幾何学の偉大なものがたり

  • 創元社 (2021年5月12日発売)
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本 ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784422414485

作品紹介・あらすじ

イタリアでの幾何学史のベストセラーが、待望の日本語版に! 著者オーディフレッディは、イタリア数学協会よりガリレオ賞を受賞した幾何学者であるのみならず、テレビ番組にも数多く出演し、エッセイストとして新聞や雑誌にコラムやコメントを書くなど、社会的に常に発言する学者として知られている。その豊かで該博な知識で芸術から日常の出来事に至るまでを語る中で、幾何学とうまく関連させながら専門知識をわかりやすく一般の人びとに伝えている。

本書は、数学に馴染みのない人にも理解しやすいように工夫された幾何学の入門書である。土地の測量という必要性からエジプトで生まれた測量幾何学から語りおこし、中世までの幾何学の歴史を丁寧に紐解いてゆく。ピタゴラスやユークリッドといった天才数学者の非凡な逸話や、絵画・音楽・建築物にひそむ図形のマジックは、数学が苦手な文系でも思わず引きこまれる面白さだ。

章ごとに舞台となる国や数学者が変わり、著者の語りかけるような文章とともに幾何学の歴史を辿り、まるで旅をしているような気分になれる。図形の解説や紹介のために用いられている数多くの図版や写真は、読者の理解を助けるだけでなく、イタリアらしい美しい色彩で眼に楽しい。かつて学んだことのある定理や公式がどのように発見されたのか、その背景やプロセスを一つひとつ確かめ掘り起こしてゆく楽しみも、またひとしおだ。

感想・レビュー・書評

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  • どちらを先に読んだら理解が深まるだろうか?

    商品詳細 - 幾何学の偉大なものがたり - 創元社
    https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4226

  • 篠山、稲美

  • 「測量」で紹介されていた本、読了。
    年を跨いでやっと、読み終わったー。
    たくさんのカラフルなイラストとはイメージが違い…いやいや難しいよ。


    長さから角度、平面図形の発展し、立体…最終的には地球を飛び出し、太陽系まで。
    理解しようとする努力、もうここまでくれば執念とも言えるだろう。
    数学で全て証明しようと試みる、宗教みたいなものかも。
    こういった学問に時間を割けるということは、それだけ裕福であったことの証明でもあるんだろうな。
    そんでもって得られた知識は社外秘みたいな感じで、ある意味特権意識を持った人々の間で受け継がれていた。

    少し前に、ピカソがゲルニカを描いた時の下絵を順番に解説した番組をちょっとだけみたけれど、最終的に二等辺三角形に配置して、自然に視点が向くように計算されている、という話だった。
    この他にも、絵画や建築物にも黄金比やモチーフとして○△□を取り入れたり、球表面の直角等辺等角三角形を利用して安定感や視点を誘導していることを知った。
    美術…自然に存在する形は、美しく感じるものなのだろうか。。
    まぁそれはわからないが、その他の自然物と調和しやすい、ということはあるだろう。
    自然への尊敬の念、とも取れるか。

    いずれにしても、自然から学ぶことは多い。
    そこに持続可能な社会を築くヒントは含まれているだろう。
    最近子どもがSDGsの学習をしていて、それを小耳に挟むことが多く、こういう発想になりやすいなw

    というかSDGsって社会だけではなく、家庭科や果ては道徳?(ジェンダーの問題)でも学習しているのを聞き、何と幅広い概念なんだろうと思ったし、何でもありだなと思った。
    SDGsって言えば、年賀状だって出さなくて良くなるし。
    正解があるわけではないから余計に、なんかずるいよな。

    さてさて最後にどうしても、私が気になるのはこういうこと。
    プラトンのことばが印象的だった。
    ある種のことについては、声に出して話すだけがよい。書かれたものは、「ほんのわずかな言葉さえあれば理解に足りるようなごく僅かな者」をのぞいて誤解される恐れがあるからでもある。

    一度言葉にしてしまえば、誤解を受ける可能性がある。
    それを恐れずに、文章が書きたい。

    「言葉は消えても、文字は残る。それが僕の望みだ。」

  • 小中学生向けの本と思う。
    大学生が読むと少し物足りない。

  • 請求記号 414.02/O 17

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著者プロフィール

ピエルジョルジョ・オーディフレッディ
幾何学者。
1950年、イタリア生まれ。イタリア、アメリカ、旧ソビエト連邦にて数学を学ぶ。現在は、トリノ大学で数理論理学を講じる。長年アメリカ、コーネル大学の客員教授の任につく。新聞、ラジオ、テレビでの活動も多く、イタリア日刊紙「ラ・レップブリカ」の常連寄稿者。1998年、イタリア数学協会よりガリレオ賞を受賞。邦訳されている著書に『数学の20世紀──解決された30の難問』(青土社)がある。

「2021年 『幾何学の偉大なものがたり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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