河合隼雄全対話4:無意識への旅

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  • 第三文明社
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784476140316

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  • p26河合:「『真実の自己』そのものを、われわれは知ることはできない。われわれはただそれをいかに把握したかについて表現できるのみである」

    p100河合:いちばん傑作なのでは、極楽行きの船に乗りそこなったという人がいますよ(笑い)。それで蘇生したと。村上:惜しかったですねえ(笑い)。河合:ちょうど出るところだったと。しまったと思ったときに、看護婦さんに名前を呼ばれて蘇生するんですね。よかったんかなぁ、悪かったんかなぁと、こんど行ったらそんな船ないでえと(笑い)。もう前に出ましたから、残っているのは地獄行きだけですということになったら、しまったと(笑い)・・・。

    p174河合:タイ国の国民としては、仏教を絶対捨てたくないわれわれが、西洋の近代文明をどう取り入れたらいいかということを非常に悩んでいるので、それを日本人はどうしたのかということを聞きたいと言うんです。日本の学生はだれも答えられなかった。東洋の学生たちは、日本にいちばん学びたいところはそこなんだと、ところがそういう問題意識を日本人の学生はもっていなかったわけです

    p212河合:フェミニズムといってもいろいろな考え方がありますけども、たとえば、女性が男性と同じようにいろんなことができるんだという形のフェミニズムでいくと、老人問題はたいへんな問題になります。その考えの中に老人は入っていませんからね。つまり、女性も男性と同じことができるというときの男というのは、壮年の男性をイメージしているわけです。だから、最も働き盛りのなんでもできる男と同じように私たちもできると思っているし、それはたしかにできる。ところが、その世界観の中に死の問題は入っていませんから、それはたいへんな問題になりますね。

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