アニメと思春期のこころ

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  • 創元社
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レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422113197

作品紹介・あらすじ

「エヴァ」とは何であったのか?なぜ思春期の子どもたちは、アニメに夢中になるのか?本書は、子どもたちのゆれる心の真実を、アニメを素材にしながら理解しようと試みた画期的な深層心理学的アニメ論であり思春期論である。

感想・レビュー・書評

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  • ユング派の心理学者の著者が、アニメのキャラクターにみずからの心をかさねるローティーンの少女たちの心に迫る本です。とりあげられている作品は、『美少女戦士セーラームーン』『スレイヤーズ』 『新世紀エヴァンゲリオン』『少女革命ウテナ』『カードキャプターさくら』など、90年代後半に流行したものが中心です。

    斎藤環や東浩紀、宇野常寛といった論者たちの論考と比較すると、ユング派的な楽天性が目立つように思います。もちろん男性のアニメファンを念頭に置いた評論と、思春期の少女たちを念頭に置いた考察を単純に比較することはできないのですが、少なくとも本書にとりあげられている作品は、男性のアニメファンの視点を外して論じることができるとは思えません。また、著者の論じるように少女たちがこれらの作品を通して「内面化」ないし(ユング派の言葉で言えば)「個性化」を果たしているのだとすれば、それは男性の視線を彼女たちが内面化してしまうことになるのではないか、という問題に踏み込んでいかざるをえないはずですが、本書にはそうした問題意識は見られないように思います。

  • <閲覧スタッフより>
    『セーラームーン』、『エヴァンゲリオン』などのアニメの主人公たちを基に、複雑な思春期のこころを身近なアニメキャラを通じて分かりやすく論じられています。
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    所在記号:371.47||ニノ
    資料番号:10183983
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  • わかりやすい内容。さすが京大。というお粗末な感想が先。

    自分自身の思春期と照らして,現在の自分のルーツやその中身をなんとなく掘り返して眺めるいい機会になった。
    私自身,父親不在の中,母親をイベント的に強烈に体験していて,超自我の部分が暴力的でヒステリックで絶対的で両価的なものになっているし,そこに反することは死ぬことを意味している。現実は厳しい。今もそうだし,ずっとこの23年間ファンタジーに逃げ続けて現実と離れて,自己愛も肥大化しているし,おおよそ自分を守ることだけで必死になっている。

    一歩外からその状態を眺められたのは,一歩だったかと思う。

  • 著者はユング派の人。内容はイマイチな感じ。。アニメについて解説するのが、ユング理論だけでなく、ユング理論にないところはフロイト理論をもってきている。なんか、自分の考えを言うためだけに、それに合う理論をあちこちから取ってきている印象だった。また、アニメの解説も偏っている。自分の興味のあるところしか解説していない。自分の疑問を解消したかったのか。まぁ、本の中でも「現場の人にはバカにされるかもしれないが、こんなことを大真面目に語っている人がいてもいいではないか。」というようなことを書いてたから、自覚はあるみたい。面白いと感じるところと、そうでないところの落差はあったな。これを読んでも「ウロボスの神」「集合的無意識」が何なのかは分からなかった。。うーん、苦手な世界かな(^ ^;)

  • 面白かった。ヱヴァンゲリヲンの、精神分析的な解釈とか、とても興味深かった。それにしても、中学とかのスクールカウンセラーって大変そう。

  • エヴァとウテナが見たくなった。


    セーラームーンみてたけど、今のプリキュア感覚だったから内容は曖昧にしか覚えてなかった。



    アニメってそんな深い意味があるんだね。

  • お馴染の作品を心理学的に読み説くとどうなるかといった類のもの。
    専門的だけど変に重くなくとても面白い。
    今まで読んだ中でエヴァの旧劇場版の解説が一番しっくりきた。

  • 「エヴァ」とは何であったのか?

    なぜ思春期の子供たちは、アニメに夢中になるのか?
    本書は、子どもたちのゆれる心の真実を、
    アニメを素材にしながら理解しようと試みた画期的な
    深層心理学的アニメ論であり思春期論である。

    創元社(2004/7/20第一刷発行)


    ○第一章 思春期の自我、魂としての「私」
    自我のイメージ アニマ 人魚姫
    ヒルマンにおけるアニマの概念 魂 女性の目

    ○第二章 女児の憧れ、男子の慰め『セーラームーン』論
    作品の概要 自分たちの共同体 亜美 御伽噺的な世界 イニシエーション

    ○第三章 闇をまとった少女『スレイヤーズ』論
    作品の概要 小さな牙 思春期女子のための男性像 黒魔術
    黒魔導師を演じた少女-あるカウンセリングより イニシエーション

    ○第四章 終わる世界でみつける「私」 『エヴァンゲリオン』論
    庵野秀明とアニメ界の閉塞状況 砂場での人形遊び
    作品の概要 隠された力-ゼーレとエヴァ
    トラウマ-アスカの場合 アイデンティティ-レイの場合
    世界の終わりとはじまり 精神病的な様相、ウロボロス状態
    父 カウンセラーの自己愛の傷つき、「人間」への理解
    自分自身に目醒めた少女たち

    ○第五章 ポスト・エヴァのヒロインたち
    天才美少女というアイロニー 『機動戦艦ナデシコ』
    少女の憧れと戦いの日々 『アキハバラ電脳組』
    実存の虚無をみた少女 『lain』

    ○第六章 世界の果てに向かう自分探し 『少女革命ウテナ』論
    作品の概要 薔薇の花嫁 お伽噺・幻想・幼児期の出来事
    兄妹相姦 はじめての性体験 世界の革命の時

    ○第七章 少女マンガの夢見る力
    24年組 アニムス 少年同性愛の深層-『風と木の詩』
    『エヴァ』と『ウテナ』における同性愛 あるカウンセリングの展開

    ○第八章 CLAMPとそのアニメ化作品
    思春期の凄惨さと精神性 『X』
    前思春期の精神性 『カードキャプターさくら』

  • 中々興味深かった。<br>
    精神分析的視点でアニメとケースについて書いてある(しかも読みやすい文章で)というのは中々ないと思う。<br>
    あまり精神分析は好きではないのだけど、良かったかな。<br>
    エヴァの項がやはり面白い。

  • 心理学アニメ論。タイトルと表紙と値段の割りにあまり面白くなかった。

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