世界を変えた50人の女性科学者たち

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レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422400389

作品紹介・あらすじ

「有名な科学者といえば?」――エジソン、アインシュタイン、ダヴィンチ、ニュートン……。数ある人物のなかで、女性の名前が挙がるのは「キュリー夫人」くらいではないでしょうか。しかし、こんにち私たちが当たり前のように知っている科学的理論や発見、発明の裏では、実は多くの女性科学者が活躍していたのです。例えば、世界で初めて魚竜や首長竜の完全な頭蓋骨を発掘したのは、化石ハンターの少女メアリー・アニングでした。リリアン・ギルブレスの人間工学的なレイアウトは、現代の多くのシステムキッチンや労働空間のデザインに採用されています。コンピュータがまだ一般的でなかった時代、人種や性別による差別にも負けず、人類を宇宙へ送るNASAの宇宙計画を成功に導いたのは、キャサリン・ジョンソンの計算力でした。またヴェラ・ルービンは、銀河系が回転していることを発見し、宇宙を満たしているという「暗黒物質(ダーク・マター)」の存在を仮定しました。そのほか、XY染色体を発見したのも、その末端にテロメアをがあることも、DNAのらせん構造を証明する決定的な写真を撮影したのも、みな女性の科学者でした。本書は、科学・技術・工学・数学(STEM)の分野で世界を変えるような素晴らしい業績を残しながら、これまで歴史の陰に隠れがちだった女性科学者50人にスポットをあて、その驚くべき研究成果やバイタリティあふれる人生の一部を、チャーミングなイラストとともに紹介します。愛らしいイラストを手がけたのは、アメリカの新進気鋭のイラストレーター、レイチェル・イグノトフスキー。厳しいサイエンスの世界をひた走るヒロインたちを、その業績だけでなく、人間的な魅力を引き出しながら描き上げています。ここに登場する50人はみな、女性が教育を受けたり、男性に混じって仕事をすることすら制限されていた時代にも、常識を打ち破り、差別や困難と闘い、世紀の大発見や研究をなしとげた人たちです。周囲から「だめだ」と言われても「できるものなら止めてみなさい」とばかりに諦めなかった女性科学者の姿は、若きリケジョのみならず、壁に立ち向かいひたむきに夢を追うすべての人の背中を押してくれるはずです。<本書の見どころ>●古代から現代まで、世界を変えるような偉業をなしとげたトップクラスの女性科学者50人(+α)を紹介●研究成果からプライベートな一面まで、トリビアもたっぷり。魅力あふれる女性科学者の人生の物語を簡潔に学べます●アメリカ出身の若手女性イラストレーターによる可愛いイラストが満載。ビジュアルブックとしても楽しめます●研究室の道具一覧や科学単語集、科学年表など、楽しいコラムも収録●原則として小学5年生以上で習う漢字にルビつき。若い科学者のたまごを応援します

感想・レビュー・書評

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  • 歴史の陰に科学あり。その科学の陰に女性科学者あり。
    本書は偉大な功績を残しつつ、あまり注目を浴びてこなかった50人の女性科学者にスポットライトを当てる。

    著者のレイチェル・イグノトフスキーはイラストレーター。教育や科学リテラシーに深い関心を持ち、わかりやすいイラストで情報を伝えようと試みている。本書は、米国でビジュアルブックとして出版されて20万部を突破、世界19カ国で翻訳されたという注目の1冊である。

    50人の女性科学者の業績を、彼女たちの似顔絵と略歴、印象的なエピソードやひとことで綴る。
    目次をざっと見ても、知らない人物が多いことに驚く。
    古代の天文学者・数学者ヒュパティア、化石コレクターのメアリー・アニング、ラジウムのマリー・キュリー、『沈黙の春』のレイチェル・カーソン、『二重らせん』のワトソン・クリックの陰に隠れたロザリンド・フランクリン、霊長類研究のジェーン・グドールなど、比較的有名な人物も取り上げられていることはいるが、大半は知らない名前がならぶ。
    だが業績を見ると綺羅星のごとくである。
    科学・技術・工学・数学(STEM)の分野で活躍した50人。理論物理学者、細胞遺伝学者、コンピュータ科学者、神経科医、薬理学者、プログラマー、宇宙飛行士。
    人物によっては著者の筆がいささか前のめりに感じられ、実際には評価の分かれそうな例もある。とはいえ、いずれも後世に与えた影響の大きい、マイルストーン的な成果を残した人たちである。この本をきっかけに名前を知り、より深く調べる端緒となればそれもまたよしということだろう。

    驚くのは、時代によっては、そもそも女性が学ぶこと自体が困難で、男子学生と机を並べることも許されなかった場合があることである。さらには女性であることに加え、ユダヤ人として迫害されていたり、貧困に苦しんでいたり、マイノリティとして抑圧されていたりした人物が少なくない。
    障害や障壁を乗り越え、彼女たちを先へと進めたのは、「知りたい」という欲求だったのだ。
    映画女優である上に発明家であるとか、植物学者で女性参政権活動家であるとか、業績が多岐にわたる人物も多い。そのバイタリティに勇気づけられる人もいるだろう。

    イラストはポップだが、細密で、背景を相当調べて描き込んでいることが感じられる。
    作りからして、「女の子」向けではあるのだろうが、高い壁に負けずに「その先」を目指すさまざまな人に元気を与えてくれる1冊だろう。

  • 世界を変えた50人の女性科学者たち。レイチェル・イグノトフスキー先生の著書。世界には社会を変えるような素晴らしい研究成果を上げてきた女性科学者、女性研究者がたくさんいる。女性差別や女性蔑視といった障害を乗り越えながら、優れた研究成果を上げるなんて本当に大変なこと。女性活躍後進国の日本でも優れた女性科学者、女性研究者がもっと増えるように社会全体として支援する必要があります。

  • 女性なら子供の頃に1度くらいはキャリアウーマンにあこがれたことがあるでしょう。でも、具体的に何やってるの? どうすればあんな格好いい人になれるの?

    この本は科学者限定ですが、世界を変えるようなことを成し遂げた女性が紹介されています。今よりももっと女性の社会進出が厳しい時代、何とかして「やりたいこと」「やるべきこと」を実行するために彼女たちがどう工夫したか。
    生きているうちは評価されなかったり、時には女性であることで陰口をたたかれたり。…と思ったら性別関係なく支援してくれる人がいたり。

    現代は人の考え方も変わり、能力さえあれば男女差なしのお仕事も増え、今度は大切なパートナーである男性たちの権利の方が危うくなることもあります。せっかく地球上に繁栄できたのですから、第3の性の方も含めて何とか折り合いをつけて仲良くやっていきたいものですね。

    話がそれてしまいました。彼女たちの活躍をもっと知るには伝記を読むか自分で調べるしかないでしょうが、あこがれがあこがれのまま終わらないために、子どもさんには読んでほしい本です。
    大人になっても自分を勇気づけるためにたまに読むのもいいかもしれません。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB25960900

  • 女性の科学者はこんなにもいた!彼女らの活躍から勇気をもらえる一冊。

  • 先輩リケジョ Sakuraさんのおすすめ本です。
    古代エジプトから現代までの50人の女性科学者を紹介している絵本です。見ているだけでも楽しい本で、パワフルな女性研究者たちの話がいっぱいです。科学系の用語集も付いています。

  • これまで今年読んだ本の中で1番こころが踊った本。
    もし子どもの頃にこの本に出会っていたら、私は理系を志していたかもしれない。
    この本に出てくる女性達は、環境が整っていなくても、周りから差別されても、強い意志を持って切り拓く勇気がある。
    環境を言い訳にせず、前に進みたくなる1冊だ。

  • ↓貸し出し状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00258673

  • 請求記号 402.8/I 24

  • 映画「ドリーム」に感銘を受けて喜んでいた頃、夫が買ってくれた本、だったかな。私と、やがて産まれる娘のために。
    元々伝記を読むのが好きだったけど、それはそれはエクストリームなゴリッゴリのバリッバリのバリキャリ達が数々登場して、勇気が出る。私の困難はまだまだ大したものではないし、私の苦しみは取るに足らないものだし、それでいて、成した事はまだ少ない。もっとやるべきだという気に、させてくれる。
    この本の年表を見ていて思ったけど、女性を取り巻く問題は社会的な問題でありながら、女性への評価は寧ろ社会科学界より自然科学界で先に認められてきたのだなと思う。それはまあ、考えてみれば、ラジウムを発見した人に「発見してない」と言い放つことは難しいので、当然そうなるといえばそうなんだけども。
    ただ、逆を言えば、余程尋常でない貢献を分かりやすく掲げてこなければ、不利な状況を打開してこれないものだなとも思う。そして、自然科学界の女性の貢献が、女性全体の地位向上に多大なる寄与をしてきたのだらうとも思う。有難い。

    物知りな人、北米文化圏の人だと常識な人物ばかりなのかもしれないけど、自分程度の人間だと、知らない人物が多かったので、周りへの薦めやすさという意味で星を一つ留保したけど、方向性と、内容はとても良い本。
    無理強いしたくないので、娘に強く勧めることはしないかもしれないけど、いつか自然と手に取ってくれると良いな。

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著者プロフィール

レイチェル・イグノトフスキー(Rachel Ignotofsky)
アメリカ・ニュージャージー出身、カンザス在住の若手女性イラストレーター。2011年にアート・グラフィックデザインの専門学校タイラー校を優秀な成績で卒業し、その後は特に歴史や科学、また教育、ジェンダーなどをテーマにしたイラストを多く書いている。著書に「Women in Science」「Women in Sports」「Women in Art」(いずれも10 Speed Press)などがある。

「2019年 『プラネットアース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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