ロジャ-ズのカウンセリング(個人セラピ-)の実際: 英和対訳

  • コスモス・ライブラリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (54ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434110832

感想・レビュー・書評

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  • ロジャースの面接1回分の逐語録。対訳なので、英語の勉強にもなる。

    「逆転移ではないか?」という批判について、ロジャースは反論している。

    セラピストがあたたかい気持ちで寄り添うののがベストに決まってるだろと。クライエントに、自分が「愛されている」ことを経験させて何が悪いと。

    正論だと思うが、転移を強め依存心を起こさせたら、治療は長引くであろう。そしてセラピーの終結がいつになるか、全くわからない。

    要は、転移あるいは逆転移に、治療的効用が期待できるのかということだ。神経症のクライエントであれば、そのまま転移関係にのめり込んでいく気がしてならない。

    ビジネスとして考えるならば、セラピーは長引いてもらったほうがいいだろう。けど、それでプロフェッショナルといえるのだろうか。

    いずれにせよ、第一人者の逐語録を読ませてもらえるのは勉強になる。自分だったら、どういう風にすすめていくか?とか。

    もし自分がこのセラピストだったら、「リミット」(限界設定)というキーワードを掘り下げていくかなあ。

  • 沈黙の技法、要約の技法、繰り返しの技法。。
    学生時代に習ったコミュニケーション技法を思い出した。こんなに沈黙する事も時には必要なのかと、少し驚いた。自分の中で、(人の話を聞く時に、沈黙するのはこのくらい。。(長くて数十秒))という感覚が無意識のうちにあったのかもしれない。
    相手を思い話を聴く。思い方も様々あるのだとおもう。

  • 全編、カウンセリングの逐語録が掲載されているが、
    書店でざっと立ち読みしたところ、
    このクライアントとは17回目のカウンセリングであり、
    初回の「関係構築」からは相当進んだ状態であるため、
    購入は見送ることとする。

  • ひとりの女性のセラピーの様子がテキスト化されている。テキストから伝わることの限界はあるものの<何秒沈黙>などもあり、多少、時間的な感覚も思い起こさせる。本来映像があるようなので、実際にそれを見るとどう思うかはわからない。どうしてこの人が、このように語ったのかこれ以前のものは不明なので、最初の様子がどうで、どういう風に変化していったかはわからない。ただ、信頼を持ちつつ、自分で課題を見つめてなんとかしようとしはじめている様子は伝わってくる。

  • ロジャーズがMiss Munに行った面接の逐語記録。クライアントの言葉が終わるところで、もし自分がカウンセラーならどういう応答をするか、言葉を考え考え読んだ。クライアントの発する言葉からこのような感情まで読み取ったのかと、とても参考になった。

  • 『Miss Mun』の映像を見たことがあり、声のトーンや雰囲気等が当時とても印象深かったので、惹かれて買いました。

    第17回目の様子を記録した映像の逐語録で英和対訳で収録されています。ロジャースだからこそできる技法や間合い、言い回しなのかと感じますが、とても勉強になります。

  • ■書名

    書名:ロジャーズのカウンセリング(個人セラピー)の実際
    著者:カール ロジャーズ

    ■概要

    ロジャーズのカウンセリング面接ビデオ『Miss Mun』(撮影時
    期1953年‐55年頃)は、実際にセラピーの場面そのものをク
    ライアントの諒解の下に収録したものとして貴重である。この
    たび、その日本語版が作成されたのに合わせて、録音の内
    容を英和対訳でテキストとしてまとめた。ロジャーズの心理
    療法の核心が最もよく表現されているこのミス・マンとの面
    接は、多くのサイコセラピストやカウンセラーにとってきわめて
    有益な、パーソンセンタード・カウンセリング実習の最上の
    テキストである。
    (From amazon)

    ■感想

    クライアント中心療法で有名なロジャーズの、実際のカウンセ
    リングをテキスト化(逐語)したものです。

    うーん、内容が難しすぎてよく分かりませんが、ロジャーズの受け
    答えは、初期カウンセリングのおうむ返しではなく、相手の言葉
    を自分の言葉に置き換えて、都度、相手に「~~ということ」、
    「~~ということででしょうか」と確認している感じです。

    高度です。
    とても、初心者カウンセラーでは太刀打ちできない領域です。
    しかも、これ本で読んでいるからかろうじて内容を終えますが、
    実際は高速な会話の中でのやりとりなのです。
    カウンセラーおそるべし。

    カウンセラーは相手の話を聞くだけではなくて、根本的に頭の
    開店が早く、理解力がないと、プロとしては成り立たないので
    はないか?と思いました。
    こんなことはどこにも書いていませんが、根本的に頭の回転が
    遅い人にはできない作業だと思います。
    だって、瞬時に相手の言いたいことを理解して、それを自分の
    言葉で伝えかすのですから。(解決策を出す必要はないです。)

    まあ、頭の回転も技術でなんとかなると言われれば、そうなのか
    もしれませんが・・・・

    カウンセリングの一例として読むと面白いです。

    ちょっと試してみたいのは、プロのカウンセラーを100人ぐらい集めて
    この逐語記録を誰のやつか言わないで見せたら、どのような評価
    を下すのか?ということですね。
    (この資料自体有名なので、実際には難しいですけどね。)

    恐らく、90人ぐらいダメ出しするのではないかな?

    所詮カウンセラーなんて、こんなものなのです。
    正解がない以上、名声や地位に踊らされやすい、職業といえると
    思います。
    (別に悪いことではないと思いますけどね。)

  • セッション一回分の逐語しか収録されていないが、読み応えは十分。事実は小説よりも奇なり。人間ドラマを感じた美しい逐語録。まだそこで何が起きているのか理解が及ばないのが悔しい。

  • ロジャーズが行った実際のカウンセリングに触れることができる本。いわゆる逐語記録だが、何度も読み込んでカウンセリングの本質に少しでも触れたいと感じさせる。

  • 英和対訳で、臨場感をもって、ロジャーズのカウンセリングを感じることができる。

    クライエントの不安を受け止め、真に愛されていると感じられる関係を築くのがロジャーズ流。

    カウンセリングにとどまらず、あらゆるヒューマンサービスに適用できる哲学・実践である。

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