幕末女性の生活 日記に見るリアルな日常 (史料で読む庶民の暮らし)

  • 創元社 (2025年3月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784422201849

作品紹介・あらすじ

幕末の暮らしを女性自身が書き残した日記から読み解く、歴史学入門書。ご近所との付き合い、飼い猫の一生、妊娠と出産、伝染病への対処、年中行事など、史料は高校までに学ぶ幕末の事件史とは全然違った細やかで豊かな世界を我々に見せてくれるだろう。用いるのは、滝沢馬琴の息子に嫁いだ路(みち)の日記、和歌山城下の質屋に嫁いだ峯(みね)の日記、和歌山藩藩校の助教の娘小梅の日記、河内国古市の商家の娘サクの日記である。

みんなの感想まとめ

幕末の女性たちの日記を通じて、当時の生活や文化を深く知ることができる本です。教科書では触れられない庶民の日常や、女性特有の視点から描かれたエピソードが豊富に紹介されています。具体的には、近所との関係や...

感想・レビュー・書評

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  • 63ページ、三分の一くらい読んだ。江戸後期の庶民の日常生活を紹介している本。サブタイトルから一般女性が書いた日記を現代文にしたものを読めるのかと思いきや、日記をベースにした解説本だったので拍子抜けした。とは言いながら、数え年齢を使用しているけれども、誕生日を祝う習慣はあったとか、お供えには食事以外におやつの時間もあったとか、ところどころ面白いエピソードがあって楽しめた。

  • ふむ

  • 【本学OPACへのリンク☟】

    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/731217

  • 著者が述べているように、男性の日記の「業務日記」とは違い「女性の日記には、しばしば日用雑貨の貸し借りや小さな贈答まで詳しく書かれているのが面白い」。そして驚かされるのが、その内容だ。様々な食べ物、近所付き合い(隣の奥さんの嫌がらせも!)、金融相場、社会面(坂本龍馬暗殺まで書き留められている!)。情報網の発達にも驚くが、政治や経済のトピックにまで当時の女性が興味を持っていたとは。日記を書くということができる人たちだということもあるが、すごく身近に感じられた。日記の記述だけではなく、もっと話を縦横に広げてほしかった。

  • 江戸時代、幕末を生きた、庶民といえる女性4人の日記を取り上げ、当時の日常生活に迫る。
    教科書等における男性中心の政治や事件中心の「歴史」とはまた違った、地に足の着いた歴史の断片が明らかにされていて、とても面白かった。
    数え年による年齢計算だった江戸時代でも誕生日を祝っていたなどの知られざる事実もあって興味深かったし、著者が強調する、史料を読み込む面白さも感じた。
    親類・近所も交え年中行事をとても丁寧にこなすといった今とは異なることや、親としての子どもに対する思いといった今とも共通することの両方があるなと感じながら、取り上げられた4人の女性の人生に思いを馳せた。

  • 江戸末期、市井の女性達がつけた日記から当時の生活風景を活写する。男女の役割が異なっていた時代だけに、贈答や貸し借り等、家内の事柄は男性の日記には表れないとの事。密接なご近所づき合いは現代と比べ物にならず、助け合う事もあれば、争う事もあり、書き留められた罵詈などはリアル。執拗に敵対した隣人がのちに見舞いに来たりと、仲が悪くとも、結局離れたくても離れられない人間関係は、濃密の良し悪しといったところ。まじないや風習の比重の大きさも今日との差異で、無意味または逆効果にさえ思える行為も、昔の人達にとって祈りや願いが籠もった結果。天然痘やコレラの流行に迷信で対策する様は、(当時より)科学が進んだ今でも再現しただけに、変わるもの変わらないもの双方を感じたりもした。

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著者プロフィール

村上 紀夫
奈良大学教授(日本文化史)。著書に『怪異と妖怪のメディア史―情報社会としての近世』(創元社、二〇二三年)、『近世京都寺社の文化史』(法藏館、二〇一九年)など。

「2024年 『怪異から妖怪へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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