- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784469220674
作品紹介・あらすじ
テッペンカケタカ、ヒトクヒトク、ヤチヨ、ノリスリオケはどんな鳥の声?日本人は鳥の声をどう聴いてきたのか?そこには知られざる日本人の顔がある。ホトトギス、ウグイス、チドリ、フクロウなど、様々な鳥の声をうつす言葉の歴史。
感想・レビュー・書評
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鳥の声のオノマトペに関する論文を、一冊の本にまとめ直したもの。紹介されている鳥は、カラス、ウグイス、ホトトギス、トビ、ヌエ、スズメ、フクロウ、キジ、チドリ、ウトウ、ガン、ニワトリの計12種。ぶっちゃけ、オノマトペ目的なら、後日、同作者が光文社から出した「犬は「びよ」と鳴いていた」の方が読みやすいし、面白いような気がします。大体似通った内容だし。鳥にこだわりあるならこっちだけど。ところで、天狗はトビに化けるそうだが……!
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日本人にとって馴染み深いカラス、ウグイス、スズメなど12種類の鳥について、その鳴き声が古来どのようなことばで表されてきたかを解き明かしている。挿絵や写真も豊富で、楽しく読める。ニワトリの鳴き声は、奈良時代では、「コケ」などのカ行音、室町・江戸時代では、それに加えて、「トーテンコー」などタ行音での聞き表わしがみられるということだが、単なる聴き表わし方の違いというより、品種の違いによるものとは考えられないのだろうか。奈良時代には隋より小国鶏(声良鶏、尾長鶏の祖)が入ってきたそうだし、江戸時代には軍鶏も入ってきている。youtube(!)で聞いた軍鶏の声、私には「トッテクウカー」と聞こえた。カラスの章では、ハシブトガラスとハシボソガラスの鳴き声の違いにふれていただけに、ニワトリでも、そのあたりのことを、もう少し追求してほしかった。