翻訳できない世界のことば

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  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422701042

感想・レビュー・書評

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  • 『翻訳できない』のではなく、『一語では言い表せない』『翻訳しづらい』といったところかと。ネイティブ以外の人が、ネイティブ特有のニュアンスを感じ取ることの難しさがよくわかる。

  • 日本語では「木漏れ日」「ぼけっと」「わびさび」「積読」が紹介されている。
    読んでもあまりよく分からない言葉もあり、感覚的に兼ね備えている言葉を言い換えて伝えるのは難しいのだろうなと実感する。

  • かわいいイラストとともに、世界のことばについて知ることができる絵本。ことばって面白い。

  • 絵本コーナーに立ち寄る機会があり、気になっていたので手に取ってみた。

    日本語からは、コモレビ、ボケット、わびさび、ツンドクが選抜されていた。
    言葉はその国の文化や生活と密接に結びついているということを改めて感じた。
    絵のタッチが優しくて、個人的に好みなのも良かった。
    ちなみに私がいちばん気に入ったのはウルドゥー語のNAZ意味は、だれかに無条件に愛されることによって生まれてくる、自信と心の安定。
    小学生くらいの子供と一緒に読むと楽しめそう。

  • 日本から「こもれび」「ボケっと」が入っていて良かった。「サウダージ」が入っていたことにはちょっとニヤけた。

  • 子どもと一緒に。
    世界の言葉に興味を持つきっかけとして面白い切り口。

    大学の第二言語で学ぶような言葉から、アフリカの民族まで様々。もちろん日本語も。
    数は決して多くないけれど、言葉の意味や、なぜその言葉があるのかに考えを巡らせると、
    自然とそれぞれの国の文化や国民性のようなものが感じられて興味深い。

    例えば、世界の言葉で、それを日本語に翻訳しようとすると様々な形容詞を使ったりする。
    それが1つの言葉として存在するのって、その国の人々がそれを大切にしている証だな、とか。
    他のシリーズも読んでみたい。

  • TREPVERTER
    トレップヴェルテル

    あとになって思い浮かんだ当意即妙な言葉の返し方。


    私、これ、ものすごくあります笑

  • 木漏れ日とか積読とか日本語が印象深かった。外国語では、水面に映る月の影道 なんて言うかは覚えてないけど、そんなのに名前あるんだ。ロマンチックだなあって。覚えてないけど笑

  • SL 2023.6.27-2023.6.28
    "ことば"は文化の要請に応えて生まれ、変化し、残り、消えていくもの。
    お互いに翻訳しきれないことばがあるのは当然のことだけど、なかなか興味深く読めた。
    イラストも素敵。

  • 「ヒラエス(HIRAETH)」という単語の意味を調べている時に出会いました。
    タイトルの「翻訳できない」というのは正確には「(他国語への)逐語訳が難しい」という意味です。原著者は英語圏の方なので、日本人の私達から見れば「これはこの日本語に当てはまるのでは?」と思うようなものも、中にはあります。私達が当たり前に使う日本の言葉もいくつか紹介されていて、これって翻訳できないんだ…という意外な驚きもありました。
    全部で100ちょっとの世界の言葉について、その言葉をイメージする可愛らしいイラストとともに、英語圏の読み方と原文表記、言葉の意味が端的に説明されています。

    ビジュアルブックという性質上、情報は広く浅い感じですが、この本で興味を持った言葉について自分で調べてみる「とっかかり」としては、親しみやすく楽しめる本だと思います。

  • 翻訳できない世界のことば。日本人にはなじみがある言葉も出てくるが、それは外国語には翻訳できないのね。

  • 様々な国の言語が紹介されていて面白かった。
    特に面白かったのをいくつか挙げるとフィンランド語の「poronkusema(ポロンクセマ)」。
    意味は、「トナカイが休憩なしで疲れず移動できる距離」だそう。
    私にはまったくない概念でとても気に入った。
    他には、ドイツ語の「kummerspeck(クンマーシュペック)」
    意味は、「直訳すると、「悲しいベーコン」。食べすぎがつづいて太ること」
    悲しいベーコンと言うワードが哀愁が漂っていてなんとも面白い。

    でも、最後の方で日本語の「積ん読(ツンドク)」が出てきたときにハテナ?となってしまった。
    積ん読って造語であって、本来の日本語ではないから他の言語も元来の物ではないように思えたからだ。
    そこに引っかかってしまい、何となく全体的に興味が薄れてしまった。
    昔から使われている言葉だけを集めているのであれば、もっと価値を感じただろう。

  • 挿絵のイラストがまた素敵です。
    日本のことばも4つほどあり、日本人が説明するのも簡単ではない。外国のことばを読むのはむずかしいが、その国の文化もことばに託してあるみたい。フィンランド語にはトナカイ、ドイツあではベーコン、スペイン語の冒険など、納得してしまう。

    WABI -SABI生と死の自然のサイクルを受け入れ、不完全さの中にある美を見出すこと。

    KOMOREBI 木々の葉のすきまから射す日の光。木漏れ日。

    PAZLIUBIT(ロシア語)恋がさめ、ほろ苦い気持ちになる。

    NUNCHI(韓国語)他人の気持ちをひそかにくみとる、こまやかな心づかい、

    FORELAKET(ノルウェー語)語れないほど幸福な恋に落ちている。

    TSUNDOKUもあります。

  • なんかすべて忘れて子供みたいにわくわくできる

  • 文章はあまり深く考えず、綺麗なイラストを楽しませてもらった。

  • ウルドゥー語のNAZナーズがお気に入り
    知らない言語もたくさん載ってて驚いた
    日本語の解説も独特で勉強になった

  •   日本語には外国語に、うまく翻訳できない言葉がある。一言では言い表せない、ニュアンスがうまく伝わらないような言葉だ。逆に日本語に訳すことが難しい言葉もある。本書では、日本語の例として「木漏れ日」や「ボケっと」、などが挙げられている。英語だと、"compliance" とか "media" などが思いつく。
     
     本書で取り上げている言葉は、数多くあるが 、それが使われている土地の気候風土や、民族の歴史文化から影響を受けていると思う。

     言語は単なる記号としての「言葉」でなく、そこに暮らしている人々の歴史やメンタリティそのものなのだろう。

  • 2022/04/22

    ・翻訳できない世界の言葉、すべてが美しいな
    ・よかった 借りて読んだものだけど手元に置いておきたくなった

  • 言葉のおもしろさ。
    さっき教えてもらった行き方が歩き始めた途端にわからなくなること(=アキヒ,ハワイ語)など、なんか愛嬌があり人間が愛おしくなる。

  • アレクサのおすすめで読んでみた。
    他の言語で一言では訳せないようなその国特有の言葉を集めた本である。絵本のような感じで情報量は少ないが、そのぶん想像力をかきたてられる。絵もすてき。
    日本語からは「木漏れ日」、「積読」、「ぼけっと」、「侘び寂び」。侘び寂び以外は、他国にはこんな概念はないのか?と不思議に思った。
    クンマーシュペック、ドラッヘンフッターなどドイツ語がお茶目で面白い。個人的には中国語がなかったのが残念。

  • 翻訳できない日本語として「木漏れ日」や「わびさび」もあった。
    なるほど、これらが翻訳できないんだ…と思うと世界でもいろいろなことばがあり面白い。

    イラストも癒される。
    何気なくページをめくるのに最適。

  • ブラジル・ポルトガル語のCAFUNEという言葉が素敵。

    複雑なことを一言で表現されるのは面白い。多くの言葉を語らずに一言で済ませられるのは、その土地の文化、自然、産業などから現地の人が何かを感じ共通の価値観が育ったからなんだろうと思う。

  • 世界のさまざまな言語で、ほかの語に一言では訳せない言葉を集めたもの。

    ずっと読みたかったので、読めて嬉しい。言語自体知らないものもあって、興味深かった。ひとつひとつ、読みながら、これはわかる!とか、これ全然わからん!とか思えて面白かった。たとえば
    「ポーレッグ」……日本語の「ごはんのおとも」的な?
    「クンマーシュペック」……最近クンマーシュペックしがち……
    「ウブントゥ」……ステキな概念
    「トレップヴェルテル」……よくある。なかなか言葉が出てこないし、言い返すってことをしないから。
    「ストラウスフォーヘルポリティーク」……今の日本。
    「レースフェーベル」……わかる。旅や、新しいことに乗り出すときの気持ち。
    「ヤーアブルニー」……これはストーカー的。
    「フイユモール」……フランス語って美しいよね。
    「ドラッヘンフッター」……あるある。って、あたしゃドラゴンかい!
    というように。ドイツ語、オランダ語あたりで共感持てる語が多かった気がする。そして日本の「積ん読」って、語呂もいいしよくある現象をうまく表していて、面白い言葉だなぁと改めて思った。

  • とても大切だけれど一言では言い表せない感情や、特別な瞬間や光景だからこそそのための特別な言葉で伝えたいことなど、世界のことばにはそれらを表す豊かで味わい深い表現がたくさんある。

    ある事柄や状態に「ことば」を宛がい、それを会話の中で使うことで相手と共有するということは、とりもなおさずその人たちのコミュニティが、その感情や対象を大切にする文化を持っているということだろう。

    そして、それはその文化圏や言語圏にいる人たちみんなに感性の豊かさがあるからこそできることだと思う。

    世界中の言語から集められた、一言では言い表せないようなことを一言で伝える「ことば」たちを読みながら、世界中にこれだけさまざまな価値観や感性を持った文化が存在しているということの素晴らしさを感じられた。

    日本語からは「木漏れ日」、「ボケっと」、「侘び寂び」、「積ん読」が選ばれている。いわゆる伝統文化だけでなく、日常の光景を切り取る言葉や、暮らしの中の状態を捉えた言葉も選ばれているところがうれしかった。

  • ●国柄が出た言葉だなと思ったり、どういう場面で使うんだろうと考えたり、なかなか面白かった。

  • バナナを食べるときの所要時間(ピサンザプラ)や、トナカイが休憩なしで疲れずに移動できる距離(ポロンクセマ)など、明確な数値がない曖昧な表現が好き。心にゆとりがあるイメージ。日本の文化では生まれないだろうなと思う。
    あとは、直訳シリーズも好き。悲しいベーコン(クンマーシュペック)=食べすぎがつづいて太ること、言葉の階段(トレップヴェルテル)=あとになって思い浮かんだ当意即妙な言葉の返し方、龍のえさ(ドラッヘンフッター)=妻に許してもらうために贈るプレゼント…意味を聞いて納得できるから面白い。違う文化でも共通認識はあるんだなと思った。

  • 木漏れ日という言葉が改めて良い言葉だなと思った。木漏れ日のイラストも良かった。

  • こういう言葉もあるんだ!え、そこも分けてラベリングするんだ。など、面白い発見がありました。
    〇気に入った言葉↓
    「JUGAAD」ヒンディー語 ジュガール
    最低限の道具や材料で、とにかくどうにかして、問題を解決する事

    FIKA スウェーデン語 フィーカ
    日々の仕事の手を休め、おしゃべりしたり休憩したりするために集う事。カフェ、家いずれでも、コーヒーを飲んだり、お菓子を食べたりして数時間

  • 土地それぞれで、生活に密接に結びついたことがらには多くの言葉が結びつくんだなあと思う。
    愛情とか感動とかの言葉はお国柄が出ていて面白いが、それ以上に負の方向の言葉が面白い。ぜひ読んでみてほしい。

  • 図書館の新刊コーナーで手に取ってしまった本。内容については深く考えながら読んではいけない本だと思う。でも、ちょっとした気分転換に読む絵本としてはよいかも。

著者プロフィール

エラ・フランシス・サンダース
イギリス在住のライター、イラストレーター。著書に"Lost in Translation: An Illustrated Compendium of Untranslatable Words from Around the World"(邦題:翻訳できない世界のことば)、"The Illustrated Book of Sayings: Curious Expressions from Around the World"(邦題:誰も知らない世界のことわざ)、"Eating the Sun: Small Musing on a Vast Universe”(邦題:ことばにできない宇宙のふしぎ)がある。

「2021年 『もういちど そばに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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