逸だと知って、興味本位で読んだ。

    おもしろかった!
    民謡に都々逸を当てはめることができると書いてあったので、佐渡おけさで歌ってみたら確かに歌えた!
    恋愛を歌ったものが多いみたいだった。けど、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合のはな」っていうのも都々逸なんだって知って驚いた。

    この本自体は、都々逸の面白さを伝えて、都々逸を作りながら口ずさみながら楽しみませんか?という趣旨のものだと思う。
    難しいことは何も書かれていなくて、ちょっと笑えるものや色っぽい都々逸を紹介している。
    都々逸って面白いって、素直に思える本だった。(2011.02.02)

  • 借本。
    著者の本はこれが初めて。
    都々逸がなんだか知りたくて借りてみた一冊。
    わかりやすくて面白い。

  • 七七七五が基本・五七七七五のものもある唄との事。聞いたことある言葉もあり面白かった。都都逸とかいて「どどいつ」読めないよ。

  • 書名の通り、代表的な都々逸を紹介している本です。と同時に、都々逸の楽しみ方も知らせてくれる本。

    文章は、軽快でユーモアがあって、するすると読めてしまう感じです。
    音曲師さんということもあって、リズムや音の感覚が良いのかなあ。文章のテンポがとても良いのです。
    とても平易に書かれているから、とっつきやすいというのもある。

    それから都々逸について。
    私は昔から都々逸が好きで、よく読んでいましたが、今回もまた思わず「ほわ〜〜」と感嘆するようなうたがたくさん紹介されていました。
    日本語ならではの、文章の形や意味そのものを読むだけではなく、そこに秘められた微妙なニュアンス・空気感を味わうという楽しみ方、これが堪らなく好きです。
    ただ文章上の意味だけでは、「?」となるところを、ニュアンスを読むと「ああ〜」となるあの感じ。謎解きに似た、興奮を味わうことができるのです。

    作者自身も『これぞ最高の都々逸、「THE 都々逸」です』と仰り、そして私も「これぞ」と思った唄

    『こうしてこうすりゃ こうなるものと
     知りつつこうして こうなった』

    傑作ですよねー。
    日本人ならば、何となく伝わるこの絶妙のニュアンス。作者が仰るように、『決して外国語に訳せないので、「日本人」にしかわからない」』。
    これぞ日本語の唄の醍醐味だなあと思います。
    (都々逸に限らず、詩歌全般の唄という意味で)

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