聴くということ 精神分析に関する最後のセミナー講義録

  • 第三文明社 (2012年9月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784476033168

作品紹介・あらすじ

本書は、フロムの高弟の一人であり、彼の遺稿の指名管理者であるライナー・フンクが、フロムの終の棲家となったスイスのロカルノで行われたセミナーの講義録を一冊の本にしたものである。

平易な表現で語るこの講義は、多くの読者の興味を引く内容であると同時に深い洞察に富むフロムの考えに接することができる。(中略)本書に収められたテクストは、手書き原稿の形で残されたものではなく、講義、講演、インタビュー、セミナーの録音を文字に起こしたものとして英語で残されていた。それらのテクストは通常、原稿なしに話されたものであり、出版は今回が初めてである。そこで私はその語り口調をそのまま残すようにした。

最後の章は1980年の死の直前に書かれたものであり、フロム自身の手によって「精神分析的『技法』──あるいは耳を傾ける技」と題されている。これは1974年のセミナーの一部を公刊する際の導入部分として書かれたものである。
【編者:ライナー・フンクの序文より】

みんなの感想まとめ

「聴く」というテーマを中心に、フロムの深い洞察が詰まった本書は、カウンセリングや精神分析における「聴く」ことの重要性を探求しています。編者であるライナー・フンクが、フロムの講義やインタビューを文字起こ...

感想・レビュー・書評

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  • 佐賀大学附属図書館OPACはこちら↓
    https://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB10288551

  • カウンセリングや精神分析中心に、「聴く」ことがまとめられている。フロムの言葉は、たまに刺さるものが本の中にある。

  • 100ページ読んだところだけど
    ここまでフロイト批判ばっかりで本のタイトル忘れる。
    『聴くということ』???
    カバーと中身が間違ってるのかと確認した。

    フロイトがどうこうじゃなくて、それ以前の問題。

    批判そのものが、聞いても読んでも
    決して気分の良いものではない。苦痛に感じる。

    それに、ですます調は読みにくい。

    このまま読み進めたら『聴くということ』が伝わってくるのだろうか?

  • 読了

  • ふむ

  • [出典]
    amazon

  • 訳が分かりにくく、文章として前後がつながっていないことがある

  • 医学部分館2階心理学 : 146.1/FRO : https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410170992

  • エーリッヒ・フロムの遺稿である講演集。
    他の書物と違い、学術的に哲学や精神世界を論じるのではなく、精神科医として後進の医師達に向けたアドバイスや議論が主となっている。

    よって内容はより臨床的だけど、その中にはフロムが考えている哲学や精神構造の根底が垣間見える。

    なるほどと思ったこと。

    ・患者にバイオフィリアが見られれば楽観視し、ネクロフィリアが見られれば悲観視する。

    ・苦しいのか幸せなのか分からないで、朦朧とした足取りで暗いところを歩くよりは、どん底に立っていると明らかにわかっている方が明らかに良い。

    ・「やってけない」という言葉は端的に言って真実ではない。

    ・我が事のように体験するという事がないのなら、理解することもない。

    ・この世界に投げ込まれ、望んでもなければ、なじんでいたわけでもない場所に置かれ、自分の道を切り開くために四苦八苦している、そうやって生きてる実体として見ることが出来れば、その人生は大変興味深く思えてくるでしょう。

    ・幼児期の体験は、患者が気づいていない何かを、今この場で味わわせ、特定してくれる。

    ・彼らは人間なら可能なはずの発達の上限に至るための適切な条件に恵まれないのです。

    ・まったくの一般論として、人間は今以上に成長するか、それとも死に絶えゆくかのどちらかです。

    ・最初はまだたくさんの自由があったのに、この自由を、彼は徐々に、徐々にと失っていきました。そしてとうとう、それは実質的に消え去ってしまったのです。

    ・すべての人間関係において重要なことは、何よりも2人のパートナーの相対的に自由かつ気の許せる力関係だ。

    ・すべては私の中にあります。私は幼児であり、私は大人です。私は殺人者であり、私は聖人です。私はナルシストであり、かつ私は破壊的な人間です。

    ・私は神ではないので、ある人が絶望的であるか否か明確にわかる方法などありません。

    ・なぜほとんどの人が人生に失敗するかと問われたら、私はその理由は、決定的な瞬間がいつ来るか決してわからないからと考える。

    ・二度とやらないのでなく、1,2週間辞めてみたらどうなるか見てみよう。

    ・人が次の一歩を踏み出してこれまでとは異なる行動をとるときに体験する事、特に抵抗を探索する必要がある。

    ・唯一の関心が自分自身であるなら、その人は自分自身の力で、強く喜びに満ちた方法で生きることはできない。生産的かつ興味のあるやり方で周囲の世界とつながって初めて、地に足をつけて生きることができる。

    ・人間の不条理な数々の反応は、大体においてナルシシズム的な現象に基づく。

    他の書物より読みやすいが示唆に富む大変良い本だった。

  • 人との向き合い方、自分の見つめ方、フロイトの説に対する反論と心の構造についての展開。現在のコーチングやリーダーシップなどについての考え方のベースになっていると思われれる。

    安易なトラウマ、毒親論を一刀両断。

    人の心は、バイオフィリアとネクロフィリアという生へ向かう心と死へ向かう心が相克しているという。そして、このネクロフィリアを抑え、バイオフィリアの力を引き出していくのが心理的治療だという。聞く技術というのは、カウンセリングのアクティブリスニングの技法ではなく、見えないものに耳をすますことであるという。

    親の愛はこれまで発明された中でもっとも偉大なフィクションの一つ。

    その人が自由だと言えるのは、親の過ちを証明する必要もなければ、親の正しさを証明する必要もなくなったときです。

    フロムからの人がよく生きるための提言は以下。

    自分自身の行動を変えること
    世界に関心を広げること
    批判的思考
    自分を知り自らの無意識に気づくこと
    自分の身体に気づくこと
    集中し瞑想すること
    自分自身のナルシシズムを発見すること

  •  私は精神分析については門外漢だし、フロムの本はこれまで『愛するということ』しか読んだことがなかったが、これは面白く読めた。

     副題のとおり、講義録である。フロムの高弟で、師の遺稿の指名管理者であるライナー・フンクが編者となり、講義・講演・インタビュー・セミナーの録音の文字起こしをもとに一冊にまとめている(短い終章のみ、フロムが原稿として書いたもの)。話し言葉が活かされた文章なので、わかりやすい。

     別々のセミナーの寄せ集めだから体系性は欠くが、珠玉の言葉が随所にちりばめられ、読みごたえある濃密な内容となっている。

     印象に残った一節を引く。

    《すべての真の成長とは、革命行為であり、個人的な革命です。それは、他人の人生を支配したがる人々から自分自身を解き放つことを意味します。その支配があからさまであるか、穏やかであるかは問題ではありません。いずれの場合でも、どんな人の発達においても、真の成長のためには、自分自身であるという点で、解放の問題なのです。(263ページ)》

    《批判的に考えることは、人生の危険に対抗して人間が持てる唯一の武器であり防衛手段です。批判的に考えなければ、私が生まれたその日から教え込まれ、行き渡ってきたすべての影響、すべての示唆、すべての間違い、すべての嘘に屈することになります。(280ページ)》

    《ナルシシズムは人間の発達に関する極めて重大な問題です。仏教、預言者的なユダヤ教、キリスト教、(中略)それらの教えのいずれもが、本質的にはナルシシズムを克服することに尽きると要約できるはずだからです。それは、あらゆる愛、あらゆる兄弟愛の始まりです。なぜなら、人はこのナルシシズムによって互いに疎遠になるからです。(310ページ)》

     引いたくだりを見ればわかるとおり、本書はフロムの精神分析技法の解説書などではない。フロムの思想の核が開陳された、ある種の哲学書なのである。ゆえに、精神分析にくわしくない人が読んでも得るものが多い。

  • 西部進文明の敵民主主義から

  • フロムはセラピスト・社会心理学者・哲学者で、フロイトに影響を受けながら、精神分析の方法に社会学の視点をとり入れた・・・と、まあゴチャゴチャ書きましたが、要するに「私ってナニ?」という壁にぶちあたった時、琴線に触れる1冊なのです!!

    琉球大学:点ちゃん

  • 【新刊情報】聴くということ 146.1/フ http://tinyurl.com/8zl567k セラピストとして多くの人にその名を知られたエーリッヒ・フロムのセミナー講義録。理論的俯瞰に加え、身近な日常目線での経験をもまじえながら、精神分析について平易な表現で語った遺稿 #安城

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著者プロフィール

ドイツの社会心理学者、精神分析家。1900年、フランクフルト生まれ。ユダヤ教正教派の両親のもとに育ち、ハイデルベルク大学で社会学、心理学、哲学を学ぶ。ナチスが政権を掌握した後、スイス・ジュネーブに移り、1934年にはアメリカへ移住。1941年に発表した代表作『自由からの逃走』は、いまや社会学の古典として長く読まれ続けている。その後も『愛するということ』(1956年)、『悪について』(1964年)などを次々と刊行する。1980年、80歳の誕生日を目前にスイス・ムラルトの自宅で死去。

「2022年 『今を生きる思想 エーリッヒ・フロム 孤独を恐れず自由に生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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