教科書の中の夏目漱石

  • 大修館書店 (2023年11月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (258ページ) / ISBN・EAN: 9784469222807

みんなの感想まとめ

この作品は、夏目漱石の著作が教育の場でどのように位置づけられているかを深く探求しています。教科書に掲載される漱石の作品は、その読みやすさだけでなく、奥深い内容が魅力です。実際の設問は大人でも難解であり...

感想・レビュー・書評

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  • 夏目漱石の著作が学校教材としてどのように扱われているかを掘り下げている一冊。
    教科書に載っている印象の強い漱石作品ですが、それは読みやすいからではなく奥深いからです。
    実際の設問は大人が取り組んでもなかなかに難しいもので、人生が終わるまで勉強・学習は続くのだなと感じました。

  • 石原千秋氏の漱石論はいつも面白い。

    「『襖』は『心』の扉だった。だからこそ、Kはその家で自死することが迷惑だと知りながら、襖を開けて自死した。それはKの〈先生〉へのただ一度きりの切ないメッセージだった」

    『こころ』における「襖」かあ……と唸る。

    「世界の形を決めているのは文化である。テクノロジーは、人の望むことなら何でもかなえてくれる。あるロボット研究者が言っていた。『もうすぐ、人のできることならすべてロボットができる時代が来る。しかし、人が生まれて、やりたいことをすべてロボットに任せて、ベビーベッドに寝たまま寿命を全うするのが人間らしい生き方と言えるのか』と。これが『消極的開化』の局地である」

    「物語的主人公=変化する主人公、小説的主人公=思索的主人公と言えば平凡にすぎるかもしれない。物語的主人公は偶然に親和性を持ち、小説的主人公は必然に親和性を持つこともつけ加えておこう。近代は資本主義が支配する移動の時代なのだから物語的主人公は頼もしい。一方、動かないで思索を続ける小説的主人公はそれだけで反資本主義的存在である。逆に言えば、知識人を狭いところに閉じ込めると思索しかすることがなくなるようだ。平安京に生きた貴族もそうだったろう。だから、文学が栄えたのだ」

  • ふむ

  • 東2法経図・6F開架:910.268A/N58i//K

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著者プロフィール

1955年生。早稲田大学教授。著書に『漱石入門』(河出文庫)、『『こころ』で読みなおす漱石文学』(朝日文庫)、『夏目漱石『こころ』をどう読むか』(責任編集、河出書房新社)など。

「2016年 『漱石における〈文学の力〉とは』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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