トラウマへの認知処理療法 治療者のための包括手引き

  • 創元社 (2019年2月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (296ページ) / ISBN・EAN: 9784422117003

作品紹介・あらすじ

思いがけない事故や犯罪、災害との遭遇、また虐待やDVなどによるトラウマティックな体験で苦しむ人たちが、おびただしい数存在する。しかし、わが国にはトラウマやPTSD 患者を治療する医療資源がまだまだ不十分であり、科学的根拠に基づくケアはさらに少ない。

患者には、過ぎ去ったはずの出来事が、今まさに起こっていることのように再体験され、それによって苦しめられつづけるのがPTSDの症状である。患者は、トラウマに関連する場所や刺激を回避するため、生活が非常に制限される。さらに、意識上でも身体上でも、危険に対する最大限の警戒態勢を保っているため、つねに緊張し、覚醒亢進し、目の前の物事に集中するのが困難になる。

本書は、エビデンスの認められている認知行動療法の一種であり、トラウマ・PTSDの対応に特化した心理療法「認知処理療法(CPT)」についての本邦初の包括的な手引き書である。 その基本的な考え方から、実施の仕方まで、じつに丁寧かつ詳細に解説されている。

第Ⅰ部では治療法成立の起源から研究の状況を概観、第Ⅱ部では臨床実践のための準備を説明。第Ⅲ部では、12回のセッションそれぞれの目標と手順を述べた後、すぐに使えるシートや具体的な配布資料、その記入例などと共に具体的な進め方を詳細に解説し、ふり返りや話し合いを経て、伝えるべきことや練習課題を示す。最後の第Ⅳ部では、応用ともいえるCPTのさまざまな領域での適応について紹介している。

 国際的な診療ガイドラインによれば、PTSDに対する第一治療選択はトラウマに焦点化された認知行動療法、なかでも、持続エクスポージャー療法と認知処理療法が、もっともエビデンスの強い治療法であるといえ、その有効性や安全性は薬物療法に匹敵する。

本書の公刊は、トラウマ治療が立ち後れていると言われている日本の臨床現場に、強力な医療資源を提供することになるだろう。

感想・レビュー・書評

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  • 認知処理療法のマニュアル。研究データがまとまっており、かつ実践的なマニュアルとしても仕上がっているバランスの良い一冊。PHQやPCLなど臨床で使える各種チェックリストも付いている。
    PEやEMDRのようにトラウマ記憶に曝露するタイプの介入ではないため、これらの療法よりもクライエント・セラピスト双方にとって取り組みやすいと思われる(もちろん、セラピストは研修やSVを受けておくべきであるが)。

  • 【書誌情報】
    『トラウマへの認知処理療法――治療者のための包括手引き』
    著者:パトリシア・A・リーシック / キャンディス・M・マンソン / キャスリーン・M・チャード
    監修:伊藤 正哉 、堀越 勝

    刊行年月日:2019/02/08
    ISBN:978-4-422-11700-3
    判型:B5判 257mm × 182mm
    造本:並製
    頁数:296頁
    販売価格:¥5,184(税込)

    トラウマ・PTSD対応に特化した心理療法
    思いがけない事故や犯罪、災害との遭遇、また虐待やDVなどによるトラウマティックな体験で苦しむ人たちが、おびただしい数存在する。しかし、わが国にはトラウマやPTSD 患者を治療する医療資源がまだまだ不十分であり、科学的根拠に基づくケアはさらに少ない。
     患者には、過ぎ去ったはずの出来事が、今まさに起こっていることのように再体験され、それによって苦しめられつづけるのがPTSDの症状である。患者は、トラウマに関連する場所や刺激を回避するため、生活が非常に制限される。さらに、意識上でも身体上でも、危険に対する最大限の警戒態勢を保っているため、つねに緊張し、覚醒亢進し、目の前の物事に集中するのが困難になる。
     本書は、エビデンスの認められている認知行動療法の一種であり、トラウマ・PTSDの対応に特化した心理療法「認知処理療法(CPT)」についての本邦初の包括的な手引き書である。 その基本的な考え方から、実施の仕方まで、じつに丁寧かつ詳細に解説されている。
     第Ⅰ部では治療法成立の起源から研究の状況を概観、第Ⅱ部では臨床実践のための準備を説明。第Ⅲ部では、12回のセッションそれぞれの目標と手順を述べた後、すぐに使えるシートや具体的な配布資料、その記入例などと共に具体的な進め方を詳細に解説し、ふり返りや話し合いを経て、伝えるべきことや練習課題を示す。最後の第Ⅳ部では、応用ともいえるCPTのさまざまな領域での適応について紹介している。
     国際的な診療ガイドラインによれば、PTSDに対する第一治療選択はトラウマに焦点化された認知行動療法、なかでも、持続エクスポージャー療法と認知処理療法が、もっともエビデンスの強い治療法であるといえ、その有効性や安全性は薬物療法に匹敵する。
     本書の公刊は、トラウマ治療が立ち後れていると言われている日本の臨床現場に、強力な医療資源を提供することになるだろう。

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著者プロフィール

国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター研究開発部長、筑波大学人間系教授(連携大学院)。筑波大学大学院人間総合科学研究科 ヒューマン・ケア科学専攻 発達臨床心理学分野博士課程、ヨーク大学心理学部心理療法研究センター客員研究員、コロンビア大学社会福祉学部客員研究員、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 成人精神保健研究部、日本学術振興会特別研究員PDなどを経て、現職。博士(心理学)。臨床心理士。

「2023年 『不安へのエクスポージャー療法 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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