玉の井 色街の社会と暮らし (Bibliotheca Nocturna(夜の図書館))

著者 : 日比恆明
制作 : 市川 興一 
  • 自由国民社 (2010年10月16日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784426110345

作品紹介

長年にわたる現地での聞き取り調査に基づく詳細なルポルタージュ。玉の井での生活と商売、人間模様に至るまでがいきいきとよみがえる。玉の井再現地図など貴重資料多数掲載。

玉の井 色街の社会と暮らし (Bibliotheca Nocturna(夜の図書館))の感想・レビュー・書評

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  • 厚くてボリュームのある内容ゆえ時間をかけて読んだ。散歩が趣味で老人から見せて貰った一枚の写真に衝撃を受け、戦前戦後の色街・玉の井の調査を始めたという著者。銘酒屋(玉の井で売春が行われていた店)の図面や地図、戦前は非合法の売春窟であったが戦後は合法の赤線へと変貌を遂げた玉の井の姿を念密な調査により読み応えのある資料となっている。興味深かったのが、経営者たちが廃業後意外と長生きしたことと女給たちの生活である。女給たちもただ搾取されるだけの存在ではなかった。戦後の価値観だけでは計り知れないものがある。良書。

  • 単なる読み物というよりは、貴重な資料であると云ってよいと思う。
    本書によると、玉の井は当時の赤線のなかで規模こそ大きいが、相場の安さにより、須崎や吉原と比べると必ずしも高級な場所ではなかったようだ。やはり、墨東奇譚による知名度が大きく、当時の実態はいまとなってはほぼ知られていないようだ。
    残っている資料も大変少なく、当時を知る人も高齢化しているため、調査は困難を極めたようだ。それでもこれだけの資料にまとめあげだ著者の努力に頭が下がる。
    著者の推測により補われている部分が相当にあるが、事実と推測部分は明確に分けて記載されており、また極力感情を抑えた客観的な文章にまとめられている。著者は本職は弁理士だそうだが、プロの著述家の作品に匹敵する内容であると考える。

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