- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784422930794
作品紹介・あらすじ
本とともに暮らし、本を血肉として生きてきた真性の「本の虫」5人衆がここに集結! ジャーナリズム、古本屋、新刊書店、装幀など、それぞれが活躍する領域で、本の世界にまつわるキーワードを並べ、自由気ままに解説する。本好きの心をくすぐるウンチク満載、次に読みたい本を見つけるブックガイドにもおすすめ。すべての本好きに贈りたい、本の世界を縦横無尽に楽しむための案内書。
感想・レビュー・書評
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これはもう、たまらなく面白い。
編集も見事で、真ん中のページにまとめて「本のイラスト」を何点も配したり、閉じた状態の「天」の部分に10個の黒いポイントをつけてあったりする。この意味は読みだすとすぐ分かる。
更に、開いたページの左右の端に、縦書きのテキストが一行で載せられていてとてもオシャレ。本文の中の抜粋なのだが、まるで「金言」のような味わいだ。
巻末の「本の虫の本棚」では、この本に出てくる項目別の本棚があり、次が「ちょっとマニアックな用語集」となっている。
更に嬉しいのは、登場した書物があいうえお順に掲載されていること。
本の虫たちの血肉となった本が、全部で400冊だ。
創元社さんには、ありがとうの気持ちでいっぱい。
企画だけでも素晴らしいのに、読者目線の親切なつくりに頭が下がりっぱなしだ。
のっけから褒めまくってしまったが、5人の本の虫たちが集まって、本にまつわる話をエッセイにしてまとめたものが、この本。
項目ごとにひとつの独立した読み物になっていて、重複する話題はひとつもない。
似たようなテーマでも、書き手により違うテイストになっている。
前書きのあと「本の虫の本」のムシ紹介があり、簡単な経歴と共にムシの名前も載っている。ここから面白いので載せてみよう。
林哲夫さん→ハヤシウンチククサイムシ
野邨陽子さん→ノムラユニークホンヤムシ
荻原魚雷さん→オギワラフルホングラシムシ
田中美穂さん→タナカコケカメムシブンコ
岡崎武志さん→オカザキフルホンコゾウムシ
当本棚にないのは「野邨陽子さん」のみで、荻原魚雷さんはリアル本棚にそのお名前が数点。
田中美穂さんは「わたしの小さな古本屋」を書いた人。
古本について、書店について、装幀、編集、作家・・本の虫としての習性や苦悩、書物への偏愛と読書の喜び、山のような蘊蓄やら思い出やらが縦横無尽に語られる。
どこまでも尽きない興味で、つい何度も同じ箇所を読んでしまったり。
開いたページのどこからでも読めるが、当然ながら飛ばし読みはNG。
笑ったり感心したりだけじゃない。
しみじみと胸に沁みるエッセイもあり、学ぶところもたくさんあるからだ。
そして(これがとても大事なことだが)皮肉も批判も一切書かれていない。
読後がまことに気持ちが良いのだ。
時折そういうものがあっても、見事に「本にまつわる話」として消化されていく。
いつもなら、印象的な箇所をいくつか載せるのだが、今回はハードルが高すぎる。
素晴らしい本の虫は素晴らしい書き手でもあるのだなと、感心することしきり。
それでも何とか探して、岡崎さんの文章を載せてみることにした。
「本の虫名言集」というタイトルのエッセイ中にある、本からの引用。
「本を選ぶのは人です。しかし本が、その本を読まなければいけない人を選んでいるのではないか、と思える出会いがありました」
東日本大震災後に立ち上げられた移動図書館プロジェクトの中心人物・鎌倉幸子さんの言葉だ。
私も、今回この本に選ばれたのであれば、とてつもなく嬉しい。
「読書の歴史」の著者マングェルの言葉を、今思い出している。
「書物はまさに、私の望み通りに住むことができる家であった」
いや、あまりにおこがましいので(それよりも猛烈に恥ずかしいし)この辺でストップ。
見かけたら、ぜひとも読んでみてね。 -
すべてのページの
最初と最後に
他のエッセイの一文がのせてあり
妙に気になって そこのページに
飛ぶという ついばみ感が味わえる構成
編集の方の本気度 楽しんで仕事を
されているのが伝わるだけに
読んでいても楽しいです
ヘンシュウムシにもこだわりありですね -
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fukayanegiさん、ありがとうございます!
読んでくださっただけでも有難いのに、名前まで入れてもらってビックリです・(笑)
さすが...fukayanegiさん、ありがとうございます!
読んでくださっただけでも有難いのに、名前まで入れてもらってビックリです・(笑)
さすがにプロと言われる方たちですから、規模が違いますよね。
でも楽しんで読んでいるのは同じはず。
これからも興味深い本にたくさん出合えますように。2020/10/03 -
nejidonさん、コメントありがとうございます。
あまりにも印象深いレビューだったのでつい勝手にお名前借りてしまいました。
まだまだ偏...nejidonさん、コメントありがとうございます。
あまりにも印象深いレビューだったのでつい勝手にお名前借りてしまいました。
まだまだ偏りのある読書ですが、少しづつ世界を広げていけたらと思っています。2020/10/03
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本とともに暮らし、本を血肉として生きてきた真性の「本の虫」5人衆がここに集結! ジャーナリズム、古本屋、新刊書店、装幀など、それぞれが活躍する領域で、本の世界にまつわるキーワードを並べ、自由気ままに解説する。本好きの心をくすぐるウンチク満載、次に読みたい本を見つけるブックガイドにもおすすめ。すべての本好きに贈りたい、本の世界を縦横無尽に楽しむための案内書。ーーー
創元社「本のリストの本」を読んで、こちらも読んでみた。
本好きの人のことをシャレで「本の虫」といいますが、そんな虫たちが5匹集まって、本のうんちくや愛情を思いのまま語った企画本。各人が何を書くか調整なしで
編集しているため、被った話題もチラホラ・・はご愛敬。(私が特に気に入ったのは、荻原氏「理想の住まい」)5名の中には古本屋店主もいますが、みんな生まれ変わっても本に囲まれる職業がいいという言葉には含蓄がある。個人的には古書店にまつわる話、書物を選択する「目利き」や和紙を使った本の修理や消しゴムを使って書き込みを消す苦労話、値付けの話など興味深かった。神田神保町は古書の聖地ですが、電子書籍の普及で経営は厳しさを増す中、紙の本でなきゃあダメという読者も多いのも事実。やはり自分の本なら、書き込みや折込(ドッグイヤー)が気兼ねなくできるというメリットも捨てがたい。
本書は、ぴあ世代には嬉しくも懐かしい「はみだしぴあ」的な仕掛けも施されていますし、読書の息抜きに最高の肴となることでしょう。 -
2019.9月。
まだまだ本の虫とは言えないひよっこもひよっこのただの本好きですが、本の虫の大先輩方の本にまつわるお話はとてもおもしろかった。とにかく本について、本屋について目一杯。特にあの本屋については、知ってるだけにわかるわかる。共通しているのは皆本が好きだということ。いいねー。 -
五匹の虫が寄り集まって、本の世界にまつわるキーワードを自由気ままに解説。本の世界を縦横無尽に楽しむための案内書。
売る側からの視点が興味深い。 -
著者が五名いるので、好みはわかれそう。逆に言えば、誰かは刺さりそう。
個人的には「蟲文庫」田中美保さんと「古本小僧」岡崎武志さんの各項目が良かった。 -
本好きの饗宴。創元社ありがとう。この編集者もまた、索引、用語集見ると、相当な方。本に登場した作品を読みたい願望が出てきてしまいます。読書の輪廻に入り込みます。有難や、有難や。
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「本とともに暮らし、本を血肉として生きてきた真性の「本の虫」5人衆がここに集結! ジャーナリズム、古本屋、新刊書店、装幀など、それぞれが活躍する領域で、本の世界にまつわるキーワードを並べ、自由気ままに解説する。本好きの心をくすぐるウンチク満載、次に読みたい本を見つけるブックガイドにもおすすめ。すべての本好きに贈りたい、本の世界を縦横無尽に楽しむための案内書。」
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古書店や蒐集家の話はとても興味深く面白かった。ただ古い時代の作家や本の知識が自分に無さすぎて、何を言っているのかわからないことも多々あった。
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本にまつわる、雑話を集めたこういう本が大好きです。
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図書館で見つけ手に取る。
語を各人が立項し、本に関するうんちくやエッセイ、さまざまな本からの引用などが書かれた本。いろいろな立場から本に関わる人が書いている為エッセイ系が読んでいてい楽しかった。特に、田中美穂氏が書いた古本屋にまつわるエピソードは味のある話に人間味を感じて良かった。お気に入りは「本屋の匂い」。
古本屋にもいつか行ってみようかなどと考える。 -
遊び心に満ちた愛すべき本の本。各頁マージンの"See also p. …"がふるってる。
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いやはや、私はまだまだ本の虫には程遠いようだ。
ということがわかりました。
そういえば、倉敷の店舗に伺って、コケマップを入手したことを思い出しました。
ネコは飼っていないけれど、私もカメが大好きです。 -
2019.2.16市立図書館
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↓貸出状況確認はこちら↓
https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00260235 -
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ふふ、楽しいコメントをありがとうございます。
お好きな「8」を踏まれたのですね。
次回からは「8」を...
ふふ、楽しいコメントをありがとうございます。
お好きな「8」を踏まれたのですね。
次回からは「8」をラッキーナンバーに指定して、プレゼントを準備しましょうね・笑