からだの文化人類学―変貌する日本人の身体観

  • 31人登録
  • 3.70評価
    • (3)
    • (2)
    • (4)
    • (1)
    • (0)
  • 4レビュー
著者 : 波平恵美子
  • 大修館書店 (2005年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784469212938

作品紹介

こわれたからだ、こわれた人間関係。日本人はなぜこんな形で遺体にこだわるのか。摂食障害やからだへの暴力がなぜ増えるのか。生も死も医療化していくなかで、揺れ動く日本人のからだを読む。

からだの文化人類学―変貌する日本人の身体観の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 5章
    遺体は見せびらかしされ、亡くなった人が生き残った人々に見ることを要請している、周囲は見ることを強制されている。遺体の存在は絶えず遺族を始め周囲の人々に意識され、香を炊いたり水を変えたり火をつけたりする度に人々は頻繁に遺体に接近することになり、見ることになる。死者に主体性があると想定すると、死者が遺族に供物を捧げ、遺体を見るように要請している。魂が体から離れやすい、そして離れてからになった体には魔物が入りやすいという考え。一方火葬され骨壷に収められた遺骨には死者の霊魂がしっかりと沿っていて、遺骨と霊魂の関係は安定した状態にあるとみなされている。遺体の見せびらかしは個人の存在における体が持つ意味をいった暴きそのうえで周囲の人々に生じた混乱や困惑を収めるためのプロセスの重要な第一段階であると筆者は考える。〇見せびらかしは死亡した人が存在し続けることを示すと同時に、存在の内容に変化が生じたことを強調することによって、死というものの意味を生き残ったものに明示している。
    〇葬儀での不自然な行為は、死や遺体の存在を特別なものであると印付けするうえで、簡単で印象深いものはない。霊魂は完全に自由ではなく、身体と霊魂との関係の変化が強調されてきた。そしてその変化が順序よく行われることが、死者としての資格を得るうえで重要とされる。
    〇生き残った人が亡くなった人から遺体を通してメッセージを受け取るが、核家族化や生前接した経験が少ないと、葬式において遺体が顕されることは少なくなる。また、散骨などで自分の周囲に置かない、死後の個人の存在の持続に否を唱える人々が生じることを示している。

  • 40「しかし、(…)家族、親族、地域共同体、学校、同窓会、職場などあらゆるレベル、あらゆる種類のグループにおいて、その境界が曖昧になってきている。」本当に言い切って平気かな? なんで私はここに違和感を覚えるのかな?
    ていうかこれは簡単に、個人主義への移行ってこと?

    いまいち私の関心とはずれていたなあ。次。

  • 過去の日本人がどのように身体と命をあつかってきたか、現代の日本人がどのように身体と命を取り扱っているか、その理由はどこにあるのか考えさせられる本。批判など一切されていないが、身体と命を大切にしなくなってしまった日本人を憂う温かな視点を感じます。

  • 分類=文化人類学・身体。05年3月。

全4件中 1 - 4件を表示

波平恵美子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

からだの文化人類学―変貌する日本人の身体観はこんな本です

ツイートする