スイングバイ 17年間の引きこもりを経て、社会復帰を目指し一歩ずつ歩み続けた今、伝えられること
- パレード (2024年3月6日発売)
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感想 : 6件
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Amazon.co.jp ・本 (276ページ) / ISBN・EAN: 9784434335587
作品紹介・あらすじ
家族や社会への信頼がなくなり、怒り、惨めさ、悔しさから何もかも投げ出したくなった時があった。引きこもり、統合失調症、発達障害、登校拒否などの壮絶な過去をもつ著者が、自ら発した一つのSOSをきっかけに、人と関わり心を取り戻していく35年間の記録。
当事者から当事者へ、ご家族へ、福祉関係者のみなさんへ――。
誰かの道しるべになることを願い、包み隠さず書かれた魂の叫び。
みんなの感想まとめ
人との関わりを取り戻し、希望を見出す過程が描かれた作品は、著者の壮絶な過去とその克服の物語です。17年間の引きこもりから、心のSOSを発信し、前向きに生きる姿勢が印象的で、同じような境遇にある人々に勇...
感想・レビュー・書評
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中学2年生から31歳まで17年間の引きこもりを経て、社会復帰を目指したその足跡をたどる一冊。引きこもりのきっかけ、ご自身の病気について、障害者が直面する様々な問題など、良いことも悪いことも包み隠さず綴られている。
ぼくが著者を知ったきっかけは、関西テレビNEWSの特集動画をYouTubeで見たことだった。長期の引きこもり生活で身体が悲鳴を上げ、多くの歯が抜け落ちてしまっている壮絶な状態。それを当時の著者は血染めの歯型を作って、弁護士事務所と医療センターに送付してSOSを出したというエピソードから引き込まれた。そこから一歩ずつ努力を重ねて、今では障害者通所施設で支援員として活躍されている。
動画の中で「ご自身の体験を本にしてたくさんの方々と共有してみては?」という提案があり、完成したのがこのエッセイ!とにかく内容が濃い!それでいて初めてのエッセイとは思えない文章力の高さで、エピソードや感情の流れを自然とつかみ取ることができた。この著作が世に出たことが何よりの証明で、著者の圧倒的な努力と行動力には尊敬しかない。特集動画では時間的に語られなかった部分がとても丁寧に書かれている。SOSを出した後に、医療センター職員が連れ出しに来た(そうとは知らない)のは、相当怖かっただろうな…。動画を見た限りではお母さまとの関係性に不安がよぎったけれど、そんなことはなさそうでほっとした。家族からのサポートについても触れられていて読んでよかった。
家族内での不和、閉鎖病棟での生活、作業所の環境や低い工賃、初めての最低賃金、民青の活動や震災ボランティア、通信教育での高校・大学生活など、どこを読んでも濃い!宇宙のような未知の人生へ飛ぶきっかけがなかっただけで、地面を離れる勇気とタイミングさえあれば、人との引力によってスイングバイを繰り返し、加速し続けることができるんだと著者が証明してくれたように思えた。
また、中盤からの障害者の婚活や性事情も触れてくださってよかった。どこかタブー視してしまって、言いづらい雰囲気があるというか。ぼくは恋愛や結婚なんてもう無理って思っていたので、こうしてトライしている姿はカッコいい。合う人を見つけてぜひ幸せになってほしい。
後半は自己啓発的な内容になっていて、そこは読む人を選ぶかも。ぼく自身が自己啓発セミナーに対して懐疑的なのと、引きこもりだった頃からかなり先に進んだ物語なので眩しすぎるというか。ただ、「欲しいものは?」で最終的に導き出した答えは、ぼくも同感。自分の根っこの部分をつかまないで、誰かのためになりたいと思うと危ういんだろうなって感じた。一当事者としては、後半部分は当事者が読むには遠すぎる。引きこもりを脱したある一人の体験談として読んでみようかな?くらいの距離感でほどよいかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読んでいてとても勇気が出ました。
私も精神障害者で体調を崩して、一度は通信制大学を退学になりましたが、再入学をして通信制大学の心理学部を卒業しました。
私は、精神科に入退院を繰り返しています。
あとは、私も就職と結婚を目指して頑張るのみです。
私は女性ですが、積極的に行動しています。
以下は私の話です。
18歳までは体調が悪いながらも不登校にならず、無理をして高校を通学制で卒業しましたが、18歳からひきこもりです。
その後、アルバイトや作業所の移行支援を経験するのですが、体調が悪く3ヶ月でまたひきこもりに戻るを繰り返していました。
これからの私は、仕事が続く私になりたいと思います✨ -
17年間引きこもった末に、脱出し、大学を卒業して障碍者施設に勤めることに成功した凄い人が自身で著わしたノンフィクションです。引きこもり脱出の最初のうちはお金の面では、お母さまに助けてもらっていたが、引きこもり生活で負ってしまった障害を負いながらも、働いて自身で婚活までしています。その内容を読んだ時には、健常者でも奥手な人はひるんでしまうような頑張り様で、敬服しました。著者が難しい大学の課題をこなしたり、婚活の一環で人慣れするための活動を読むと、恐らく本当の引きこもりの人は「こんなに頑張らないと健常者にはなれないのか」と怯んでしまうかもしれません。それぐらい、著者の頑張りが伝わってくる一冊でした。
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