本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
本 ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784422930466
感想・レビュー・書評
-
著者が知人たちへの年賀状に添えて送った豆本をまとめたもの。歴史探偵として書いた多くの昭和史の著作に比べ、私的な歴史を語るくだけた感じが楽しく読める一冊。
著者の地元である隅田川近辺、川を挟んだ浅草の話、お父様の生家のある長岡での疎開時代、大学でレガッタをやっていた頃の話など、どれも生き生きと語られている。
個人的に、母が著者と同世代、もちろん面識はないものの同じ下町で育っていて、よく話を聞かされていたから、なんとなく自分が見ていない風景も母の話と重ねて見えてくるようで、昭和前半の風情を感じることができた。
語り口が江戸っ子で爽快。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「昭和史」のこぼれ話も
さることながら
半藤さんの
「挿し絵」と「木版画」が
秀逸です
こりゃ
たいしたものだ
今回は
半藤画伯を
堪能させてもらった -
著者が文藝春秋社勤めをしていたサラリーマン時代に旧のお正月に年賀状に豆本をつけて送っていたとのこと。
文庫版で10冊、新書版で5冊の豆本年賀状として続いた。
その中で、昭和57年の「隅田川の向こう側」、昭和58年の「雪国の春」、昭和59年の隅田川の上で、昭和60年の「観音堂の鬼瓦」を単行本として出版されたものである。
氏の、少年、青年時代の思い、そして、江戸情緒を残す古き善き時代の下町の風情、昭和5年生まれの戦争に対する色んな思い、戦後の日本社会の変化などが巧みに描かれた作品である。 -
著者の周辺の人は面白いと思うと感じる。もともと私的なものだったそうだ。
でも、戦争のことや、その他昭和史として、身近な肌に感じるような歴史的なことなど知れて興味深かった。
著者プロフィール
半藤一利の作品





