精神分析のすすめ―わが国におけるその成り立ちと展望

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著者 : 小此木啓吾
  • 創元社 (2003年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422112886

作品紹介

本書は日本の精神分析において長年指導的役割を果たした著者による自伝的研究史である。著者がその師古沢平作の衣鉢を継いで阿闍世コンプレックスを完成した上、柔軟な知性を駆使して現代の新しい精神分析理論を次々と自家薬篭中のものとしたお手並は見事というほかはない。

精神分析のすすめ―わが国におけるその成り立ちと展望の感想・レビュー・書評

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  • 『学問のすすめ』に倣ったタイトル付けだそうで、さすが陸の王者である。
    まあ彼らお身内の集いの集成ではあるが、そこは大看板として広く本邦社会に投げ掛けを行ってもこられた先生のその背景を伺うこともいいだろう。阿闍世コンプレックス、モラトリアム人間、自己愛人間、対象喪失などなど。

    初めは分析から入ったものの、やがてその理論体系の難しさ、教条主義や治療効果の程などから、離反した人々はフロイト存命中も死後も枚挙にいとまなく、そこから後に一家をなした者もまた少くない。要するに臨床心理学の歴史とはフロイトVSアンチフロイトで簡単に整理できてしまうほどである。

    なので本家の暖簾を守り続ける苦労にはひとかたならぬものあったろうと推察するわけだが、本書の後半部にいたるにつけ、真実追求の近代主義がポストモダンの潮流に浸りはじめている気配がぷんぷんして、それどっかで聞いたことある、という概念やアプローチではいまさらありがたがってばかりもいられない。

    フロイトはニーチェ(ばかりでなくほとんどの哲学を)に触れることを敢えて回避した。この辺の事情をもう一度振り返ってみると精神分析の今日的意義を考える上で役に立つかもしれない。

  • 専門用語はあるものの,素人の私でも大変興味深く,学ぶことのできた本でした。

  • 小此木先生の絶筆(だよね)。内容は難しいですが森さちこ先生の事例は本当に素晴らしいと思いました。あれぞ心理療法。

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