納豆のはなし: 文豪も愛した納豆と日本人のくらし

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  • 大修館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784469222463

感想・レビュー・書評

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  • 「風に洗われた空の端に白い筋の険しく見える山が出た。朝になると欠かさず通る納豆売りの声が、瓦を鎖す霜の色を連想せしめた。」夏目漱石「門」の一節。江戸の冬の厳しさを納豆売りの声から描いている。イギリス留学を果たした名家夏目家の当主漱石だが、江戸っ子としてのプライドを垣間見せる。本書には多くの文豪たちのそれぞれの目を通したそれぞれの納豆への思いが綴られている。これが頗る興をそそる。庶民の生活にしかっり根付き生活を支えた納豆。文化の薫りが糸をひきながらそこかしこに漂ってくる。

  • 納豆はかの千利休の茶会に出され、松尾芭蕉の俳句に詠まれ、また夏目漱石、太宰治などの作品にも描かれてきました。本書では文学史上に名を残す著名人の作品のほか、古典から近現代まで納豆にまつわるさまざまな文章をクローズアップ。時代時代の納豆の姿を追いかけながら、納豆と日本人の知られざるつながりを解き明かしていきます。
    名文の中に出てくる納豆として、夏目漱石の『門』の一節が紹介されています。江戸の冬の風物詩として登場する納豆に、「江戸っ子」漱石の一面が垣間見えてくるようです。
    納豆好き、文学好きはもちろん、納豆を口にしたことがある方ならどなたでも楽しめる一冊です。

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著者プロフィール

筑波大学教授(日本古典文学・近世文学、国語教育研究)。『茶の湯ブンガク講座 近松・芭蕉から漱石・谷崎まで』(淡交社、二〇一六年)、『納豆のはなし 文豪も愛した納豆と日本人の暮らし』(大修館書店、二〇一六年)、『西鶴の文芸と茶の湯』(思文閣出版、二〇一四年)、『中学校・高等学校 国語科教育法研究』(共著、東洋館出版社、二〇一三年)など。第25回茶道文化学術奨励賞受賞(二〇一四年度)。

「2017年 『俳句のルール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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