東京屋上散歩

  • 淡交社
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本棚登録 : 51
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784473037923

作品紹介・あらすじ

地上からは決してうかがい知ることのできない東京ならではの魅力がひそむ場所。それはまるで秘密の花園のようにひっそりと、そこにある…。じつにさまざまな表情があり、今も変貌しつづけている東京の屋上。

感想・レビュー・書評

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  • モノクロ&カラー写真で東京の屋上を魅せる、写真集。
    エッセイ3編、撮影メモに撮影地情報有り。
    屋上で感じるのは外気だけじゃない。
    屋上で見えるのは広がる空だけじゃない。
    屋上と周囲の空間に残る、過去、現在、未来への芽吹き。
    あるのは、人の痕跡、人の賑わい、人の息吹。
    在るのは神社、水田、貸し菜園、養鶏場に養蜂場、見事な庭園。
    昭和からの香りが漂う遊具やベンチ。
    更に、季節の移ろいに、昼と、異界の如くの夜の情景。
    撮影後に失われた景色もある。閉鎖された場所もある。
    丸ごと無くなった建物もある。だが、写真は記憶を残す。
    建設中のスカイツリーは下から眺めていたけれど、
    屋上からの眺めは、何だか新鮮に感じました。こう見えるんだ。
    実は一般開放している会社の屋上がいろいろあるんだね。
    地上の喧騒から逃れて上がる屋上は異空間の如く。
    写真に誘われて、行ってみようかな。

  • 撮影メモが巻末に載っていますが、撮影地だけは写真の下にあれば見やすくなったかなと思いました

  • 著者は、屋上マニア…という言葉では片付かない程の屋上好き。
    巻末のあとがきにある内容に、撮影時の事が書かれており、共感しつつも、思わず笑ってしまった。こんなに屋上が好きな人は、そうそう居ないだろう。

    撮影時期が丁度、スカイツリー建設中の頃も含まれ、今では絶対見れないような、スカイツリー建設中の景色も多い。
    他は、昭和レトロ漂う昔の屋上もあり、懐かしさと寂しさ、どこか怖さ…言葉にするには難しいものを感じる。
    屋上遊園や何もない屋上の他、神社や養蜂場、養鶏場、はてまた田んぼ(!)まであって驚いた。

    本屋で売っていなかったので、図書館で借りたが、屋上好きなら手元に持っていたい1冊。
    写真が主体なので、贅沢言えば、もっと大きな本で堪能したかった。

  • メランコリックな屋上もあれば、太陽のエネルギーをめいっぱい受け止める屋上もある。
    いまもこの景色はあるだろうか。

  • あのころ、行きつけの屋上があった。
    小学生のころ、新しくできた駅ビルの屋上は、友だちとワイワイ、うきうきする場所だった。でも、数年でだんだんに古びて寂れていって、それからのほうがよく行った。電車通学していた高校生のころ、毎日通った駅前のビルの屋上では、駅に出入りする人や車を眺めた。
    最近は車を停める目的くらいでしか屋上に行かないし、屋上駐車場は晴れても雨でも面倒だから敬遠しているくらい。あ、でもこの間、初めて行ったバッティングセンターが屋上にあった。
    あー、そうそう。前に住んでいたのが最上階の部屋で、夏の暑さがハンパなかった。それで大家さんに手紙で屋上緑化を提案したんだった。何の返事もこなかったけど。居間が北側で冬は暗くて寒かったけど、駅近でいい部屋だった。そしてもう最上階は選ばない。

    これは、図書館で借りた本。

  • 今でこそ屋上庭園なんて小綺麗になってるけど、昭和の頃からの屋上の移り変わりを知れて面白い。何てこと無い景色と雑破さに何か幸せを感じる。東京タワーかな?学生カップルの写真に寄せる著者コメントが『いまどうしてますか』はぐっときました。

  • 渋谷東急の屋上が再開発のため閉鎖になることや、味のある屋上で有名な松坂屋 銀座店が閉店する事がなんだか寂しくて手に取った1冊です。
    高すぎるビルでは危なくて不可能な「屋上に出る」という構造。
    超高層のビルやスカイツリーにはない、ガラスに遮られずに肌で空の近さを感じられる「屋上」という適度な高さって素敵だと思います。
    この本で荻窪タウンセブンが私の最寄の屋上だと知りました。

  • 意外と行ける屋上が多いということい驚いた。
    有楽町の交通会館から新幹線を眺めたことはあったけれども、
    その向かいのよみうり会館も登れる所だったとは知らなかった。
    写真の頃はそごうだったから登れたのかも知れないけど、
    今はビックカメラになっているだけに、どうなんだろう。

  • 個人的に好きな屋上は秋っぽいのがいい。雲がなくて空が高い。
    冬の入り口が近くて風がすこしつめたい。寂れていてちょっと古い。時間が止まっている。
    コレ最高。どの季節に行っても秋っぽい。それが理想の屋上。
    この本にはそんな屋上が詰まってる。もちろん超新しい、それこそ清流まで備えているようなやつもあるけれど、やっぱりシンパシーを感じたのはなにもないガランとした屋上だ。
    塗装がパリパリで遊具が色あせている。雑草が隙間から生えていたり。この取り残され感が味わえる。

    最近、某然とするほどなにもない、いい味出してる屋上がないとお嘆きのあなた。行くことはできなくてもこの本で浸ることはできます。

  • ビルの屋上まで行けば、東京の空も広い。

    その屋上に田んぼがあるのは秘密だ(笑)

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