やっぱり、それでいい。: 人の話を聞くストレスが自分の癒しに変わる方法

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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422930824

作品紹介・あらすじ

疲れない聞き方、ムカッ!を手放す聞き方、あります。〈ベスト&ロングセラー『それでいい。』の続編登場!〉〈今度は「聞く技術」!〉*“人の話を聞くのがニガテ”な漫画家・細川貂々が、水島広子に“精神科医の聞く技術”を教わりに行く、体当たりの成長物語。〈ワークショップ形式〉(コミックエッセイ+コラム)。「水島先生、人と関わることで一番大事なことは何ですか?」/ 人間関係で一番大事なことは、 「人の話を“聴く”こと」です。\相手の立場に立って聞く、は大マチガイ!ポイントは・「正しい判断」を止める・「現在」に集中する・「形」と「心の姿勢」を区別する「『それでいい。』で私自身が変わったので、それが私の仕事の向き合い方を変えることにもつながってるようです。」細川貂々

感想・レビュー・書評

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  • 細川貂々さんが再び水島広子先生のお話をききます。
    すごく参考になりました。
    私は、疲れる話の聞き方をしていたんですね。

    相手の話に集中する。
    自分も相手も評価しない。
    雑音が浮かんだら横に置く。

    とても良い具体的な例をメモ
     
    おススメ話をされたとき
    「今は余裕がないから今度考えるね。教えてくれてありがとう」
    というあたたかさをのせて(心の姿勢)距離をおく(形)

    人の悪口につきあわされるみたいなとき
    「そっか。大変な目にあったんだね」
    というあたたかい気持ちで言って終わらせることで、巻き込まれない

    延々と自慢話をされたとき
    「へえ」「すごい」「えらいですね」
    ひたすら社交、余計なことは言わずに

    イヤなことを言われたとき
    「ああそうですか」「なるほど」
    とにかく言い返さない。おつきあいで共感する返事をして終わり。

    怒ってる人の話
    これは困ってる人なんだから、ただ聴いてあげる。

    いてて。たくさん失敗してきたなあ。
    でもこんな私をも認めてあげる。

  • ベスト&ロングセラー『それでいい。』の続編登場!「水島先生、人と関わることで一番大事なことは何ですか?」「人間関係で一番大事なことは、人の話を“聴く”ことです。」“人の話を聞くのがニガテ”な漫画家・細川貂々が、水島広子に“精神科医の聞く技術”を教わりに行く、体当たりの成長物語。疲れない聞き方、ムカッ!を手放す聞き方、あります。
    人間関係の築き方で大事なのは、人の話を聴くこと。だが、相手の愚痴を聴くことが自分の負担になったりすることは、相手の話を聴くことが苦痛になってしまう。
    水島広子さんが提唱する話の聴き方は、「アティテューディナル・ヒーリング」という自分の心の姿勢をベースにしたもの。「アティテューディナやル・ヒーリング」の考え方をベースにした話の聴き方は、「自分の心の平和のために相手の話を聴く」というのがポイントになっている。
    「相手の話を無条件で肯定する」「相手からどう思われるか気にせず自分の話をする」ということを念頭に、自分の話をする。相手も自分も無条件に肯定しされることで、相手も自分も心が穏やかになる。
    相談を聴く時に「相手のためにならなくちゃ」と考えながら話を聴くことは、自分の心が消耗してしまう。
    「相手に上手くアドバイスしないと」「また同じ話をしている」など自分の価値観や経験から相手の話に自分の考えが出て来て相手の話の内容を決めつけてしまう時は、相手の話に良し悪しの判断をせず素直に聴くことが大事。
    話をする時は、「私」を主語にして自分の心に素直に話す。相手の話を聴く時は、相手の現在に集中して良し悪しの判断をせず素直に聴くこと。心穏やかにするためのチェックシートは、イヤなことがあって怒ったり悲しくなる自分など自分をま無条件で肯定する、自分の心を偽らない、自分に起きたことをありのまま受け入れる、過去や未來に縛られない、怒りや恐れを抱え込まないために書く。話をしていて安全な人は、自分に自由な空間を与えいろんな話をさせてくれる人。オススメ話をしてくる人には、「今、余裕がないから今度考えるね」という心の姿勢で相手と距離を置く。やっかいな相手とのコミュニケーションをとるやり方も網羅した話の聴き方入門書。

  • 私は仕事柄、話を聞く機会が多い。
    話して良かったな、話して楽になったな。
    そう思われたい。
    だけど実際はなんて声をかけたらいいだろう、
    なんて言ってほしいのかな、と相手の期待する答えを気にしてしまって、コミュニケーションに対して苦手意識が強くなってきた。コミュニケーションしんどいなぁ〜という時に出会った本。

    そういう聞き方だったから、相手も自分も疲れてたんだなぁ〜と気づかされた。

    心に残ったこと
    ・不安は過去や未来を考えすぎているから生じる
    ・人は話を聞きながら、別のことを考えてしまう
    ・その頭に浮かんでくる考えを一旦置いておく
    ・目の前のあなた、今・ここを大切にする
    ・評価しない聞き方

  • 子どもを産んでからイライラして、
    旦那さんとの会話がトゲトゲしいものになってしまい、
    話しをする時も相手の言うことにつっかかったり、
    夫婦だから不満は遠慮せず言いたいことを言おうと思うと、イヤな言い方になってしまったり…
    夫婦のコミュニケーションに難を感じ、
    何か良い本が無いかと探している時にこの本に出会いました。

    著者の水島広子先生の本は、最近「本当の自信を手に入れる9つのステップ」「自己肯定感、持っていますか?」を読んで、自分にしっくりくる考え方だな〜と感じていました。

    この本では、本当の「聴く」がどういうことなのかが、聞き方ワークショップに参加して意識が変わっていく細川貂々さんの可愛いイラストの実体験マンガと、
    水島先生の優しい文章で交互に描かれていて、
    自分でも取り入れるのにとても分かりやすいです。

    大勢の人で話すのに苦手意識がある私ですが、
    この本を読んで、普段人と話している自分が、
    どれだけ本の中で言われている「雑念」だらけなのか気づかされました。

    人のネガティブな話を聞いたりすると疲れてしまう…
    また旦那さんや親しい友達の相談や愚痴に対しても、
    いかに為になる答えを返そうか、それはあなたが正しい・それはダメだよと評価してしまったり…
    それはひどいねと同調してしまったり…

    それらはみんな、相手の話す内容や人物に評価をつけたり、自分がどう思われるかを気にして反応を考えていたりして、本当に相手に意識が向いていない状態であるということ。

    でも本当の「聴く」ができた時には、
    今と相手に集中ができて、
    自分も相手も心がポカポカになるということ。

    自分もこの「聴く」ができるように、
    貂々さんと同じように実践していこうと思えました。

    普段から人間関係に疲れてしまいやすい人などに、
    ぜひ読んでみてほしい一冊です

  • どうして人の話を聴くとき、
    疲れてしまうのか?の謎を
    解いてくれる本です。

    疲れない聴き方も
    教えてくれます。

    実際に
    ワークショップに参加しているマンガで、
    聴き方の概念は
    理解できました。


    ただ
    これを実践すると
    どんな「会話」になるんだろう?

    概念はわかったけれど、
    この本だけでは
    やりとりの実際の想像が
    つきませんでした。

    身につけるためには
    ワークショップに行くしかないのかな、
    と思いました。

    この本を読んだことで、
    自分が「疲れる聴き方」をしていたから
    初めての人や、あまり知らない人と話すのが
    特に苦手に感じてしまってたんだな、と
    わかりました。

    私もこの本のように
    自分の癒やしにつながりつつ、
    自分があたたかく存在できるような
    聴き方ができるようになりたいです。

    【聴き方を実践してみて…追記】
    その後
    小5の息子の話を聴くときに
    この本の聴き方を
    実践してみました。

    息子の方をみて、
    雑念はことごとく横におき、
    評価せず、
    「うん」「へえ~」「ほー」などを
    ひたすら組み合わせて
    相づちを打っていました。

    すると息子は
    自分の言っていることを
    「否定されず聴いてもらえる」のが
    無意識に嬉しくなったようで、

    段々顔が笑顔になり、
    ずっと話し続けていました。

    しまいには
    私が家のなかを移動するたび、
    後をついてきて
    話し続けていました(笑)

    息子の話を「評価しない」聴き方を
    やってみたら結構楽で、
    いつもは意見をはさんでしまい
    ケンカになるところが、
    ケンカにならずにすみました。

    思いのほか効果があり、
    びっくりです。

    聴き方に慣れるまでは
    少し時間がいりますが、
    思春期に片足つっこんだ息子との会話にも
    とても使える手法だと思いました。

    ワークショップに行けなくても
    なんとか実践できたので
    ☆3つ→5つに変更しました。

  • 人の話をよく聞くために、頭に浮かんだ価値をさっと横に置く。
    人をランプと考える。ランプの中の光を本質としてみるようにする。
    しんどい話もさらりとそのまま聞く。重く受け止めると相手が気にしてしまう。
    など、学びになる言葉が多数ありました。

  • 「それでいい」の続編です。
    前作と同じく、細川貂々さんと水島広子さん共著のコミックエッセイ。

    前作が「自分を認めること」をテーマにした作品であるとするなら、今作は「他人を認めること」をテーマにしたものだと言えます。

    前回、自称「ネガティブクイーン」の貂々さんは自分のネガティブを「それでいい」と認めることが出来るようになりましたが、今度は「他人が怖い!」。ということで、他人との良好な関係を築くにはどうしたら? となり、再び水島先生に相談に行くことになりました。

    今回の内容のメインは「他人の話を聞く方法」です。
    自分と相手との関係によって、様々な困りごとや無意識の罠がある「相手の言葉」を、どのように「疲れずに」「省エネに」聞くのか? という点に絞った内容になっています。

    知らぬ間にしていることもあって、しかし言葉で改めて説明されてみると「あ、これはこういうことだったのか」と、新しい発見をしたような気分になりました。

    コミュニケーションが大切、と言われる時代に生きている我々ですが、”会話がとっても得意な人”は全体のごく一部でしょう。
    この本を読んで他人の話を「聴く」練習をしてみると、案外、会話が怖くなくなったりするのかもしれないなと思いました。

  • 「私としては」という話し方でいろいろと「前向き」「今を大事に」などの変化につながることが、私は理解できました。
    行動が先で感情は後から。
    このジャンルの本はどんなものでも「実践」しないと意味ないよね!

  • 『ツレがうつになりまして』の細川貂々さんと対人関係療法の第一人者である水島広子先生によるコミックエッセイ。『それでいい。』に続く2冊目。

    1冊目が「自分自身」を受け入れてそれでいいと認めることに書かれていた一冊だったとすると、本書は「話を聴く行為」を通じて「相手」を受け入れ、それでいいと認めるということが書かれています。

    相手の話を聞いている最中、どのようなアドバイスをすればよいのかだったり、言っていることに共鳴して話し手を評価しながら話を聞いていると、聞き終えた後に精神的に疲労感が残ります。
    水島先生はそれらを「雑念」として、話を聴いている際に雑念は脇に置き、話し手の評価をせず、あるがままを「聴く」ことが大事であると話しています。
    これは聴くことで話し手と自分の「今、ここ」に集中する行為で、マインドフルネスなどの考えにも通じるものだと思いました。

    雑念を脇に置き、話している人に集中して聴くことと「傾聴」の関係が気になりました。親戚関係というか近い関係にあると思いますが、本書の中で傾聴という言葉は使われていなかったので。

    話を聞きながら雑念を脇に置くという行為は文章ではイメージが湧かなかったですが、貂々さんがワークショップに参加した際の漫画を読み、そういうことかと納得しました。

    他に印象に残ったところは
    ・怒っている人は「困っている人」と捉え直すと、相手の怒りに引っ張られないで済む。
    ・人それぞれに事情があり「正しさ」を抱えている。互いの正しさを主張し合う「正しさの綱引き」をしていると険悪な関係になってしまう。綱から手を話す(=自分の正しさを手放すこと)で心を平和にすることができる。
    ・自分の正しさで相手を変えようとしない。相手が変わるのは「相手が変わろう」としたとき。治療者でも専門家でもない限り、「聴く」ことに徹するのが良い。
    ・重い話だろうと軽い話だろうと、評価をくださないで聴く。重い話を重く受け止めてしまうと、話し手が話したことを後悔してしまうことがある。予め「話を聴くことしかできないけど」と伝えるとよい。

    人から話を聞かされて疲弊してしまう人、話を聞いていると口論になってしまう人にとって、心穏やかに「話を聴く」ことが分かる一冊です。

  • 人の話を聞きながらあれこれ考えていた私。
    そして、考えることに疲れ、相手の言いたいことよりもよい話、有益な時間にしないとって思っていた。
    しかし、違った。自分に浮かんできた感想や考えは、一旦横に置く(これが大事)。ただ聞けばいい。
    なんて楽なの。楽なのに、相手にとってもいいなんて。これを実践するようになったら、アレコレ考えて言えなかった言わないといけないことも嫌味なく言えてるような気がする。読んでよかった。

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著者プロフィール

細川貂々(ほそかわ・てんてん)
1969年、埼玉県生まれ。漫画家・イラストレーター。セツ・モードセミナー卒業。パートナーのうつ病を描いた『ツレがうつになりまして。』(幻冬舎)がベストセラーに。テレビドラマ化、映画化される。その他、水島広子医師との共著「それでいい。」シリーズ、今一生氏との共著『さよなら、子ども虐待』(創元社)、『凸凹あるかな? わたし、発達障害と生きてきました』(平凡社)、『がっこうのてんこちゃん』(福音館書店)、『こころってなんだろう』(講談社)、イラストを手掛けた『セルフケアの道具箱』(晶文社)などがある。現在、兵庫県宝塚市で、生きづらさを抱えた人たちが集う「生きるのヘタ会?」を主宰。

「2023年 『ココロの友だちにきいてみる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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