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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784434337598
作品紹介・あらすじ
本所・松坂町に暮らし、三味線の師匠として活計を立てている岡安久弥。しかしひとたび刀を握れば、鬼神のごとき戦いぶりを見せる一刀流の使い手だ。大名家の庶子として生まれ、市井に身をひそめ孤独に生きてきた久弥だが、ある転機が訪れる。文政の大火の最中、幼子を拾ったのだ。名を持たず、居場所をなくした迷い子との出会いは、久弥の暮らしをすっかり変えていく。思いがけず穏やかで幸せな日々を過ごす久弥だったが、生家に政変が生じ、後嗣争いの渦へと巻き込まれていき――
みんなの感想まとめ
情の深い物語が展開され、主人公は三味線の師匠として生計を立てつつ、孤独な日々を送っているが、ある日、焼け野原の町で幼子と出会う。この出会いを通じて、彼らは音楽を媒介に深い絆を築き、周囲の人々にもその温...
感想・レビュー・書評
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情の深い物語だった。三味線の師匠として生計を立てている主人公が焦土と化した町でいといけな男の子と出会い、三味線と長唄を通して絆を深めていく。彼ら親子の「情」は周りの人々にも伝播していき、精一杯生きていこうとする市井の人たちをやさしく照らす。そのような情の物語。
焦土と化した町から始まり、焼け野原に再建された町へと戻ってくる話の流れには、作者自身の憂いと願いが込められているようでもあり、三味線と長唄によって人と人が繋がり、真心をを与えあう様子は震災やコロナ以降の文学といった意味合いを感じ、それらを情け深く描くことで、”時代小説”がいまの私にも響いてきた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感動した。心が揺さぶられた。一気に読んでしまった。時代小説ならではのなれない言葉は多く出てくるが漢字読めなくても情景が浮かんでくる。登場人物が魅力的で物語が奥深い。また改めて一から読みたい。
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出自ゆえに己に孤独を強いてきた青年と息を潜めて生きてきた少年。
運命としか言いようのない二人の出会いとその後を描いた物語。
とても良かったです。
冒頭からスッと物語の世界観に惹き込まれ、中盤以降はどのような展開になるのか気になって仕方なく一気読みでした。
人生には人の想いだけではどうしようもないこともあるけれど、でもそこに光明を見いだすのもまた人の想いなんだなと。
笹目いく子の作品
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