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Amazon.co.jp ・本 (72ページ) / ISBN・EAN: 9784472060335
作品紹介・あらすじ
定住地をもたず移動しながら生活する民、ノマド。極北のシベリア、サハラ砂漠、東南アジアの海など、さまざまな環境で伝統的なくらしをつづける7つのノマド社会を、美しい絵とともに紹介します。よけいなものをもたず、環境に調和したくらしを営む生活スタイルには、持続可能な社会を目指すためのヒントがつまっています。
感想・レビュー・書評
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ここ数年よく耳にする「ノマド」
ノマドとは、定住地を持たず移動しながら生活する民のこと!
現在もノマドの生活を続けている7つのノマド社会を、キンチョイ・ラムが味わい深いイラストで紹介する。
「モンゴルの遊牧民」
モンゴル帝国を築いたチンギス・ハンの名が浮かぶ。冬はマイナス40度になり、夏は40度を超えるモンゴル。大草原(ステップ)を、馬に乗り家畜と共に移動する姿がどこまでも続く。
ゲルという移動式住居の中にはソファと家具、冷蔵庫やテレビも置かれていて居心地が良さそうだが、近年は気候変動により都市への定住者が増えている。ゲルでの生活や服装、食べ物もイラストだとよくわかる。
「トゥアレグ」
青い衣装に青いターバン(タゲルムスト)を巻いたトゥアレグ族は、サハラ砂漠をラクダのキャラバンで移動する。
夏には気温が50度になり、冬の夜は氷点下になる。砂漠の砂が入ってこないよう考えられたテントで暮らす。トゥアレグ文化では男性と女性は平等で、結婚するとテントは妻が所有するそうだ。
手工芸が盛んで、凝った銀細工に心惹かれる。
極北の遊牧民「ネネツ」
トナカイの大群をつれ、えさの苔や草を求めて1000km移動。夏はシベリアのヤマル半島を北上し、冬はオビ川を渡り南の森林へと向かう。神聖な結びつきをもつネネツとトナカイにも困難な問題が!石油や天然ガスの採掘で放牧地の質が悪化したり、採掘設備による移動ルートの変更を余儀なくされる。
職人・商人の移動民「ロマ」は、ヨーロッパや南北アメリカで暮らす。
「ジプシー」や「ツィガン」などの呼び方は差別的だと見られている。
家馬車の時代を経て、今では殆どのロマがトレーラーハウスで暮らしながら移動を続ける。家父長制であり家族は強い絆で結ばれている。ヨーロッパ各地で音楽や芸能に影響を与えていて、スペインのフラメンコもロマの文化から生まれたと知った。一方でロマの人々への迫害や子どもたちが十分な教育を受けられないなどの問題も起きている。
以下にも珍しいノマドのくらしがある。
東アフリカのサバンナで、牛を放牧する遊牧民「マサイ」
フィリピン、マレーシア、インドネシアの沖で海上移動をしながら暮らす漂海民「サマ・バジャウ」
漁をしたり海産物を売ってくらす。
かつてはレパという家船、今では沿岸の浅海に杭を打って建てた木の家に住んでいる。
「ヤノマミ」
アマゾン熱帯雨林に残る最後のアメリカ先住民のひとつ。小さな共同体に分かれ、それぞれトゥシャウワという首長がいるが民主的に物事を決める。
気候変動や自然破壊の影響をもっとも受けやすい環境にあるノマド。
定住民が作った社会や価値観でノマドの生活スタイルが変えられていくこともある。歴史と伝統あるノマドはこれからどう生きていくのだろう!
移動する民が次の世代に伝えていくことは、定住者である私たちにとっても決して無関係ではない。
人類がみんなノマドだった時代に思いを馳せた。
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でもいまでもノマドの暮らしをしている民もいるわけで、これは世界中のノマドの人たちの暮らしぶりを紹介した本です。
中国の作家さん?
日本のノマドは、サンカの人たちだろうけど、もういない。
2025/04/04 更新 -
【本学OPACへのリンク☟】
https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/728663
熊谷淳子の作品
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