漢字と日本人の暮らし

著者 :
  • 大修館書店
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本棚登録 : 34
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784469232592

作品紹介・あらすじ

日本人なら知っておきたい「漢字」のこと。「読める」「書ける」のその前に。

感想・レビュー・書評

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  • ブックレポートのために読んだけど読みやすかった

  •  本書を読むきっかけになったのはpodcastで聞いたゆる言語学ラジオ。言葉に関する知識を耳で入れていくだけでは物足りなくなって、図書館で読みやすそうな本書を選ばせていただいた。

     内容は言語学者や教授をされている著者の漢字エッセイ。新聞や雑誌で既に発表されたものを集めたものとなっているようで、少し内容がとびとびしている。

     でも、漢字についてのちょっとした雑学で知識欲を刺激したいなと思ってた自分にとってちょうどいい内容だった。
    「無洗米っておかしいよね」「昭和でよく見る難しい漢字って今全然見ないけどなにがきっかけで簡単になったんだろう」「PCで好き勝手に漢字書いてるのってよくないんだろうか」などなど、疑問に思ってたことが解消されていくのが気持ちいい。正の成り立ちの説明から正露丸の名前の由来に行き着くところはへー!って声が出た。正露丸見るたびに誰かに説明したい。

     もっと知りたいなと思ったのは、漢字の成り立ち。この本でも、女が子を可愛がることから「好」とか、古代の戦争で相手の耳を切って手柄にしてたから、右手で耳を持っているのを表して「取」ができたとか、いっぱい説明されてるんだけど、文字だけだとどうもイメージがつきにくい。イラストいっぱいの成り立ち本がほしくなったので探そうと思う。
     読みやすいし、話題も普段使っている漢字なので誰にでもおすすめできる本。

  • 日本における漢字の位置付けを中心に、漢字の歴史や漢字の問題点など、漢字について書かれたもの。コラム的に簡単にまとめられており読みやすい。現在使われている日本の漢字には、文科省が所轄する常用漢字、通産省が所管するJIS漢字、法務省が所管する人名用漢字があること、漢字、ひらがな、カタカナを巧みに使い分ける日本語は、世界でもめずらしい言語であることを知った。

  • 単におもしろい漢字うんちくから、文字とは何か、表現とは何か、思考とは何か、みたいな、かなり物事を深堀した記述まで幅広い。
    漢字を足掛かりに、様々な知的興奮を楽しむことのできる良書。

  • 人名漢字をめぐる、法務省の役人と委員の噛み合わなさが面白い。

  • 琉球の琉の字が人名漢字になかったとのこと。
    訴訟を起こし、登録されたとのこと。
    漢字の発展には、民主主義と法律と裁判が関係していることがわかった。
    阿辻さんの本は何冊も読んだが、新しい話題があって面白かった。

  • 漢字と日本人というと日本史のような内容を想像するかもしれないが、そんなことは無く、本当に今現在の漢字について書かれている。読んでいて面白い。
    (教育学部・国語専修:匿名希望)

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著者プロフィール

京都大学名誉教授、公益財団法人日本漢字能力検定協会漢字文化研究所所長

「2017年 『角川新字源 改訂新版 特装版 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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