死の帝国:写真図説・奇想の納骨堂

制作 : 千葉 喜久枝 
  • 創元社
4.67
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本棚登録 : 55
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422143859

作品紹介・あらすじ

生と死の境目がもっとあいまいだった時代、生者が死者と対話する身近な聖なる場所であった骸骨堂やクリプトやカタコンベ。しかし近代化によってそのほとんどが破壊され失われるなか、奇跡的に修復保存されてきたそれら納骨堂から、とくに著者がセレクトした奇想の納骨堂約70カ所を写真付きで紹介。生きることの意味を考えたい方、心の平安を願う方など、死を免れ得ないすべての方々にお勧めする、不思議なビジュアルブックです。

感想・レビュー・書評

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  • 奇書である。
    ヨーロッパを中心とした世界各地の納骨堂を紹介する写真集。
    時代やテーマごとに章分けされ、各章には詳細な解説がつく。
    著者は美術史を専門とする研究者。本書のため、4年以上の歳月を掛けて70以上もの納骨堂を訪ね、写真を撮影している。

    納骨堂、と一言でいうが、いずれも夥しい数の骨が納められている。
    全身のものもあるが、多く使用されているのは頭蓋骨と長骨(大腿骨だろうか)。
    あるいはうずたかく積まれ、あるいはポーズを取らされ、あるいは紋章を描き、あるいは壁そのものを形作る。
    本書に出てくる写真の中だけで、いったいどれほどの数になるのか見当もつかない。

    宗教的背景を背負い、聖人の骨と伝わるものもある。
    絵や小道具と組み合わされ、ダンス・マカーブル(「死の舞踏」)やメメント・モリのような警句を具象するように配置されたものもある。
    ときにはこうした納骨堂はグロテスクであり、異端であると非難されたこともある。
    民間信仰の対象となり、くじの番号を教えてほしいとか、よい結婚相手を見つけてほしいといった俗な祈りが捧げられたこともある。

    そのまま怪奇小説の世界につながりそうなおどろおどろしさもある一方で、永遠の真実を伝えようとしているようでもある。
    骨はただ、黙して語らない。

    納骨堂を守り伝えてきた人々の思いの中に、聖と俗が見え隠れするようでもある。
    不思議な本、不思議な読後感である。

  • 合掌

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    「生と死の境目がもっとあいまいだった時代、生者が死者と対話する身近な聖なる場所であった骸骨堂やクリプトやカタコンベ。しかし近代化によってそのほとんどが破壊され失われるなか、奇跡的に修復保存されてきたそれら納骨堂から、とくに著者がセレクトした奇想の納骨堂約70カ所を写真付きで紹介。生きることの意味を考えたい方、心の平安を願う方など、死を免れ得ないすべての方々にお勧めする、不思議なビジュアルブックです。」
    【本書に写真が掲載されている納骨堂一覧】
    http://www.sogensha.co.jp/booklist.php?act=details&ISBN_5=14385

    • カイさん
      何やら気になります^^
      何やら気になります^^
      2013/09/11
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「何やら気になります^^」
      でしょ!
      「死の帝国」写真図鑑・奇想の納骨堂 | 創元社
      http://www.sogensha.co.jp/s...
      「何やら気になります^^」
      でしょ!
      「死の帝国」写真図鑑・奇想の納骨堂 | 創元社
      http://www.sogensha.co.jp/special/death/
      2013/09/12
  • 図録が豊富!行ってみたい。

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著者プロフィール

アメリカ在住の美術史研究者。カリフォルニア大学ロサンゼルス校より、バロック美術研究で美術史博士号を取得。その後大学で美術史を教える。2006年から4年以上の歳月をかけて世界約20か国の70以上の納骨堂を訪れ、人骨で装飾された青銅を調査・撮影し、本書にまとめた。

「2013年 『死の帝国 写真図説・奇想の納骨堂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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