「国富」喪失 (詩想社新書)

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制作 : 発行詩想社 発売星雲社 
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434225130

感想・レビュー・書評

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  • 徹底した反米・反権力の書 
    1.「外貨準備」の推移に日本政府の従属性をみる(26)
    最大の貢献は、小泉・竹中政権
    2007年0.9兆ドル
    2012年1.3兆ドル +4千億ドル 150兆円
    リーマン・ショック対策資金を貢いだもの
    湾岸戦争の時も同じ構造
    外貨資産計上しているが、回収は一度もない 
    橋本総理が一言「回収」を仄めかす、即失脚 恐ろしい
    2024年1.3兆ドル 増えていないが 195兆円へ
    これはどう評価したら良いのか?
    政府が45兆円稼いだということか
    2.バブル崩壊の本質
    87-90年融資増加 +200兆円 日銀貸出枠!
    バブル崩壊で資産価値はΔ100兆円
    この処理が「失われた10年」
    当時は全金融機関が債務超過状態
    10年の空白が悪循環 Rapidusで脱却できるか
    2024年の勝負 岸田文雄総理 歴史に残ると私は評価

    3.過去のメモ
    「独立自尊」アンチ対米従属 これだけ鮮明だと狙われる 不審死のキーマンも少なくない

    ハゲタカ「資本家」は現代の搾取者 エスタブリッシュメント マネーの司祭者
    軍事による植民地帝国主義から、マネーによる金融帝国主義へ
    2008年リーマンショックは金融帝国崩壊の危機
    金融緩和のカンフル剤を極大化することにより「小康状態」へ
    しかし抜本的治癒は果たされていない、
    というよりそもそもそれは戦争ないし天変地異災害によりストックがリセットされるまで継続

    国民の正味資産(46)
    正味資産  3,300兆円
    対外純資産   340兆円 うち外貨準備 150兆円
    家計    2,483   
    法人      522
    金融      124
    政府       62

    第一次産品の輸出過大表示(129)
    7,451億円 →めざせ1兆円
    (1)ほたて(2)アルコール飲料(3)真珠(4)調味料(5)たばこ
    生鮮農産物は350億円に過ぎない!

    アベノミクス成長戦略 「資本の利益を最大化」=労働コストを最小化
    (1)農業自由化
    (2)医療自由化
    (3)労働規制の撤廃
    (4)経済特区の創設
    (5)法人税減税

    労働コストの最小化=非正規労働者4割
    しかし、コスト削減は実現したが、「労働の再生産」が円滑に行かなくなった
    「働き方改革」で修正
    月60時間 年間720時間 ピーク月100時間

    日本のGDPピーク533兆円(97年度)から低迷
    生産人口?生産性
    生産人口の減少
    生産性高い第二次産業の比率低下
    GDP 第一次1% 第二次25% 第三次74%→生産性向上の難しさ

    ハゲタカファンドのビジネスモデル
    相場の暴落で底値買い→相場の回復で売却 利益を実現
    日本のバブル崩壊 銀行破綻 郵政民営化 原子力産業破綻

    福澤諭吉「独立自尊」一身独立して一国独立す。 やはり凄い!

    支配の構造 行政→司法 人事権を握る
    「パノプティコン」ベンサムが考案した中央監視塔から全ての監獄房を監視
    panopticon=pan汎すべての +opticon見える
    「司法権力の内幕」(森炎)ちくま新書

    「ルネッサンス」塩野七生(259)
    一言で言うと「すべてを疑うこと」 暗黒の中世を切り開いた
    自分の目で見て、自分の頭で考える
    このことによって人々が覚醒し、新しい時代の扉が開かれる

    政策選択選挙で日本政治は変わる
    原発
    戦争
    格差

    →資産課税の強化が取るべき選択 大前氏と同じ 大谷社長も

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、政策連合(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社)、『日本経済の黒い霧』『出る杭の世直し白書』(ビジネス社)など著書多数。

「2023年 『千載一遇の金融大波乱』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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