本にまつわる世界のことば

  • 創元社
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本棚登録 : 153
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422701219

作品紹介・あらすじ

第一線で活躍する、現代の人気作家、翻訳家たちによる、
本にまつわる言葉を巡る書き下ろしのショートストーリー、
エッセイ、そしてイラストの共演――。
本好きのあなたに贈る、一風変わったアンソロジー!

【著者代表より】(まえがきより抄録)
フランス語では、黄昏どきのことを「犬と狼のあいだ」(entre chien et loup)と言うそうです。その時刻になると犬と狼の見分けがつかなくなるから、と。日の光はまだあるのにちょっと暗くなって、自分のまわりがおぼろげになってしまうあの雰囲気を、見事に言い表したことばです。
 僕はこの表現を知ってから、夕暮れの光のなかで我が家の柴犬を見ると、そこに狼の姿が重なるようになりました。とはいっても、ニホンオオカミは絶滅してしまったので、ぼんやりしたイメージでしかありませんが。



 ふとしたことばが、まわりの世界を見る目や、世界との接し方を変えてくれる。僕が本を読むのは、そんな瞬間を求めているからかもしれません。
 世界のあちこちで、何かを求めて本を手に取り、夢中で読みふける人たち。何百年も、ときには何千年も続けられてきた読書という営みのなかで、多くのことばがこれまでに生み出され、今も使われる日常のことばとして定着しています。
 本や読書とともに育まれてきた人々は、独特のことばを作り出してきました。そのなかには、ことばや本というものをまた違った目で見るきっかけになるようなものが多くあるはずです。言ってみればそれは、「ことばをめぐることば」の豊かさを知る機会でもあります。



 そうした思いから、各国語に詳しい方々に、どんな独特の表現が存在するのかを教えてもらうことにしました。そうした表現を集めて、意味や使われ方を載せるだけでも、じゅうぶんに面白い本になっただろうと思います。でも、日頃から僕が好きな作家や翻訳家の方々が集まってくれたので、ちょっとわがままを言わせてもらい、それぞれの表現の味わいがさらに増すようなエッセイかショートストーリーをつけていただくこともお願いしました。そこに挿画をつけてもらうという贅沢まで叶えてもらい、この本が完成しました。



 単語から慣用句、ことわざまで、出揃ったことばの多彩さ、それをさらに色あざやかにしてくれるエッセイや物語、そしてイラストの共演を、楽しんでいただけたらと思います。もちろんまだまだ数は少ないですし、フランス語では僕がちょっと脱線してしまい、厳密には読書関係ではないものがちょっとだけ紛れ込んでいますが、どうぞご容赦ください。
 おまけとして、それぞれの文章に、文学作品など、何かの本につながる糸を一本だけ盛り込んでもらいました。そうした糸をたどって、さらに多くの本やことばと出会うきっかけにしてもらえれば、これほどうれしいことはありません。

著者代表 藤井光

感想・レビュー・書評

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  • 本に纏わる言葉の話なんて、絶対に外せない。。。

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    世界のあちこちで、本を読みふける人たち
    第一線で活躍する、現代の人気作家、翻訳家たちによる、本にまつわる言葉を巡る書き下ろしのショートストーリー、エッセイ、そしてイラストの共演――。本好きのあなたに贈る、一風変わったアンソロジー!
    【著者代表より】(まえがきより抄録)
    フランス語では、黄昏どきのことを「犬と狼のあいだ」(entre chien et loup)と言うそうです。その時刻になると犬と狼の見分けがつかなくなるから、と。日の光はまだあるのにちょっと暗くなって、自分のまわりがおぼろげになってしまうあの雰囲気を、見事に言い表したことばです。
     僕はこの表現を知ってから、夕暮れの光のなかで我が家の柴犬を見ると、そこに狼の姿が重なるようになりました。とはいっても、ニホンオオカミは絶滅してしまったので、ぼんやりしたイメージでしかありませんが。
    *ふとしたことばが、まわりの世界を見る目や、世界との接し方を変えてくれる。僕が本を読むのは、そんな瞬間を求めているからかもしれません。
     世界のあちこちで、何かを求めて本を手に取り、夢中で読みふける人たち。何百年も、ときには何千年も続けられてきた読書という営みのなかで、多くのことばがこれまでに生み出され、今も使われる日常のことばとして定着しています。
     本や読書とともに育まれてきた人々は、独特のことばを作り出してきました。そのなかには、ことばや本というものをまた違った目で見るきっかけになるようなものが多くあるはずです。言ってみればそれは、「ことばをめぐることば」の豊かさを知る機会でもあります。
    *そうした思いから、各国語に詳しい方々に、どんな独特の表現が存在するのかを教えてもらうことにしました。そうした表現を集めて、意味や使われ方を載せるだけでも、じゅうぶんに面白い本になっただろうと思います。でも、日頃から僕が好きな作家や翻訳家の方々が集まってくれたので、ちょっとわがままを言わせてもらい、それぞれの表現の味わいがさらに増すようなエッセイかショートストーリーをつけていただくこともお願いしました。そこに挿画をつけてもらうという贅沢まで叶えてもらい、この本が完成しました。
    *単語から慣用句、ことわざまで、出揃ったことばの多彩さ、それをさらに色あざやかにしてくれるエッセイや物語、そしてイラストの共演を、楽しんでいただけたらと思います。もちろんまだまだ数は少ないですし、フランス語では僕がちょっと脱線してしまい、厳密には読書関係ではないものがちょっとだけ紛れ込んでいますが、どうぞご容赦ください。
     おまけとして、それぞれの文章に、文学作品など、何かの本につながる糸を一本だけ盛り込んでもらいました。そうした糸をたどって、さらに多くの本やことばと出会うきっかけにしてもらえれば、これほどうれしいことはありません。
    著者代表 藤井光
    https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=3953

  • 今注目の作家や翻訳家が、世界の本に纏わる言葉に、短い小説やエッセイを付けて紹介。おすすめの本まである。挿絵もたっぷりで、豪華な本。外国語には、それぞれの言語の翻訳者が書いているところもあるし、巻末にある協力者(阿部賢一や沼野恭子なとこちらも超豪華)から察するに、ちゃんと全ての言語の専門家に確認をとっているところも好感が持てる。
    書いているメンバーがいいし、紹介されている本もいい。しかしアンソロジーにはよくあるパターンではあるが、なんだか「これ」という感じがないのよね。どれも悪くないけど、すごく良くもないような。
    著者の方々は、かなり好きな人が多いのでちょっと残念。でも、紹介されていてまだ読んでない本は、読んでみたい。

  • 本を愛するすべての人へ。イラストも言葉も優しくて、「言葉」「本」が世界でどれだけ愛されてるかがわかる本。アラビア語で「言葉」は「くちびるの娘」ってセンス良すぎるでしょう。SSやエッセイを辿るのも、ただ眺めてるのも楽しい。フランス語のロシニョールはasdfjkl いいところなのに!

  • ショートストーリー集。
    誰が書いたものかイニシャルだったので若干わかりにくかったかな。。。

  • 各国の本にまつわる言葉を題材にしたショートストーリー集。アートなイラスト付きなのでパラパラめくるだけでも楽しめます。読書とは全世界で長年行われてきた営みで、世界各国で読書に因んだ言葉が生み出されてきました。レトラエリード(スペイン)は愛書家という意味。そのほか、ハルハーン(ペルシア語)、ページ・ターナー(英語)など50近くもの言葉が紹介されています。読書が好きな人にオススメしたい、本との向き合い方が広がる一冊。

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著者プロフィール

温 又柔(おん ゆうじゅう)
1980年台北市生まれ、台湾籍の小説家。台湾人の両親のもとで生まれ、3歳から親の仕事の関係で日本に住まう。法政大学国際文化学部卒業、同大学院国際文化専攻修士課程修了。
2009年「好去好来歌」で第33回すばる文学賞佳作となり、作家デビュー。2016年『台湾生まれ 日本語育ち』で第64回日本エッセイストクラブ賞受賞。2017年『真ん中の子どもたち』で第157回芥川龍之介賞候補。2018年、新刊『空港時光』を発行。

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