翻訳できない世界のことば

  • 創元社
4.05
  • (215)
  • (225)
  • (142)
  • (16)
  • (3)
本棚登録 : 3255
レビュー : 301
  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422701042

作品紹介・あらすじ

さまざまな場所で話題の一冊!
2019年7月4日にも、メンタリストDaiGoさん紹介で話題!

外国語のなかには、他の言語に訳すときに一言では言い表せないような各国固有の言葉が存在する。本書は、この「翻訳できない言葉」を世界中から集め、著者の感性豊かな解説と瀟洒なイラストを添えた世界一ユニークな単語集。言葉の背景にある文化や歴史、そしてコミュニケーションの機微を楽しみながら探究できる。小さなブログ記事が一夜にして世界中へ広まった話題の書。ニューヨークタイムズ・ベストセラー。世界7カ国で刊行予定。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読んでいてとても楽しい、魅力的な本。
    イラストレーターでもある著者が若い女性のせいか、どちらかと言うと情感豊かな言葉に偏った気もするが、それでも楽しい。
    翻訳できない言葉の奥に、その国の歴史や文化が垣間見えてくるし、その言葉を使う人々の暮らしに想像を巡らすという楽しみもある。
    その上、手描きの文字とイラストが暖色系で可愛らしい。
    イヌイットの棲み処である「イグルー」も、この著者の手にかかると妙に可愛い。

    日本語からは【木漏れ日】【ボケっと】【侘び寂び】【積読】がチョイスされ、
    その説明には舌を巻いた。
    いやぁ、侘び寂びをこんな風に解釈したことがなかったな。
    【生と死の自然のサイクルを受け入れ、不完全さの中にある美を見出すこと】
    ですと。・・しかも、読むとそんな気になってくるし・(笑)

    ブラジルには【愛する人の髪にそっと指を通すしぐさ】を名付ける【カフネ】という名詞があるという。なんと官能的な!ああ、クラクラしてくる。
    アルコール好きな国民が目に浮かぶ、【ウィスキーを一口飲む前に、上唇に感じる妙なムズムズする感じ】を表す【スグリーブ】というゲール語もあるのが笑える。

    同じく笑ったものは、マレー語の【ピサンサブラ】。
    これは、バナナを食べる時の所要時間であるらしい。大体2分だと言う。
    アラビア語の【グルファ】は【片方の手のひらに乗せられるだけの水の量】だと言うから、灼熱の地でその貴重な水で喉を潤す人が見えてきそうだ。

    傍らに置いてつれづれにページを開き、開いたところを読んで何度も楽しめる。
    イラストの日本語の文字に誤字が多いのが玉にキズ。
    言葉を扱った本なのだから、もう少し丁寧な編集が欲しかった。。

    それでも素敵な一冊だから、友人の誕生日プレゼントにしようかと考え中だ。
    最初と最後に寄せられた著者からのメッセージも、慎ましくてとても素敵。

    • nejidonさん
      けいたんさん、こんにちは(^^♪
      コメントありがとうございます!

      そうなのです、表紙も素敵なのですが中身も素敵なのですよ。
      難し...
      けいたんさん、こんにちは(^^♪
      コメントありがとうございます!

      そうなのです、表紙も素敵なのですが中身も素敵なのですよ。
      難しさは感じません。そこはご安心くださいませ。
      ストーリーはないので、開いた場所から読んで楽しめます。
      著者による説明文がとても詩的です。翻訳が良いのかな。
      イラストも可愛いですよ。その意味では女性向けかもしれませんね。
      ぜひぜひけいたんさんにもおすすめです!
      2017/05/18
    • アセロラさん
      こんにちは♪
      「積読」がどう表現されているのかが気になります(笑)同じような事をしている読書家は古今東西いると思うのですが(笑)

      「...
      こんにちは♪
      「積読」がどう表現されているのかが気になります(笑)同じような事をしている読書家は古今東西いると思うのですが(笑)

      「ピサンサブラ」はバナナを食べる時の所要時間!
      こういう概念はネイティブじゃないと難しいでしょうね~。
      でも、だからこそ、興味深い。
      日本で言うと、カップラーメンの出来上がる時間やウルトラマンが地球にいられる時間=3分。というところでしょうか。
      こういう常識も、別に学校で習った訳では無いのに、気が付けば普通に常識として備わっていて、たいていの人とは話が通じるのですから不思議ですね。
      2017/05/21
    • nejidonさん
      アセロラさん、こんにちは♪ コメントありがとうございます!
      たくさんのお気に入りをくださって、ご近所でしたらお礼に何か差し上げたいくらいで...
      アセロラさん、こんにちは♪ コメントありがとうございます!
      たくさんのお気に入りをくださって、ご近所でしたらお礼に何か差し上げたいくらいです(笑)

      「積読」という言葉のチョイスが意外で楽しいですよね。
      日本以外には無いということも面白さ倍増です。
      『買ってきた本を、他のまだ読んでいない本と一緒に読まずに積んでおくこと」だそうです。
      そうそう、こういうこと世界中の本好きさんがやっていそうです!
      「ピサンサブラ」もそうですが、その国の暮らしぶりが見えて来そうで、そこが楽しいのです。
      果たして「積読」で、他国のひとたちはどんな日本を想像したことやら、です。
      もともとはネット記事だったものが大人気となり、書籍化されたそうですよ。
      世界中に素敵な言葉がたくさんあり、それを味わうことが出来る一冊です。
      機会がありましたら、ぜひアセロラさんも手に取ってみてくださいませ。
      2017/05/23
  • 他国語には翻訳できない、その国ならではの言いまわし。
    言葉は訳せなくても、その気持ちは分かるなあという言葉たち。

    美しい情景、素敵な心の持ち方を表すもの。
    ❐MANGATA 
     スウェーデン語「水面に映った道のように見える月明かり」
     日本語でも水の上に顕われる情景を表す言葉は、水面、水泡、澪、水脈…などなどあるけれど、月明かりの道という言葉が出てくるのは美しいですね。

    ❐MERAKI
     ギリシャ語「料理などなにかに自分の魂と愛情を目いっぱい注いでいる」
     心がこもっている、という状態ですね。

    ❐JUGAAD
     ヒンディー語「最低限の道具や材料でとにかくどうにかして問題を解決すること」
     ギリギリの状態ですが、できたら格好いいですね。

    ❐UBUNTU
    ズールー語「あなたの中に私は私の価値を見出し、私の中にあなたはあなたの価値を見出す⇒人の優しさ」
     人権標語にそのまま使えそう。

    ❐NAZ
    ウルドゥー語「だれかに無条件に愛されることによって生まれてくる自信と心の安定」


    その土地ならではの価値観や情景による言葉もあります。
    ❐GURFA
     アラビア語「片方の手のひらに載せられるだけの水の量」
     日本語では少ない量だと思いそうですが、アラビア語だと貴重という意味なのでしょうか。
     「湯水の如く」も日本語だと惜しげなくどんどん使うという意味ですが、アラビア語だと大切に扱うとなりそうな気がします。

    ❐PORONKUSEMA
     フィンランド語「トナカイが休憩なしで疲れず移動できる距離」
     トナカイが出てくるところがフィンランド。どういった場合に使うのだろう。

    ❐PISANZAPRA
     マレー語「バナナを食べる所要時間」
     日本だと「○○でご飯が食べられる」のような言いまわしかと思ったけれど(見事なホームランとかで「これでご飯が何杯でも」みたいな言い方しますよね)、
    「マレーの民話では人喰い鬼は昼間はバナナの木に隠れている」ということなので、うっかりしていると危険だよ、という意味もあるのか??


    身につまされる言葉。
    ❐AKIHI
     ハワイ語「だれかに道をしえてもらい、歩き始めたとたん教わったばかりの方向を忘れたとき」
     仕事でいえば、指示を受けたけれど、完成図や本質が分からないから、具体的なやり方が浮かばないような時でしょうか。

    ❐TIMA
     アイスランド語「時間やお金があるのに、それを潰す気持ちの準備ができていない」
     急に分不相応なものを手に入れてしまったときの戸惑いのようなものか。準備は必要ですね。

    日本語からはこちら。
    ❐KOMOREBI 木漏れ日「木々の葉の隙間から射す日の光」
    ❐BOKETTO ボケっと「なにも特別なことを考えず、ぼんやり遠くを見ている気持ち。日本人が何も考えないでいることに名前を付けるほどそれを大事にしていることは素敵なこと」
    ❐WABISABI 侘び寂び「生と死の自然のサイクルを受け入れ、不完全さの中にある美を見出す」
    ❐TSUNDOKU 積ん読「買ってきた本を読まずに積んでおく」
    積ん読に関しては、とりあえず積んでおく、というダジャレのようなニュアンスだと分かるのだろうか…

    • やまさん
      淳水堂さん
      こんばんは。
      淳水堂さん
      こんばんは。
      2019/11/09
    • goya626さん
      素晴らしい本だ!読みたい。
      素晴らしい本だ!読みたい。
      2019/11/11
    • 淳水堂さん
      goya626さん こんにちは
      いらしてくださってありがとうございます。
      言葉も、イラストも、紹介文も良いですよ☺
      goya626さん こんにちは
      いらしてくださってありがとうございます。
      言葉も、イラストも、紹介文も良いですよ☺
      2019/11/11
  • 大概の物には何かしらの名前がつけられているが、物以外の概念や様子も言葉で表されている。
    地球上にはいろんな民族があり、いろんな言葉を発明している。
    その民族ならではの言葉から、歴史や文化や思想や生活様式を感じることができる。

    日本語のオノマトペも他国語に訳すのはむつかしそうだが、本書で扱っているのは1つの単語で示されるもの。
    チョイスされたのは全部で52の言葉。なのに日本語からは4つも選ばれている。

    ネタバレになるが、2つだけ面白いなと思った言葉。
    ・KARELU 肌についた締め付けるもののあと。 日本語にあっても良さそうですよね。
    ・MURR-MA 足だけを使って水の中で何かを探すこと。 日常的にそんな生活をしているのだなと思う。

    こんなことを考えながら読んでました、という言葉3つ。
    ・UBUNTU Linuxに接したことのある人なら知ってることば。でもこんな意味があったとは知らなかった。Linuxのありかたそのものだ。
    ・WABI-SABI(侘び寂び) 日本人なら知ってる言葉だけど、きっと誰もうまく説明できないのでは。こういう感覚なのかという説明に脱帽。
    ・MAMIHLAPINATAPAI これは"阿吽の呼吸"に近いと感じたが、静と動の違いがあるし、チョット違うか。

    面白かった。絵もシックで優しいし、誰もが楽しめると思います。

  • 翻訳できない世界のことばたちを、著者による新鮮な解釈で味わえる本。
    日本語も4つ、収録!

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    見開き2ページで、1つのことばが紹介されているこちらの本。
    右ページに、ことば、著者によることばそのものの解釈とイラストが、左ページには何語のことばか、ことばの意味から感じた短い感想が書かれています。
    わたしはまず右ページから目を通し、左ページを読んでいきました。

    本書のなかには、4つの日本語が収録されています。
    その解釈を読んでいると、「あれ?この日本語は、こんな深い意味合いを含んでいただろうか…?」と思い、いままで自分は意味を間違えて捉えていただろうか?と不安になりました。
    しかし本編を読み終わったあと、訳者あとがきページの一番下に、「本書で取り上げられている単語の説明は、著者独自の感性により解釈されたものです。」(引用)という文章を見つけ、わたしが日本語の解釈に不安をもった理由がわかり、安心しました。
    そして著者の目を通った日本語がこんな意味に映ること、日本人にとっては当たり前のように使っているこの4つの日本語が、世界の人々からみると「翻訳できない」味わいをもったことばであることに驚きました。

    この本に載っていることばの意味は、すべて“エラ・フランシス・サンダース”という、ひとりの人を通して、伝えられたものです。
    辞書のように“正確な意味”をつきつめつつ読むよりも、著者の感覚的を通してことばを見つめながら読むほうが、とてもしっくりきます。
    ぜひ、「フィーカ」(スウェーデン語)のようなゆったりとした時間のなかで、「翻訳できない世界のことば」という本を、じっくり味わっていただければと思います。

    「さあて、今からフィーカしよ!」

  • 絵本のような装丁で情報量は決して多くないですが、ぱらぱらとページをめくる度に柔らかな色彩のイラストとともに新しい発見があります。
    少数精鋭で選ばれた言葉のなか、日本語は最多出場タイの4つが登場しています。作者の琴線に引っ掛かるものがあったのでしょう、中には本好きには耳が痛い単語も…。

    他の言語では訳せない言葉だからこそ、その国や地域特有の光景や文化が言葉から伝わってきます。景色を表現する言葉はつい想像を膨らませ、いつか足を運びたいと思うほど羨ましく感じるものもありました。また、日本固有の言葉に込められた文化や所作も大切にしていきたいと思います。
    ユニークな切り口でまとめられた本。他の言葉ももっと知りたい。

  • 他の国のことばではそのニュアンスをうまく表現できない「翻訳できないことばたち」を世界中から集めて、素敵なイラストとともに1冊の本になった。
    日本語からは「ボケっと」「積ん読」「木漏れ日」「わびさび」が。確かに翻訳できないが、この表現しかできないことばたち。
    「積ん読」になってたが、「ボケっと」しながら読んだ。「木漏れ日」の中にいるような温かさ、表現できない「わびさび」の世界を感じられる本。

  • 偶然聞いていたラジオ。
    【翻訳できない 世界のことば】
    その書名の響きが心に残る。
    図書館で検索をかけたら、ありました!
    貸し出し中だったので、さっそく予約!

    書名だけを聞いたので、どんな本かわからぬまま手に。
    著者は20代の女性。イラストレーター。

    他国の人に説明するのは難しい日本語はたくさんある。
    考えてみると、日本語に限ったことではないよね。
    日本語に簡単に訳せない世界のことばはたくさん!

    この本に掲載された翻訳できない言葉は51。
    知らなかった言語も。

    翻訳できない日本語って何だろう…?
    想像しながら読んでみる。

    この本では4つ。
    『木漏れ日』
    『ボケっと』
    『詫び寂び』
    そして、そして、『積ん読』

    『詫び寂び』は、説明できないと聞くことがあるので、うん、うんと思いましたが、『積ん読』は思いもよらなかった!
    20代の著者ならではの気もする。

    2ページに1語とイラスト。
    楽しみながら読みました。

    この本のカテゴリは何だろう?と思いAmazonを見てみると、”外国語学習法”、”旅行会話集”でした。
    ちょっと無理やり???

  • 基本的には必要のない言葉は作らないよな、と思う。翻訳できない言葉は、つまりはその国、その住人は必要だと思ったけれど、他の国の人はそうは思わなかった言葉、つまり両者の文化的な違いということなんだろう。同じ人間なのに、不思議だ。
    本書は面白かったけれど、情緒的な一面からしか見ていないから(絵本だし)、へー面白いな、から発展していかない。好みからするともっと「研究」して、不思議に迫ってほしかった。

    「悪いことをした夫が妻に許してもらうために差し出すプレゼント」に名前があるのは笑った。ドイツ語だそうだ。

  • <イタリアの動詞>涙ぐむような物語にふれたとき、感動して、胸が熱くなる。⇒commuovere コンムオーベレ  イタリア語はわからないけど、本を読んでこういう風な気持ちになるのは万国共通なのね。うれしいことばだと思った。

    日本語の紹介されている言葉は
    <komorebi>木漏れ日と、<TSUNDOKU>積読。
    「積読」!! ははは…おかっしいよ、この本。素敵すぎ。

  • 「apple=りんご」のように1語対1語で翻訳できない言葉たちを、カラフルなイラストと共に紹介した大人の絵本。

    まさに「積ん読」してましたが、本日読了。
    先に続編の『誰も知らない世界のことわざ』を読んだのですが、個人的にはこちらの方が好みです。

    “それ”を表す言葉がある、ってことは、つまりその言語を話す文化圏の人にとっては“それ”が特別だということ。
    日本語の「ボケっと」を「何も考えないでいることに名前をつけて大切にしているのってすてきだね!」なんて言ってもらえると、何だか嬉しくなってしまいます。
    そんな、様々な言語の「すてき」を見つけていくのが本当に楽しい!

    読み終わるのが勿体なくなる1冊でした。

全301件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

エラ・フランシス・サンダース(Ella Frances Sanders)

必然としてライターになり、偶然イラストレーターになった。現在はイギリスのバースに住んでいる。彼女の最初の本"Lost in Translation: An Illustrated Compendium of Untranslatable Words from Around the World"(邦題:翻訳できない世界のことば)はニューヨークタイムズのベストセラーになり、二作目の"The Illustrated Book of Sayings: Curious Expressions from Around the World"(邦題:誰も知らない世界のことわざ)とともに、8カ国語に翻訳されている。ホームページ:ellafrancessanders.com そのほかのソーシャルメディアにも出没。

「2019年 『ことばにできない宇宙のふしぎ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

エラ・フランシス・サンダースの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
三浦 しをん
瀧本 哲史
宮下奈都
ホルヘ・ルイス ...
田口 幹人
川上未映子
スティーヴン・ミ...
本谷 有希子
ミック・ジャクソ...
アンジェラ・アッ...
有効な右矢印 無効な右矢印

翻訳できない世界のことばを本棚に登録しているひと

ツイートする
×