宗教改革 ルター、カルヴァンとプロテスタントたち (知の再発見双書 75)

  • 創元社 (1998年1月1日発売)
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本 ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784422211350

感想・レビュー・書評

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  • 宗教改革。教科書ではルターの名前とともに数行で終わってしまう話だけど、本として読むと予想以上に血みどろの歴史があり驚きました。

    宗教改革の時代と現代の共通点は、社会不安と伝統や既存の権力に対する不信があるように思います。宗教改革の時代は、ペストとヨーロッパ間の戦争で疲弊した社会に、さらにアメリカ大陸が発見されたり、印刷術が発展したりと、経済や文化でも革新が起こっていました。

    一方で伝統的なカトリック教会は権力と癒着し、免罪符を売りつけるなど、拝金主義に走るようになる。そうした社会不安や、伝統、権力の否定から、ルターのカトリック批判、ひいては宗教改革のうねりが起こったように思います。

    そうして生まれたプロテスタントとカトリックの対立、そこに時に国家も加わり、弾圧や時に虐殺までも起こるようになる。そうした歴史も、本に収録されている豊富な図版とともに見えてきます。

    日本人かつ無宗教の自分からすると、彼らの概念や信念というものを理解するのは難しいけれど、歴史のすさまじさ、改革を志した人の理念というものには、思いをはせてしまいます。

    そして現代。コロナ、政治不信、世代間の断絶、格差、戦争、ITやAIによる技術革新と良くも悪くも時代の節目がきているように思います。政治不信が時に暴力に結びつく事件も国内外に見られ、それも宗教改革の時代と現代がリンクしているようにも思える。

    そんな時代で人はどうあることができるのか、この本や歴史からも考えてしまいました。

  • 宗教改革時代の流れと巻き起こった争いについて豊富なカラー図版と資料で紹介した一冊。中世史のお勉強のために手に取ってみました。1998年のやや古い本なのでレイアウトに読みづらさは感じたものの、図版も多く役に立つ内容でした。

  • とてもわかりやすかったです。
    高校の時は単語だけ覚えてつながりがよくわからなかったけど、宗教改革の複雑さと色々な出来事に関連していることがよくわかりました!
    絵画があるのも読みやすかったです!

  • 2005/01/09 〜 2005/01/10(読了)

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