蛟堂報復録 (4) (アルファポリス文庫)

著者 :
  • アルファポリス
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本棚登録 : 143
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434168024

作品紹介・あらすじ

蛟堂——漢方薬局を兼ねた雑貨屋は表の顔。真の姿は……報復屋!現代に生きる陰陽師・三輪辰史が依頼人に代わって恨みを晴らす。累計21万部突破の大人気シリーズ、文庫化第四弾!

感想・レビュー・書評

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  • 流石に女子高生にも非があるように思うのだが、痛い目を見ないとわからないとでも思ったのだろうか…。
    すこし幻想的でエロティックであったように思う。
    知人割引にしても四十万円は高すぎる「サロメ」。

    老婆の人生には同情も覚えるが、因果応報と言われてしまえば反論することはできない。
    しかしそれでもかわいそうに思えてしまう。
    手段が目的になってしまうのは結構多いと思う。
    何かを手に入れるために努力した結果、本当に大事なものを忘れてしまうことはしたくないと思った。
    他人からの純粋な善意ですら素直に受け取ることの出来なくなった彼女は死んでもなお救われないのだろうか「かえる取りの女」。

    辰史にも子供時代があったという当たり前の事実が新鮮に感じた。

  • 3巻にも言えることだが、報復する場面があっさりし過ぎてどうにも読後感が良くない。
    あれだけ悪人の様子が事細かに書かれているくせに、報復する場面があっさりしているためスッキリしない。
    また設定も薄い。
    陰陽師云々と書いてあるが、これは本当に勉強して書いているのだろうか?と思ってしまった。(実際はどうなのか知らないが)それが文章から滲み出ているということは書き方に問題があるのではないだろうか。
    とにかく3巻と同じく、読む気が削がれてしまうくらい、だるかった。

  • 今回もしてやったりとやり切れなさの二極の話でした。
    「サロメ」では戯曲にも興味が出たかな?
    恨みが晴れても報われないのが報復というものなのか・・・
    リドルな話題の作品だと思います。

  • 個人的には、サロメの方が好き。全体を通して。
    かえる取りの女は、もととなる話をしらなかったので、そこは興味がわいた。最後はなんだかしんみりとしたものの、普通に満足。
    幼い頃の辰史、丑雄が描かれていて、そこはまずまず。鬼堂さん?だったかな、今回惹かれた

  • シリーズ4作目。 2編収録。
    「サロメ」は知っていたが、「かえる取りの女」は知らない話で、話自体も面白かった。 4作目まで読み進めてきたけど、最初の頃のような読後感の悪さはないです。 シリーズ物にありがちなマンネリ感は否めないですが、修行中の辰史の話を持って来る辺りいいですね。 
    この話の主軸である”報復屋”についての存在意義だとか、辰史と丑雄の意識の違いなどが出てくるのですが、うーん。何が正しくて何が間違っているのか解らなくなりました。白か黒、正か誤、その2択しかない訳じゃないですもんね。気分転換の軽い読み物のはずが、中々に悩ませてくれます。

  • 気に入った一節を。
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    「世界は形式的なわけだ。世界中に散らばる、様々な時代の似たような物語がその事実を示している。いつの時代のどこの国でも同じような欲望を抱き、同じような罪を犯し、同じような苦難に直面する人間が存在するだろう。荒唐無稽と思われる物語の中にこそ、人の日常が潜んでいる。だって、そうだろう? 物語は始まりから不平等で登場人物は役割が決められている。この世界だって、似たようなものだ。平等なんて存在しない。だから、人は人生の内で何度か苦難に直面する。人生を物語として見てしまえば、それは定められた苦難だ。そうして同時に、もう一つ―――その苦難を乗り越えさえすれば、そこに一応の幸福と新たな道が開けていることも、本は教えてくれる」

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著者プロフィール

1985年、静岡県生まれ。
2007年にwebサイト「Nosferatu」を開設。創作小説を書き始める。『蛟堂報復録』でアルファポリスミステリー小説大賞を受賞し、書籍刊行へと至る。他の著書に『呪症骨董屋 石川鷹人』(アルファポリス)、『ペットショップ夢幻楼の事件帳』(角川書店)、『宵闇の王国 路地裏の吸血鬼と俺の事件録』(TOブックス)などがある。

「2018年 『蛟堂報復録9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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