あなただけじゃないんです

著者 :
  • 自由国民社
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本棚登録 : 47
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784426123499

作品紹介・あらすじ

他人に気軽に相談できないような身内の揉めごと、明確な解決策を立てられないような悩み、自らの努力や修練ではどうすることもできないような理不尽なことに、ひとり悶々としている女性たちの悩みに寂聴先生がご自身の人生経験に触れながら、一つひとつ答えていく1冊です。著者の声を想像しながら読むことで、活字を通して、寂聴先生と間近に話しているような感覚になることができます。頑張る読者のそばに寄り添い、あたたかく語りかける、機知に富んだメッセージが詰まっています。

感想・レビュー・書評

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  • 《図書館》【再読】人生いろいろあるなあ。寂聴さんの話が身に染みます。

  • とても読みやすく、心にすっと入り込む内容でした。

    「まえがきにかえて」では仏教の四苦(生・老・病・死)と
    更なる4つの苦しみを合わせた四苦八苦について解りやすい言葉で書かれています。

    Q&A方式になっているエッセイですが、どの相談も身近に感じられる内容でそのいくつかの悩みは自分にも当てはまる物だったので、非常に興味深く読め、前向きな気持ちになる事が出来ました。

    御年95歳になられる瀬戸内寂聴さんだからこそ、人生の酸いも甘いも経験され、大きな心でそれぞれの相談に対して包容力を持って答えていらっしゃる印象があり、読んでいる間、温かい気持ちになれました。
    専業主婦の方の相談に対するメッセージでは心がじんわりし
    時に優しく時にユーモアを交えたキレのある叱咤激励など、参考になる事柄が多くありました。

    生きていくと言う事は悩んだり苦しんだりする事の連続ですが、寂聴さんの発する言葉で救われ楽になれ心が軽やかになれる1冊です。

  • 勉強になったフレーズも多かったが、お悩みは男女の事が多かった気がする。
    人間の悩みってやはり恋事が多いのかな?

  • 瀬戸内寂聴さんの人生相談本。
    私は実は瀬戸内寂聴さんの本を読んだのは初めて。
    どうにも女の業の深い人、ドロドロした情念の持ち主、という先入観があり、本を手に取る気になれなかった。
    でもテレビに出られている瀬戸内寂聴さんを見ると、無邪気で可愛らしい女性という印象。
    そして、皆に愛されている。
    その理由はこの本を読んで分かったような気になった。

    とにかく読んでいて心が救われる本だった。
    それは、最初の質問
    「近所の奥さんたちのおしゃべりは考えるだけで憂鬱です」
    というお悩みに対して、
    まず最初に、
    「自分に自信を持ってください。私は、あなたのような人が好きです」
    と最初に書かれていた。
    そこから心をつかまれた。
    まず、自分の悩みを認めてくれる。
    そして、だけど、こうした方がいいよ、という風に答えてくれる。
    こういう風に返してくれると素直にその人の言葉が入ってくるよな・・・と思った。

    また、僧侶だからと言って正しい事、清らかな事ばかり書いてある訳でもなく、例えば、離婚した際、慰謝料はもらった方がいいとか、浮気したダンナと今離婚するのは損だとか、本当に俗っぽい事も書いてあって、だから入ってくるというのがあった。

    この本で一番印象的だったのは、
    「あえて苦しいほうを選ぶ必要はありません」という言葉。
    普通、こういう本では迷った時は苦しい方を選べ、とあるけれど、この本では普通の生活を送る人はいかにもこっちへ行ったら苦しいと思うほうは選ばない方がいいと思う。そういう道を選ぶ方がいい人は限られていて、それは小説家、仏教家、芸術家というものだ、という考えはとても新鮮だった。

    仏教に基づいた教えというのも書かれているけれど、それも瀬戸内寂聴さんの豊富な人生経験が書かれているからこそ私には「なるほど」と素直に読める所があった。
    これがもし、10代、20代の人が書いた本だとしたら同じ事が書いてあっても全く心に響かなかったと思う。
    人生の先輩の言葉として読める本だった。

  • 2018.1.26(金曜日)読了

  • 凡夫=おバカちゃん
    自分の凡夫加減を思い知れば、相手がどんな人でも許せるようになる。

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著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。

「2022年 『瀬戸内寂聴 初期自選エッセイ 美麗ケース入りセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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