対人関係療法でなおす 社交不安障害:自分の中の「社会恐怖」とどう向き合うか

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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422114620

感想・レビュー・書評

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  • 自分の人生を変えてくれた大切な本です。
    この本をテキストにした対人関係療法で、社交不安障害を治すことができました。
    実際に社交不安にかかっている人だけでなく、人づきあいが苦手だなっておもっている方も、読むことで楽になるところがあると思います。

  • 個人的に読みやすくて学びの多い作品だった!!
    特にセンサーの説明とかが症状を簡易的に説明しているように感じて良かった。
    本で知識が得られるって素晴らしいと再確認。
    今後も学びを深めていきたいですね‥‥

  • コントロール感覚が大事

  • 対人認識のズレを修正する考え方と症例を紹介しているだけで、具体的には信頼出来る医師による対人関係療法プログラムを受けるで完結しているので、この書籍では具体的な治療については学べなかったです。

  • コミュニケーションに課題を感じつつも、なかなか一歩踏み出せないでいる方に読んでいただきたい一冊です。

    おすすめポイントを3つ紹介します。

    ①社交不安障害の正しい知識を学べる
    この病気は、社交不安障害という病名の他、社交恐怖、社会不安障害、社会恐怖等と呼ばれています。
    一言で表すことが難しい病気ですが、「不安」という病気の症状が生活を支配するような状態になり、職場不適応や、ひきこもりにつながってしまうことがあります。
    症状の特徴や、周囲のサポートについて正しい知識を得ることができます。

    ②回復プロセスを知れる
    風邪をひいて治りかけの時、ちょっと咳が出たからと言って、もうこの風邪は一生治らないかも、と思う方はいないと思います。あるいは、咳が出た原因について、思い当たる事があるかもしれません。
    それは、風邪はどうやったら治るのか、回復プロセスがよく知られているからです。
    社交不安障害は、回復プロセスがよく知られていないので、少し症状が出ると、「全然良くなってない」と思ってしまうことがあるそうです。しかし、一時的な症状は、回復する時に必ず起こります。
    この本には、様々な事例を元に、社交不安障害の回復プロセスを知ることができます。

    ③対人関係療法という期間限定の関係性について
    この療法は、皆さんが日頃取り組まれている認知行動療法とは違い、治療期間が限定されています。
    この狙いは、クライアントがより治療に集中できることにあります。治療者が「いる間に」、思い切って不安という海に飛び込んでみようと思えるようになります。
    私はこの治療者とクライアントの関係性について、就労移行支援に繋がるものがあると思いました。
    この本の言葉を借りて、私の想いについてお話すると、
    「就労移行支援が終わってから新しいことをやってみて、失敗したと思っても、もうそれをここで話し合うことができなくなります。これから起こりそうな恐いことは、何でもやってみましょう。ひらくにいる間であれば、たいていのことは何とか対応ができます。」
    ということを皆さんにお伝えしたいです。

    内容が気になる方はぜひ読んでみてください。

  • 社交不安障害の全容と対人関係療法を行うメリットについて理解することができました。認知行動療法のような宣言的な修正に注力することより、リアルな関係性を重視して実体験から思考を修正するというところに治療の効果の違いを感じました。

  • 目標は不安を感じなくなることではなく、コントロールを取り戻すこと。
    センサーを調整する。
    多少の不安を感じながらも対人関係を改善させれば、自信がついて、不安も軽くなるという方向に考える。

    人からのネガティブな評価を恐れる。
    いかにしてネガティブな評価を避けるかというテーマを中心に回っている
    不合理だと頭ではわかっているのだけれども気持ちと身体がコントロールできない。

    「社会不安障害を病気として認め、病気と人格を混同することをやめましょう。」

    身体症状そのものは、危機に瀕したときの自律神経の反応という風に考える。

    変化は、徐々に、そして地道な努力のなかでおこる

    不適切な気持ちなどない。社会不安障害という病気にかかっているという条件を考慮すれば適切な感情なのです。

    自分が逆の立場だったらどうだろうという視点を持つことは自分の気持ちを肯定していくためのよいトレーニングになる。

    p99 役割不安という問題領域

  • 社交性不安障害と対人関係療法を中心にかかれていますが、不安症全般のこともよくわかります。
    不安の取り扱い方、不安障害を病気と認識する大事さなど、わかりやすく書かれています。
    不安障害のことを、センサーが壊れた火災探知機をたとえにした説明が面白くわかりやすかった。
    危険なことや未知のものに不安になるのは当たり前。
    ただならなくてもいい程度の時にも危険信号だとセンサーが過剰反応するのが不安障害の人で、センサーの調整が必要だということ。
    対人関係療法についても、詳しく書かれているので、どこに焦点をおいていくかなど、とても参考になった。

  • 社会不安障害(社交不安障害)を分かりやすく説明しつつ、筆者が力を入れている対人関係療法でどう対応しているか書かれている。もう一つの治療として書かれている認知行動療法は一部効果がない場合もあるとあるが、何故なのか、はっきり書いていないので、そこはわかなかった。治療の結果でないものが、治療の効果として結構混ざってしまっているのかなと感じた。

  • 社交不安障害に対する対人関係療法のエッセンスが理解できた。病気として受け入れ、コミュニケーションをとるやり方を教えることが治療につながる。相手と自分の教会をはっきり区別できるように指導すること。

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著者プロフィール

水島広子【みずしま ひろこ】

慶應義塾大学医学部卒業・同大学院修了(医学博士)。慶應義塾大学医学部精神神経科勤務を経て、2000年6月~2005年8月、衆議院議員として児童虐待防止法の抜本的改正などに取り組む。1997年に共訳『うつ病の対人関係療法』を出版して以来、日本における対人関係療法の第一人者として臨床に応用するとともに、その普及啓発に努めている。現在は対人関係療法専門クリニック院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)、対人関係療法研究会代表世話人、アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン代表。主著に『自分でできる対人関係療法』『トラウマの現実に向き合う』(創元社)、『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』(紀伊國屋書店)、『怖れを手放す』(星和書店)、『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)、『自己肯定感、持っていますか?』(大和出版)、『「毒親」の正体』(新潮新書)などがある。

「2022年 『心がスーッとラクになる 世界の美しい文様ぬり絵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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