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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784434340031
作品紹介・あらすじ
就職活動が難航し、やむなく有料老人ホームで介護士として働くことになった大石正人。介護の仕事に意義を見出せず退職を考えるも、今後の転職活動に支障が出ることを恐れ、せめて半年、その間だけの辛抱だと自分に言い聞かせている。
利用者に寄り添う優しい介護士になんてなれないし、なるつもりもない。人気のある職業に就いた友人の話を聞いては劣等感を抱き、今の自分を「負け組」だと卑下する日々が続く。
どうせ半年で辞めるのに。新しい業務を覚えながらもそう考えていた正人は、現場で働く職員たちの姿を見て、とある疑問を抱いた。どうして、この人たちは介護の仕事を選んだのだろうか――。
第1回ハナショウブ小説賞 長編部門大賞受賞作品。
みんなの感想まとめ
介護の現場で働くことになった主人公が、最初はその意義を見出せずに苦悩する姿を描いた物語。就職活動に失敗し、やむなく介護士としての道を選んだ彼は、周囲の優れた職業に対する劣等感を抱きながら、「負け組」と...
感想・レビュー・書評
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老人ホームの日常とそこで働く介護士の姿が新人介護士(就活に失敗して仕方なく高齢者介護施設を運営する会社に就職したと語る)の目を通してリアルに伝わってくる小説だった。
超高齢社会なのに介護の担い手は常に足りず、足りないのに待遇はなかなか改善されない。
それでもこの仕事に誇りと責任をもって携わる人達がいる。
主人公は、そういった人達とは真逆で、世間から低く見られがちな介護の職に就いている自分自身に納得がいかず、半年耐えたら転職しようと考えている。
しかし仕事を続けるうちに少しずつ考えが変わっていき、自分できめた半年の期限を前にある決断をする。
随所に辞めたい気持ちが綴られていて、正直なところそこまで卑下しなくても…と思うが新卒男子でその分野の勉強をしてきたわけでもないのに介護職に就くと、そういう気持ちにもなるのかもしれない。
介護士の日々の勤務の大変さや、利用者である高齢者の気持ちなども、主人公が語る形で丁寧に書かれている。
今の時代を生きる私達が知っておくべきことを、嫌々介護職をしている若者から伝えられるという形は、事実から目を逸らしがちな社会に向けた面白い試みだと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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TKさん、コメントありがとうございます!たくさんの人におすすめしたい本だったので、そんな風に感じていただけて嬉しいです☺️TKさん、コメントありがとうございます!たくさんの人におすすめしたい本だったので、そんな風に感じていただけて嬉しいです☺️2024/09/28 -
介護士12年の、現役です。
私はお年寄りも好きだしこの仕事は自分に向いていると思いますが、でもふとも。このままこの仕事を続けていてよいのかと...介護士12年の、現役です。
私はお年寄りも好きだしこの仕事は自分に向いていると思いますが、でもふとも。このままこの仕事を続けていてよいのかと生き詰まるときもあり、このコメントを読んで、読んでみたくなりました。2024/10/03 -
みゆさんは介護士さんなんですね!この本を読んで、どれほど大変で尊いお仕事なのかと思い知りました。
同業者の方が読むとまた違ったものを受け取れ...みゆさんは介護士さんなんですね!この本を読んで、どれほど大変で尊いお仕事なのかと思い知りました。
同業者の方が読むとまた違ったものを受け取れると思うので、ぜひ読んでみてください☺️2024/10/03
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最初のほうはちょっと疲れました。
でも新卒でこの仕事について、迷いながら…よくわかります。
私はこの仕事をしていました。ひょんなことから選択肢のの少ない中で選んで。
とても好きな仕事でした…でも体力に負けてやめざるを得なくなりました。
そんなことを思い出しました。
結末がよかったです。 -
就職活動が難航し、やむなく有料老人ホームで介護士として働くことになった大石正人。介護の仕事に意義を見出せず退職を考えるも、今後の転職活動に支障が出ることを恐れ、せめて半年、その間だけの辛抱だと自分に言い聞かせている。
利用者に寄り添う優しい介護士になんてなれないし、なるつもりもない。人気のある職業に就いた友人の話を聞いては劣等感を抱き、今の自分を「負け組」だと卑下する日々が続く。
どうせ半年で辞めるのに。新しい業務を覚えながらもそう考えていた正人は、現場で働く職員たちの姿を見て、とある疑問を抱いた。どうして、この人たちは介護の仕事を選んだのだろうか――。
☆4つけてるけど4.5をつけたい!
ブクログの献本企画に当選していただいた本です!
有難うございます♪
介護関係の作品が続いたけど この作品はとても心が晴れやかになる内容でした
元介護士だった著者だから とても現実的に感じるし 介護施設内の様子がよくわかりました
就職活動に失敗し しょうがなく介護士として働くことになった主人公の大石正人
半年したら辞めようと惰性で働いていたけど その間に悩みながら少しずつではあるけれど 成長していってるなぁと感じながら読んでいました
介護士の仕事は給料が安くてしんどいってよく聞きますが とても重要だしなくてはならないお仕事だと思います
これだけ高齢化が進んでいる日本で将来どうなるんだろう?って近づきつつある我が身のことも考えてしまう
最初から介護という仕事を希望していなくても この主人公のように悩みながらも前に進んでくれる介護士さんが増えるといいのになぁと思いました -
この本は介護職を考えている人への入門書もしくは未経験者への案内書として役に立つのではないか。専門用語というか、業務上便宜的に使っていると思われるような言葉も全て解説されており、ゼロから仕事を覚えてゆく過程が具体的に記される。
不本意なまま介護職に就いてしまった大石正人。介護職を自分の仕事と考えていない彼は、仕事はするが、仕事に対する愛着はない。イヤだという思いの方が強く、退職を前提に働いている。
納得できないまま仕事を続けるも、周囲の評価は「ちゃんとやっている」 先輩や同僚になぜこの仕事をやっているのか確かめる中で、自らの意思で、自分の仕事として受け入れるまでの物語。
感謝されることが原動力であることを否定はしないし、結局のところ金銭だけで満足が得られるわけでもないのも確かだが、そこに頼ってしまってはダメだと思う。介護職の社会的な地位向上がまずは必須。むしろハートレスでも十分に成り立つ仕事であるべきなのかもしれないとも思う。 -
小原瑞樹『ハートレス・ケア』
2024年 opsol
第1回ハナショウブ小説賞大賞受賞作。「介護・医療・福祉」がテーマの小説賞。
新卒で介護施設、老人ホームに就職した大石くんの物語。
祖母も介護施設にお世話になっていたけど、まだ他人事みたいなところもあったと思います。でも今、これからまさに介護というものが日に日に身近なものになってきています。
そんな中、とても興味深く読み進めました。
ドキュメンタリーのようなリアルな介護士の仕事、生活が描かれています。知識としてはわかっていたような気がするだけで、あまりの業務の大変さと緊張感の高さが恐ろしいほど伝わってきます。
でもそこは小説なので、主人公の成長記録であったり、感涙するほどの感動であったりとも物語性としてもおもしろかったです。
教則本であったり、教則本だけではわからない心や尊厳などがつまった素晴らしい作品でした。
#小原瑞樹
#ハートレスケア
#opsol
#ハナショウブ小説賞
#読了 -
感想
仕事は辛い。できるなら明日にでも辞めたい。でもそれでいいのか?自分のことを待ってくれている人はいる。泥に塗れたとしても。きっと輝く。
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