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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784433632670
感想・レビュー・書評
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本書では、税務実務において難問の部類に属する借地権について解説されている。相当な地代、無償返還届出、権利金の認定課税、立退料の取扱い、定期借地権など借地権の歴史的な経緯から関連する裁決、判例の紹介まで詳細に解説されており、かなりマニアックな内容だ。借地権に興味がある方は本書を通読されるといいだろう。
P91
一方、通常の地代と実際の地代の差額については、個人借地人が利益を受けていることとなるため、利益を受けた金額相当額について、地主が法人の場合は一時所得、地主が個人の場合はみなし贈与の可能性がある。もっとも金額僅少のため、実際に課税が発生する例は多くないと思われる。
P220
①費用負担
1 使用収益に対する対価
使用貸借では、借主は貸主に対し賃料を支払わない。しかし、借主は、借用物の通常の必要費を負担するものとされている(民595①)。このことにより、借主が、その不動産に賦課される固定資産税の一部を負担する
場合でも、それが「使用収益に対する対価」たる意味を持つものと認めるに足りる特別の事情のない限り、使用貸借と認められる。
2 特別の事情
「使用収益に対する対価」たる意味を持つものと認めるに足りる「特別の事情」を判断する場合に、当事者としてはお礼として現金を渡していたときは、どのように判断するかというものがある。
元々親戚同士で土地を貸し借りしており、対価を現金で支払うことはなくお礼としてお歳暮·お中元を贈っていたというような場合を考えてみる。時代の流れとともに、商品ではなく商品券が贈られるようになり、最近では、現金が支払われるようになった。このような事案において交付された現金等が対価性を有するか否かの判断において、当事者の主観的意図を無視はできないものの、これにとらわれることなく客観的に判断すべきものであり、事実を総合勘案すると、交付した金員は客観的には本件土地の貸借の対価たる性質を有していたものと認めるのが相当であるとして、賃貸借と判断した裁判例がある(神戸地判昭62.6.24 判例タイムズ655号172頁)。
また、月5,000円の使用料の支払いと引換えに妹に所有建物を使用させていた姉が、妹に対して建物明渡しを求めた事案において、家賃として月5,000円の使用料は低額ではあるものの、毎月支払われ、判取り帳に「賃料」と記載され確定申告で家賃収入に計上されていたことや、低額の理由は母の面倒を妹夫妻が看ていたためであることから、使用貸借ではなく賃貸借と解すべきであるとした裁判例もある(横浜地判平元.11.30·判例時報1354号136頁)。
これは、「使用収益に対する対価」たる意味を持つものと認めるに足りる「特別の事情」を認めた判断となっている。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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