美しい日本語の風景

著者 :
  • 淡交社
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本棚登録 : 70
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784473034427

作品紹介・あらすじ

かぎろひ、ののさま、にわたずみ、あきつ、うすらひ、くさまくら…どのことばにも日本人が大切にはぐくんできた歴史や美意識が込められています。そんなことばの物語を深く味わってください。美しいことばのみごとな使い手になるために-。

感想・レビュー・書評

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  • まだ知らない日本語ってもっとたくさんあると感じました。万葉集からの引用が多かったので万葉集にも興味が湧きました。
    写真があることによって、言葉の意味への理解が深まりました。もっと写真を掲載してほしかったです。
    それにしても日本語も日本の風景も美しい。
    古代の人は正確に自然を観察していて、それを知恵として対応していた。という著者の意見には本当に納得。

    今度山登にいったら、山が重なる風景を観て「山がたたなづく」、なんて言ってみたいです。

  • 中西氏の言葉遣いは美しく、穏やかであった。これを読んで、やはり自分にはまだまだ知らない言葉が沢山あり、日本語の豊かさに驚いた。

    私は特に「あぶらでり」という言葉が気に入った。情感を高めてくれるその言葉を日常で使うのは少々難しいかもしれないが、努めてみようと思う。

  • 日本に古から伝わる言葉たち。
    その言葉を表す風景写真。
    とてもきれいな文字風景。

    時折、古すぎて、「はて?」となる解説もあったけれど、それも含めて、古なのかもしれない。。

    一番びっくりしたのは、「はなだ」。
    これが、青色のことだとは。。。
    「はなだ」と聞いて、色を想像できる現代の人がどれだけいるだろう?

    第一章 空と大地のことば
    あけぼの、かぎろひ、あぶりでり、はなぐもり、ほてり、こはるびより、ののさま、たそがれ、ありあけ、かみなり、いなづま、はるさめ、ゆうだち、にわたずみ、のわき、しぐれ、こがらし、ゆきもよい、かざはな、なごり、みおつくし、こもりく、たたなづく、うぶすか

    第二章 四季のことば
    わかみず、いかのぼり、したもえ、つらつらつばき、はる、おみずとり、ひこばえ、ささなき、ふじなみ、なつ、やな、とこなつ、ひさご、でてむし、あめんぼう、ひぐらし、あき、あきつ、きぬかつぎ、はなすすき、ひからくよう、ふゆ、うすらひ、きつねび、いさりび

    第三章 人の心のことば
    あらたま、たまのお、おもかげ、うつせみ、いにしえ、かおり、たつ、うばたま、おさがり、かつら、かざし、はなだ、ひひな、うたかた、くさまくら、つらがまえ、どろぼうまわり、のんき、あそぶ、かろとうせん、わびる、あやまる、ことわる、さびる、ててうちははうち、おんばひがさ

  • 日本語の語源、ひろがり、美しさを
    美しい日本語で、美しい写真とともに
    紹介されている。

    日本語も日本の風景も、日本人の心も
    繊細でやさしくとても豊かなものだと
    再認識できる良書だった。

  • たそがれ、かわたれ、素敵な由来を読みながら日本語の美しさにどっぷり浸った。時折挿入される写真も息を呑むような美しさ。きれいな言辞との絶妙な和音がグングン胸に迫ってくる。

  • 一つひとつの言葉を丁寧に読み解いた本。以前の言葉が多いですが、叙情的な場面では印象的な言葉を使う場合が多いですので、さわりを知っておくだけでも教養の一部になります。

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著者プロフィール

中西 進(なかにし すすむ)
1929(昭和4)年東京生まれ。東京大学卒業、同大学院修了。文学博士。
筑波大学教授、国際日本文化研究センター教授、大阪女子大学学長、帝塚山学院学院長、京都市立芸術大学長などを歴任。全国大学国語国文学会会長、日本ペンクラブ副会長、奈良県立万葉文化館館長なども務める。
「万葉集」など古代文化の比較研究を主に、日本文化の全体像を視野におさめた研究・評論活動で知られる。読売文学賞、日本学士院賞、大佛次郎賞、和辻哲郎文化賞ほか受賞多数。
主な著書に、『万葉集全訳 注原文付』全五巻(講談社文庫)、『中西進 日本文化をよむ』全六巻(小沢書店)、『古代日本人・心の宇宙』(NHKライブラリー)、『中西進と歩く万葉の大和路』(ウェッジ)など。

「2022年 『万葉秀歌を旅する 令和改装版 CD全10巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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