平成遺産

  • 淡交社
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本棚登録 : 83
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784473042989

作品紹介・あらすじ

〈「完全主観」でたどる平成〉
〈平成時代を生きた8人の表現者が、それぞれの記憶を語る〉

この30年間を象徴する物事=「平成遺産」。2019年5月に改元を控えたいま、後世に遺したいものとは何か? その姿から、我々
がどんな時代を生きてきたのかが見えてくる──。これまで平成論を語ることのなかった8人があえて平成にフォーカスして語る、一筋縄ではいかない現代社会文化論。

執筆陣にはライター・武田砂鉄をはじめ、詩人・最果タヒ、保育士/ライター・ブレイディみかこ、言語学者・川添愛、漫画家・みうらじゅん、漫画家・田房永子、政治学者・栗原康と、各分野で独自の存在感を放つ7人が参加。さらに写真家・川島小鳥が本書にあわせて選んだ初公開作品も収録します。いわゆる重大事件の解説ではない、個々人による「完全主観」の平成から時代の空気に迫る一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 先に読んだ『コンピュータ、どうやってつくったんですか?』の著者、川添愛さんを辿っていて見つけたもの。


    Amazonより抜粋
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    〈「完全主観」でたどる平成〉
    〈平成時代を生きた8人の表現者が、それぞれの記憶を語る〉

    2019年5月に改元を控えたいま、後世に遺したいものとは何か?

    これまで平成論を語ることのなかった8人があえて平成にフォーカスして語る、一筋縄ではいかない現代社会文化論。
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


    私が特に興味深く読めたのは、以下お二人の寄稿。

    ●【川添愛さん(言語学者)/情報技術とAIから、ゆるく平成を振り返る】
    先の一冊では見えてこなかった川添さんのキャラクターが大分見えてきた。とても親しみやすく、ユーモアのある方だなあ、という印象。
    テーマの通り、学術的なお話だけでなく、身近なコンピュータやゲーム機器の変遷も書かれており面白い。
    私がもう少し世代が近かったら、もっと楽しめただろうな…。

    ●【田房永子さん(漫画家)/平成0年代、女子高生ブームの時ちょうど女子高生だった私 】
    全く知らない世代ではないものの、少し後、そして地方から見ていた私にとっては『そうだったんだ…!』の女子高生ブーム。
    コンテンツとして女子高生を消費する〝大人〟の存在に目を向けています。



    改元ブームの波に乗れず、ちょっと冷めた目で眺めていたけれど、平成の終わりに読んでみてよかった一冊でした。

  • 平成遺産。なんともサブカル臭のする本です。みうらじゅんの名前が入っている事で一気に胡散臭さが漂うのですが、他の人は大真面目に論じているので逆にみうらじゅんが浮きまくっています。しかも数枚のやっつけ原稿なので相当がっかりしました。もっとがっつりかましてくれるかと思ったのに・・・。
    各々の中の平成を取り出して論じていますが、割とあっさり忘れてしまいそうな内容でした。ざっくりと楽しんで読みつつ、自分の中の平成ってどんなんだったかなあ、と考えながら読みました。

    他の論客達の文章を小出しに読めて、他の本を読む為のガイドとしても良いかもしれません。個人的には武田砂鉄、ブレイディみかこの本が読みたいなと思った次第です。

  • 最果タヒさん目当て
    改元で世の中大きくくくれるほど甘くないと再確認する。この人選面白い。編集姿勢にとても好感

  • (写真家)川島小鳥の写真と、下記7人の語る平成論。

    最果タヒ(詩人)
    ブレイディみかこ(保育士/ライター)
    川添愛(言語学者)
    みうらじゅん(漫画家)
    田房永子(漫画家)
    栗原康(政治学者)
    武田砂鉄(ライター)

  • 8人のコラムニストによる、平成にまつわる考察・コラム。
    どれも個性的で、自分と同世代の人が多く共感できる内容も多数。

    田房永子のやつで、女子高生ブームの話があったけど、私服の学校に通っていたということもあるのか、良くも悪くもそのブームの渦中にいた記憶は私にはない。
    コギャルもデートクラブも援交も、異世界の出来事と感じていたし、自分自身が消費されて傷ついたという感覚もない。

    ある意味でとても牧歌的というか、高校時代の環境が恵まれていたということなのか?と思ったり。

  • 元号が変わるからって何も変わらないよという確認。
    むしろ時代で括ろうとする俯瞰視点や主語が大きくなる(なくなる)ことの危なさに気づく本。
    ブレイディみかこさんの「ロスジェネ」、田房永子さんの「女子高生」、最果タヒさんと武田砂鉄さんの対談がとくによかった。

  • 平成の終わりのタイミングを狙った一冊。でありながら、時代を総括することを否定する武田砂鉄さんの文章が一番面白かった。他の人、とりわけみうらじゅんの手抜き感も逆にすごい。SMAPが安室奈美恵が平成の終わりとしてかたられることへのアンチとして、神田うので平成を俯瞰する、その偏屈ぷりが最高でした。武田砂鉄、最果タヒの著作は読んでみたくなった。

  • ‪平成とは?様々な分野の論客が独自の視点で捉える平成に関する論考。平成に起きた事件や事故、生まれた文化や風俗は遺産となり、令和の時代に引き継がれるのだろうか?‬

  • やたら「平成最後の」とまとめにかかってくる改元ブームには興味がまったくないけれど、川添愛やブレイディみかこがなにを書いているのか興味があるので買ってしまった。
    それぞれに自分の身近なところから「平成」の30年間を振り返って書いているが、全体には人間がどんどん疎外されていってじり貧な30年だったといえるのだなと改めて思った。そんななかで、みうらじゅんの文章は短いながらも、「昭和の悪しき風習が誤解によって花開いたのが平成」で「ゆるキャラこそが平成遺産」というまとめはなるほどだった。
    わたしはずばり団塊ジュニア、ロスジェネ世代だが、8人の書き手(一人は写真家)のうち上の世代二人、ロスジェネ四人、その後の世代二人というのが絶妙な感じだった。

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著者プロフィール

1982年東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年よりライターに。著書に『紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす』(朝日出版社、第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞)、『芸能人寛容論――テレビの中のわだかまり』(青弓社)、『コンプレックス文化論』(文藝春秋)、『日本の気配』(晶文社)などがある。

「2019年 『往復書簡 無目的な思索の応答』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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