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Amazon.co.jp ・本 (128ページ) / ISBN・EAN: 9784473019332
感想・レビュー・書評
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本書は「日本のやきもの 窯別ガイド」と称されるシリーズの1冊。全11冊で、他に、薩摩、有田・伊万里、信楽・伊賀などの産地が取り上げられているようです。
前半はやきものを写真で紹介し、後半は解説です。
瀬戸物の歴史や変遷、特徴、代表的な名品がざっくりわかる作りです。
瀬戸の窯業は千三百年という長い歴史を持つそうです。
その前身は、猿投窯と呼ばれた窯です。ここでは、渡来人が伝えた技術を元に、朝鮮・中国のやきものを真似た灰釉陶器などが焼かれていました。
平安後期から鎌倉時代に掛けて、日本各地でやきものの生産が盛んに行われるようになり、瀬戸・常滑・越前・信楽・丹波・備前の六カ所がその代表格でした。
瀬戸以外の五窯では、酸化焼成と呼ばれる酸素をたっぷり送る工法が取られましたが、瀬戸では還元焼成という、酸素が不足した状態での焼き上げが行われました。これがどういう意味を持つか、というところまでは本書には詳しくは出ていないのですが、ざっと調べたところ、色味に違いが出てくるようですね。やきもの本体の土にも、上から掛ける釉薬(ゆうやく;うわぐすり)の中にも鉄や銅などの金属成分が入っています。金属は酸化の度合いで色が変わります。そんなところから、色味や風合いの違いが生まれるようです。ごくごく大雑把には、酸化焼成だと温かみのある黄色がかった感じ、還元焼成だと渋みのある硬質な感じに仕上がるとイメージするとよいようです。
瀬戸では中国の白磁や青磁を写したものがよく産出されましたが、還元焼成の技がそうした作品には適していたというところでしょう。
鎌倉の頃の加藤景正(藤四郎)が瀬戸焼の開祖(陶祖)と言われています。
瀬戸が大きく発展したのは、不純物の少ない良質の粘土(陶土)が取れたことが大きいようです。この土はまた成形もしやすかったため、細かく細工したものなど、類を見ないような製品も生まれました。
一方、時代が下るにつれ、水を通さない磁器が珍重されるようになっていきます。ところが、瀬戸では産出されない陶石と呼ばれる別の原料を必要とするため、瀬戸ではなかなか良質のものを作ることが出来ませんでした。19世紀初頭の陶工、加藤民吉は、肥前に磁器生産の技術を学びに行き、質の高い製品の作製に成功します。この民吉は磁粗と呼ばれるようになります。
瀬戸は、陶器と磁器の両方を作る稀有な産地となったわけです。
明治の頃には、海外向けのきらびやかな凝った意匠のものが多く作られます。
現代では普段使いのものに加えて、大がかりなアート作品も作られています。
こうした作品も、良質の土と高度な技術の伝統から生まれるもの。
陶磁器の代名詞となった瀬戸物を生んだ土地。その名前が伊達ではないことを窺わせる、コンパクトな1冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大きなカラー写真満載の窯別ガイド、瀬戸版です。
薄い本だからとても読みやすいよ。
内容は、中級者以上が対象だと思うけどね…。
「せともの」って言うくらいだから、焼き物を学ぶにあたって瀬戸は大事だな…と思っていました。
そのぶん奥が深そうな感じだったよ。
瀬戸焼には「灰釉」と「鉄釉」しかないと言って良いみたい。
それと「印花文」「画花文」「貼花文」の装飾ね。
しかし、美濃焼との違いがちょっとよくわからない。
瀬戸窯は安土桃山時代から江戸時代初期にかけて一時期衰退し、その時期に美濃窯が元気になってるから、その関係だと思うけどね。
次は美濃焼をお勉強したいと思います!
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