プロカウンセラーのコミュニケーション術

  • 創元社 (2005年3月23日発売)
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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784422113340

感想・レビュー・書評

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  • 2005年の本なのでカウンセリングや心理学を科学的に解説したものではなく、経験豊富なカウンセラー(出版当時はカウンセラーの国家資格はなく、診断や薬の処方などの医療行為はできなかった)による人間関係に困った人たちについてのコラム集と言える。

    第2章8節「集団と個人」は興味深かった。
    「強制的なルール適用」と「倫理感の衰退」との間には、微妙な関係が存在する。ルール違反者に対する集団による制裁は、時として社会的排除やいじめとして現れるが、大人が一律にいじめを起こした集団側に強い圧力をかけて抑制し続けると、集団の倫理感が損なわれ、結果として制裁が見えにくい形に変質してかえって広がってしまうことがある。統治者がこの状況を察知して抑圧を強めると、逆に社会の秩序が崩れるリスクがあると東山さんは警告する。このパターンは、権威主義と民主主義の緊張関係、統治の倫理と市場の倫理の対立、さらにブームや経済バブルの動きにも見られる現象であると視野を広げる。この論の展開には驚かされた。

  • 謎の精神論や抽象論の割合が第1作と比べて大幅に増加している。反比例して、コミュニケーションにおいて役に立つカウンセリング的なノウハウの記述が格段に少なくなっている。そのため実用書としての性能第1作と比べ大幅に落ちてしまった印象。
    また、男女のコミュニケーションだとか夫婦間のコミュニケーションという限定的な局面でしか機能しないノウハウの記載も散見される。それ、求めてる人いる?きちんと一冊の新書にまとめてあれば需要があるかもしれないが、数ページ程度の記述から実生活に活かせるほどの情報を得られる?
    異性と友達でいられるかとか秘密を守れるかみたいな話題に至ると、コミュニケーション術という枠組みから逸脱してない?看板に偽りあり。

  • ■書名

    書名:プロカウンセラーのコミュニケーション術
    著者:東山 紘久

    ■概要

    コミュニケーションをよくするためには、まず相手の話をじっくり
    聞くことが大切。
    本書は、プロカウンセラーが、相手の話を聞くときに、どのような
    点に注意して話を聞いたり発言したりしているのか、相手のしぐさ
    や言葉、表現のし方や態度、話の内容など、コミュニケーションを
    円滑に進めるうえで注意すべき観察の極意を語る
    (From amazon)

    ■感想

    『プロカウンセラーの聞く技術』の続編です。

    『プロカウンセラーの聞く技術』は以前読んで非常に面白かったの
    ですが、これは、読むのが苦痛でした。。。
    (所どころ飛ばして読みましたので、全部は読んでいません。)

    非常に説教臭く、言っている事も上から目線でなんだかな~という
    感じです。

    内容も新しくないので、これより良い本はたくさんあると思います。

    ■気になった点

    ・腹を立てるということは、本心をさらすということです。

    ・屁理屈を言っている時点で、その人は負けているのです。
     もう他に手が無いのです。

    ・人を切り捨てた場合、あなたの人格の成長はそこで止まります。

    ・屁理屈を言う人は、自分を成長させてくれる人です。

    ・嫌いきらいも好きのうち

    ・逆説の接続助詞「が」を使った表現は「我」を含んでいます。

    ・自己主張をはっきりさせるのは、日本の非常識ですが世界の常識
     です。

    ・「謝れば許す」というのも日本的です。

    ・謝るという事は、責任を認めるという事です。

    ・理屈と情が絡む所では、情の理解を優先させた方が解決は早くて
     スッキリします。

    ・保守的な人ほど過去を重視します。
     自分が出来ない事に対して、嫉妬や羨望、拒否感をもちがちです。

    ・人格や人間性の原因を指摘され、それを改めるように言われても
     簡単には出来ません。

    ・他人の欠点は、自分の欠点と関係しています。

    ・儲け話は人にしないもの

    ・人間は失敗から学びます。

    ・どうして茶髪にしているか知りたいなら、茶髪の生徒の話しを
     聞くしかありません。

    ・信じられなくなったとき、人はだまされたと感じます。

  • プロカウンセラーシリーズ第3段。1、2をすっ飛ばして3弾から読んでしまったー。最初の方はコミニュケーションについてだったけど、徐々にその枠を越えたお話しに。言葉ひとつひとつに考えを巡らせながら読んでいくと、今まで気付かなかった視点が見えてきて奥深い〜。

  • 勉強になりました。
    ・悩みの原因が分かっても指摘しない。
    ・解決策が分かっても相手が自分に理解されてると感じるまでは提示しない。
    ・助言は相手が実行可能な助言に留める

  • ①Information (客観的な情報)
    信頼される人格に共通するポイント
    →口が固い
    →素直である
    →悪口、小言、愚痴を言わない

    病や悩みに「原因」ではなく「意味」を求める
    →「あんなに良かったのに、どうしてこうなってしまったのか」の代わりに「あんなに良かった」ことや「こうなってしまったこと」がどんな意味を持つのか?を考えれば前を向ける

    「嫌い嫌いは好きのうち」を思い出そう
    →女子供ほど、嫌いをストレートに伝える傾向にある
    →言葉そのままに受け取ると不幸になる

    But、Howeverにあたる表現は控える
    →〜と思いますが、も同様

    「我々」「皆んな」は、それを言っている本人の言葉である
    →「みんな」に責任を取らせようとしているだけ

    ②Insight(〜かもしれない、〜なはずだ)
    コーチングに活かすべく読んだが、セルフマネジメントにも活きる示唆深いものだった

    特に「原因」ではなく「意味」を見出す、信頼される人格に共通するポイントには共感しかない

    ③Intelligence (学びや改善点、ネクストアクション)
    自分自身のことや人間関係に行き詰まったら、本書を手に取る

  • 伝わらないと腹が立つ
    受け入れられないとさびしくなる
    合わせすぎるとむなしくなる
    とにかく人間は難しい。

    この帯が全てを語る。一冊。

    血液型別の性格診断には全く根拠なし。
    それでも、未だに強く信じてる人がいる。
    これは強く信じてる人が居続けるかぎり、根拠がなくてもそんなもんかと思わせる一種の暗示。

    ↑わかるなぁ。ホントわかる。

    ほかにも、腹を立てたら負け。
    腹を立てた時点で、本心を曝け出してるから。
    どこかに自分の弱みと本心が隠れていて、それを晒されてる。

    とか。

    言った方は水に流すけど、言われた方は岩に刻む。

    って言葉。
    怖。

    屁理屈は黙ってきけ。
    屁理屈論争は時間の無駄。
    屁理屈に屁理屈で対応しても答えなんか出ないので、屁理屈をただただ自分で、
    あ、わたしなんか変なこと言ってるなぁ。
    って気がつかせることが一番。

    これは、やってるなぁ。
    無駄なやりとり、、、、

    この方にわたしも話を聞いてもらいたくなる、そんな著者です。

    他も読みたい!!


    #東山紘久
    #面白かった
    #表紙だけ少し残念
    #面白くなさそうな表紙だよね
    #これはあんまりだ
    #内容がよくても読まないよ
    #めちゃくちゃわかるーって内容
    #これは学校で使ってほしい
    #特に道徳
    #思春期の子どもにも
    #先生に読んでほしいのもある

  • 悪くはないけど、じっくり読みたいと惹きつけるような内容ではなかった。

  • 「何事も、二ついい事も二つ悪い事もない」

    「己の欲するところに従って、則を超えず」

    いい言葉だなと思いました。
    日常的な例が記載されて馴染みやすく、クライエントはこんな心境なんだ、と分かりやすい反面、カウンセリング場面の例ではないところが少し物足りないかな。

  • 女性に神様が備え付けただの
    心柔らかく貞操は固くだのちょっとうさんくさいと思っていたけど後半はよさそう

    屁理屈:なぜ?と理解そのままそうだねと受け入れるのが大人の態度、カウンセラー

    嫌いだ:本当は好きなのにこういうことをいうのはなにか気に入らないことしたのかなと感じることが出来る 気に入らないことを優しく聞いて。問い詰めないで。ほおって置くのあり

    が・でもをへらす→そう

    他人の悪口小言は老化

    それで…と教えてもらう感じできいていく

    ーする:現実
    ーしたいと夢を聞いてくれる人を現実吟味なしに信じてしまう傾向がある
    そうか、ーなんだね、できることがあったら応援するよ
    夢を聞くほうを不安にさせる性質がある 人間は保守的だから 現実吟味するのは本人だから聞いてあげて

    人の評価を求めたい気持ちのどこかに、依存性や甘えがある
    カウンセラー:無条件に、肯定的に理解する
    自他の区別は安心感:他人の領域のことはその人にまかせ、自分の領域のことは自分で考えて行動し、他人に依存しない 重なり合う領域のことは交渉して解決する
    人間関係がまずいときは依存しすぎか侵襲的か

    質問する前にきく
    どんな話か曖昧になり質問しても相手を邪魔しないとはっきりするとき質問したりもする

    終着駅は始発駅とイメージして生き抜く




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著者プロフィール

京都大学名誉教授

「2020年 『[新装版]カウンセリング辞典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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