プロフィット・ピラミッド 「超」高収益経営を実現する十四のシンプルな原則

  • ダイヤモンド社 (2007年5月17日発売)
3.52
  • (3)
  • (8)
  • (13)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 92
感想 : 13
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784478001004

みんなの感想まとめ

高収益を実現する企業の共通点やその背景を探る本書は、具体的な事例を通じて、利益を生むための要件を明らかにしています。キーエンスやファナック、シマノなどの成功企業がどのように高い利益率を維持しているのか...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 個人的には、キーエンス、ファナック、シマノの経営スタンスを具体的に知りたかったので、触り程度ながら勉強にはなった。共通するのは、高収益へのこだわりであり、高収益率の獲得に成功している企業は、判断基準に利益率を置いている。で、業績の悪い事業を売却したり、高収益維持のための商品企画が成立しているのだと感じた。

    最初から高収益が成立しない商品、サービス、ビジネスモデルならば、世の中に求められていないのだと考える事もできるのだろう。勿論、そうした業態の方が圧倒的に多く、高収益を実現できるのは一部だ。

    しかし、成熟した日本市場において、多くの開発部隊を抱えながら、必要のない開発をし続けなければならない生産性低下の負のスパイラルは、どこかで止めなければならないのだろう。資本主義は持続的成長によって維持される。持続的成長を維持するために、ポリコレやカーボンニュートラルなどの需要喚起にクリーンイメージが利用される。付加価値化はもう十分だよね、という事態は、チキンレースで訪れない。先行者利益、価格低下、新規開発のサイクルの中で、そのサイクル内の階層やヒエラルキーの上位を求めて働くしかないのだろうか。

  • 10年以上前に出版された2019年現在でも、個人的にビジネスモデルの考察の際、この本を手に取ります。世界経済の潮目が変わる(リーマンショック)前の本だが、本書の「14のシンプルな原則」は今のところ古くならないと感じている。

    ■第一要件:顧客提供価値の最大化
    顧客が抱える問題を解決し、提供する価値を最大にすることを目指す原則です。
    ①原則一:商品企画はすべての活動の原点である 高収益の源泉は企画にあります。優れた技術があっても、売れる商品でなければ収益には繋がりません。
    ②原則二:顧客に先んじて顧客の問題を発見する 顧客自身もまだ明確に認識していない潜在的な問題を、一歩先に発見して解決策を提示します。
    ③原則三:本物のソリューションを提供する 単なる製品販売にとどまらず、顧客のニーズを質的に充足させる手段としての「ソリューション」を追求します。
    ④原則四:鵜飼いモデルを追求する(顧客の付加価値の取り込み) 顧客(セットメーカー)の製品開発の核心部分に自社製品を組み込ませるなどして、顧客が享受する付加価値を自社に取り込みます。

    ■第二要件:競争の徹底回避
    不毛な価格競争を避け、自社だけの「無競争空間」を創り出すための原則です。
    ⑤原則五:誰も気づいていないニーズに基づき商品企画をする 他社が手をつけていないニーズを製品化することで、市場に競争相手がいない状態を創出します。
    ⑥原則六:競争にさらされたら捨てる 他社が追随し競争が激化して利益率が低下した商品は、潔く撤退して経営資源を次の高付加価値分野へ移します。
    ⑦原則七:橋頭堡を確保し競争を回避する 一度採用されると他社への切り替えが困難になる「橋頭堡」を築き、継続的な優位性を確保します。
    ⑧原則八:最終ユーザーへの直接アプローチにより業界標準を獲得する 直接の顧客だけでなく、その先の最終ユーザーに自社仕様の利点を浸透させ、自社製品をデファクトスタンダード(業界標準)にします。
    ⑨原則九:サービスで競争を回避する ハードウェアだけでなく、高度なコンサルティング営業などの「サービス」によって他社の追随を許さない差別化を図ります。

    ■第三要件:創出価値最大化のための自社能力設計
    付加価値を最大化するために、自社の機能をどのように設計すべきかを示す原則です。
    ⑩原則十:川上へ垂直統合する 主要な部材や技術を自社で内製化(垂直統合)することで、付加価値の流出を防ぎ、競争優位性を高めます。
    ⑪原則十一:生産をしない コア機能(企画・開発)に資源を集中させるため、自社では生産設備を持たないファブレス経営を選択する戦略です。
    ⑫原則十二:バックキャスティングする 現状の積み上げではなく、「高収益であるべき将来の姿」から逆算して、今なすべき行動を決定するゼロベースの発想です。
    ⑬原則十三:営業を改革する 営業を単なる「売り子」ではなく、顧客ニーズを収集し価値を伝える「コンサルタント」へと変革します。

    ■第四要件:高利益率追求の強い姿勢
    高収益を達成するための強い意志と文化に関する原則です。
    ⑭原則十四:高利益率にこだわる 「利益率30%以上」といった高い目標を当然のものとして掲げ、全社で徹底的にその達成にこだわる文化を醸成します。

    これらの原則は、個別に機能するのではなく、互いに密接に関連し合うことで強固な高収益の構造(プロフィット・ピラミッド)を形成しています。

  • 「顧客に近づく」ことこそ、高収益の源。

  • つかれた。。

  • キーエンス、ローム、ファナック、シマノ、ヒロセ電機、マブチモーターなど高収益企業として有名な6社をケースにとりながら、なぜ彼らが高収益を実現できているのか、共通点は何かを紐解いている。

    つくづく、“利益を出す”ということがいかに奇跡的なバランスの上になりたっているか、少しでも事業立ち上げに関わったことがある人間であればその難しさは痛感していることろであろう。
    どの企業もメーカーでありながら20~50%という衝撃的な利益率に驚くばかりである。

    ■ポイント
    ・利益を生む4つの要件
    第一要件:顧客提供価値の最大化
    第二要件:競争の徹底回避
    第三要件:創出価値最大化のための自社能力設計
    第四要件:高利益得率追求の強い姿勢

    ・顧客の付加価値を取り込んだ“鵜飼モデル”
    ・顧客の潜在的な負を発見し、先んじてソリューションを提供する
    ・橋頭堡を確保し、競争を回避する
    ・生産をしない
    ・バックキャスティングをする
    ・砂漠でコップ一杯の水が一万円で売れる理由
     顧客価値の最大化
     競争の徹底排除
     コストの最小化

  • 高収益を実現している製造業企業を対象として分析

  • 高収益に近道はありませんね。
    これはしんどいですよ。
    頭じゃ理解しても実行は・・・・・。

    企業全体としてもトップの人が常日頃言い続けないとそう簡単には根付かないですし。
    でもキーエンスの営業さんからの電話だとこの本で書いているような感じはしないですけどねえ。

  • 収益構造を解説する本だとおもっていたら、日本を代表する高収益企業6社の経営スタイル、ビジネスモデルについて詳述しており、まずそのケーススタディー的な分析だけでもオモシロイ。その後それら6社に見られる共通の高収益企業の要因や構造を抽出して一般化している。
    最後にもっとも必要なことは高収益企業であらねばならないという強い意志である。利益率5%の世界と、30%の世界では見える風景が違う。その意思決定がまったく異なるのだという記述にはうなづかされるものがある。

  • 日本の製造業の利益率は数%以下、
    あるいは赤字という中で、
    長期にわたり、安定して高い利益を出し続けている
    企業があります。

    どうすれば、安定して利益を出し続ける
    ことができるのでしょうか。


    本日ご紹介する本は、

    日本を代表する「超」高収益企業である6社
    キーエンス、ローム、ファナック、
    シマノ、ヒロセ電機、マブチモーター
    が各々やっているこを、わかりやすく解説し、

    どのようなしくみで、高収益が得られているのか
    分析したうえで、共通要件についてまとめています。



    ポイントは
    「顧客価値」「競争回避」「提供価値」
    です。




    「顧客価値」

    自社の商品やサービスは
    顧客にどのようないいことがあるのか
    つまり顧客が受け取れる価値が
    大きければ大きいほど、高く売れます。

    顧客価値に基づき決定された対価は、
    製造コストとは関係ありません。

    そのためには顧客に先んじて
    顧客の未来の問題を発見しておき、
    先行して開発、対応しておくことが重要です。

    優良企業はほとんどこれをやっています。



    「競争回避」

    どんな商品もほとんんどは
    コモディティ化します。

    一旦コモディティ化してしいまうと
    「価格がすべて」となり
    つらい価格競争に陥ります。

    これを避けるには、
    まず市場で最初に商品を出す。
    すると、最初の内は競合がない状態を
    作れます。

    しかし、そのうち必ず競合がでてきます。
    そうしたら捨てる。

    ヒロセの商品であるコネクタなどの
    ブラックボックス化しにくい商品は
    すぐに真似されますので
    特に素早い撤退が必要です。



    「提供価値」

    顧客に提供する価値を
    最大化することが、高い利益に結びつきます。

    そのためのポイントが徹底した標準化です。

    標準化をすればするほど、自社にとっても
    付加価値を上げることができ
    顧客にとっても、使いやすい、安く購入できる
    などのメリットがどんどんでてきます。

    この標準化も、優良企業はほとんど
    徹底してやっています。



    本書は、複数の優良企業の例をあげた上で
    高収益になるための共通のポイントを
    わかりやすく説明しています。
    このようなためになる情報満載の本は、
    なかなかありません。

    ぜひ、読んでみてください。



    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    キーエンス=顧客の課題に対して、「課題の解決方法」を提案し、その結果の価値を売る活動をしている
    ローム=ICというハードを売っているのではなく、セットメーカーの製品の開発支援というサービスを販売している
    ファナック=世界標準を勝ち取る一番の要因は、徹底したコスト競争力の追求(どの競合メーカーもマネできない価格設定)
    シマノ=顧客の直接的な意見でなく、顧客の意見を参考にしながら顧客の求める「本質的な機能」を見極める
    ヒロセ電機=新製品への特化(2~3年先の需要を予測しあらかじめ製品を仕込んでおき、適切なタイミングで提供する)
    マブチモーター=標準化により徹底したコスト低減を図り、小型モーターの新しい市場を創出した
    鵜飼いモデルの追求=「顧客の顧客」の潜在ニーズに基づく商品企画を行う
    無競争期間の拡大=市場で最初の商品を上市する
    橋頭堡を確保する=一旦採用されると他社製には変えにくくなる
    最終ユーザーへの直接アプローチによる業界標準の獲得
    営業を改革する=モノを売る活動の中に、潜在ニーズにつながる情報がある
    高利益率にこだわる=利益率30%をねらう世界は、利益率5%をねらう世界とは、見える景色が異なる
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    第1章 日本の高収益企業
     キーエンス
     ローム
     ファナック
     シマノ
     ヒロセ電機
     マブチモーター
    第2章 プロミッド・ピラミッドとは
    第3章 プロフイット・ピラミッドに基ずく高収益を 実現する14のシンプルな原則
    第4章 プロフイット・ピラミッドを実行に移すために
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆マインドマップ◆
    http://image01.wiki.livedoor.jp/f/2/fujiit0202/5e7a60c57e981fb2.png
     

  • 「超」高収益経営を実現する14の原則はどれも納得できるもので、経営に奇策はないことを思い知らされる一冊。

  • マブチ、シマノなどの高収益のニッチャー企業の研究のために参考。高収益のビジネスモデルに主に特化した内容。後半部分はかなり冗長。

  • 開始:20070520、完了:20070520

    日本の高収益企業の紹介。キーエンス、ローム、ファナック、シマノ、ヒロセ電機、マブチモーターの高収益のビジネスモデルを分析している。程よく非常にわかりやすくまとめられていると思う。いずれの企業も、高収益へのこだわり、技術、捨てる、が共通するポイントといえる。例えば、これらを一般的な大企業に当てはめたときに何が起こるだろうか。まず、「うちはそういうビジネスモデルではない」という言い訳から始める。高収益の視点に立って、自社を見つめなおすとよい。以下メモ。「キーエンス。経常利益率40%。ファブレス。人件費は経費でない。1人当たりの人件費はできるだけ高くしたい。コストをかけずに顧客提供価値最大化。潜在ニーズに基づく商品企画。顧客のモノ造りの現場に深く入り込む。競合先ない。徹底して合理化する企業文化。全ての社員が商品企画マン。」「ローム。微細加工を競う。ICのパッケージにして基盤実装のコストを低減。セットメーカーの製品の開発支援というサービス販売。一度信頼したICメーカーを継続して使うから競争はさほどない。中立。魚屋さんになってくれ。仕入れすぎて売れ残りを抱えちゃだめ。顧客に言われてから開発したら遅い。KSFは小ロットの製品を低いコストでつくること。川上。スマイルカーブ。高い利益率でなければ果敢に撤退。高い利益率のこだわり。顧客製品を知る。」「ファナック。NC技術。技術者に販売経験。企業というのは小さいほどよい。捨てる経営。」「シマノ。自転車部品。釣具。MTB。自転車部品業界のインテル。川下展開しない。流通チャネルと競争しない。その分野にこだわる社員。公用語英語。顧客軸、一貫して自転車メーカー。機能軸。技術軸。」「ヒロセ電機。コネクタ。捨てる経営。利益率37%。目標損益分岐点50%。無借金経営。多品種少量、短納期。新製品のとき必ず声かかる。撤退する。小型化軽量化。新製品特化戦略。待ち伏せの製品開発。微細加工技術。マーケティングと技術開発以外は必要ない。ファブレス。」「マブチモーター。単品経営。徹底した標準化。寝ても覚めてもコストダウンと品質向上。」「顧客にとって大きな価値を提供すること、競争が存在しない状況を創出すること」「待ち伏せ→無競争→捨てる」「背水の陣」「商品撤退基準を明確化」「キーエンス、潜在ニーズに基づく商品企画、ローム、IC技術の獲得、シマノ、米国6000の自転車ディーラー訪問、ヒロセ電機、ファブレス経営、マブチ、標準化」

  • 超高収益を実現するための方法ということで、「顧客提供価値の最大化」「競争の徹底回避」「創出価値最大化のための自社能力設計」「高利益率追求の強い姿勢」の4点を挙げて説明している。まあ参考程度って感じでした。

全13件中 1 - 13件を表示

浪江一公の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×