P.F.ドラッカー―理想企業を求めて

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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478001165

感想・レビュー・書評

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    会社にいらないものを捨てる。捨てないと新しいものに打ち込めない、なぜかタスクばかりになってやることが増える、また、機会がきた時に余裕がないことや余計なことが多いと機会を見過ごすことになる。

    馴染みの過去を捨てて、リスクをとり未知の世界へ飛び込むことなしには21世紀において繁栄することはありえない。


    イノベーションの機会を体系的に探すために
    1.自らの存続にかかわることとしてイノベーションの機会を探しているか?
    2.イノベーションのための機会をチェックしているか?
    ①予期せぬこと
    ②産業構造の変化の地域格差
    ③ギャップの存在
    ④ニーズの変化
    ⑤人口の変化
    ⑥認識の変化
    ⑦新しい知識

    イノベーションのための体制をつくっているか?
    ①イノベーションのためのプレーンストーミングを行なっているか? イノベーションのための機会を検討しているか?
    ②イノベーションのための提案は機会にあっているか?
    ③イノベーションのための提案の有効性を市場で検証しているか?
    ④イノベーションのために人材と資金を投入しているか? イノベーションの進歩状況をモニターしているか?

    施設・人材の投資を怠らない。
    就活を行う学生などが企業に入るためにどんなことを考えて入社するのか考えてその枠を作り入れる。(優秀な学生)
    採用する人の観察力も必要。
    例えば、大学、専門学校や留年の場合その期間何に挑戦しどう変化や結果として今の自分として形成されたのか?など 求めていることを質問してみる。



    コラボレーションを上手く活用することで知名度であったり予算の削減、人との繋がりが増え新しい事業に発展する。
    しかし、あくまでも一時的な関係なためその企業に情を持ちすぎてもいけない。

    ドラッカーは知性労働者にとって必要なものは、管理ではなく自立性であるとした。

  • 著者の傑作「マービン・バウワー」を読んだドラッカー自らがリクエストして書かれた「ドラッカー完結編」のはずだったが、読み物としての面白さという点ではイマイチでした。むしろ、P&GのCEOラフリーの謝辞の言葉の中で語られるドラッカーの5つのエッセンス(顧客重視、実践、本質をつかむ洞察力、リーダーの責任、人間重視)と序章の内容(ドラッカーは思考を刺激する存在だとか、彼の信念や哲学)を押さえておけば本書は十分です。
    その原因は、ドラッカーとしては(おそらく)純粋な伝記でも自伝でもなく「マービン・バウワー」的偉大な功績まとめが期待されていたはずだったのに、各章に入ると既に語りつくされているドラッカーのノウハウ本の域を出ていない点ではなかろうか。本人から直接聞けるという絶好の機会なので、今までどこにも書かれていない彼の思想や哲学が結実した背景を探ってほしかった。
    年齢的にも最後のインタビューであろう彼の貴重な時間をこのような内容で終わらせた筆者の責任は重い。
    とはいえ、あとがきにも少し触れられているが、やはり取材対象が偉大過ぎて、「こうすればもっとよくなる」という自説を主張しきれなかった点にあるのではと推察するが、これではやはりプロとは言えない。
    まあ、ないものねだりしてもしょうがないので、最後に1点のみ。
    「事業そのものの内容が変化しつつある。もはや企業が売っているものは製品ではない、サービスである。もはや競争相手は存在しない。より多くの選択とよりよいサービスがありうるだけである」
    一読すれば、なるほどと思わされるが、よく考えると、「より多くの選択とよりよいサービス」の競争が始まったともいえるわけで、競争相手がいないわけではないことに気づく。
    「顧客が必要とするものを提供するには2つの原則に従わなければならない。第1に、強みとすることだけを行わなければならない。第2に、その他のことについては、それを強みとする者とコラボしなければならない」
    考えれば、当たり前ですよね。
    こうした彼の名言チョイスもベストだとは思えない。
    いろいろな意味でとても残念な本です。

  • 本書は、最晩年(95歳を越えていた)のドラッカーからの1年以上のインタビューを通して、構成されている。しかも、このインタビューは、ドラッカーから本書の著者へのリクエストだったらしい。ドラッカーからご指名を受けるとは、なんと幸運なことだろう。しかも、それがドラッカーの最後のインタビューであったのだから。内容は、さすがにドラッカー。人生の最後に、これまでの著書を見事にまとめきったといえる。マネージメントの哲人は、人生の哲人でもあった。

  • 既に類書で読んだことばかりのようで、何か新しく、すごいことが書かれている訳ではない。

  • ドラッカーのまとめ本、
    本人の死後書かれた本である。しかし、この本は、ドラッカー自身を読んだ人が読めば価値があり、ドラッカー自身の本を読んで無い人は、より理解するために、本を読むこたもを進める本だ。

  • 前半はただの事例集、後半はわりと良いが、伝記に近いのでドラッカー関連にしては閃きが得られなかった。
    オススメするレベルではないかな。

  • 読みやすかった。
    しっくりきた。
    P&Gの事例が参考になった。
    そんな感じだね。

  • 流行なので読んだ。

  • ● マネジメントとはものごとを適切に行うことである。リーダーシップとは適切な事を行うことである。
    ● 変化をマネジメントする唯一の方法が、自ら変化を起こすことである。
    ● 顧客は誰か? 顧客にとっての価値は何か? あなたは何を成果とするか? あなたの顧客戦略は何か?
    ・ 誰が顧客でないかを考えることによって、選択と集中が実現される。
    ● 強みとすることだけを行わなければならない。強みでないことについては、それを強みとする者とコラボレーションしなければならない。
    ● コラボレーションには、技術力よりも、目標の共有と相互の信頼が意味を持つ。
    ・ 人は、理念と価値観によって動かされ、信じがたい成果を上げる。
    ● 組織の優劣は、平凡な人間をして非凡なことをなさしめるか否かにある。
    ・ 企業にせよチームにせよ、シンプルで明快なミッションを必要とする。ミッションがビジョンをもたらす。ビジョンがなければ事業とはなりえない。人の群れがあるだけである。
    ● 仕事で成果を上げるには、業績という言葉を忘れればよい。その代わりに、貢献について考えればよい。
    ● 力を発揮していないように見える従業員がいると、われわれは彼の強みを知っているのだろうかと考えることにした。
    ・ CEOが持つべき特質としたものが勇気だった。
    ・ 企業とはコミュニティでなければならない。利益を得るための道具ではない。
    ● 自らが自らのCEOとならなければならない。

  • 著者のE.イーダスハイムは、ドラッカーの最晩年に、本人からインタビューの誘いを受けた。
    著述家で経営コンサルタントである彼女は、ドラッカーやゆかりある経営者らにインタビューした。
    そして彼女は、「新しい時代の理想企業の手引」となることを目指して、本書を書きあげた。

    本書は、70年にわたってドラッカーが明らかにしてきたマネジメントの原理原則を簡潔にまとめている。
    現代の変化の意味を簡潔にふれた後、顧客、イノベーション、コラボレーション、
    人の重要性、意志決定、CEOについて各1章をあてている。
    そんな本書の特徴は、なんといってもドラッカーが関わった企業の事例や、
    教えを受けた経営者のコメントが多数紹介されているところである。

    ただし、それぞれの事例が掘り下げて取り上げられていないので、わかりづらい。
    いくつかの組織の成果が、ドラッカーの教えにもとづいたものということはわかるが、
    それが、どのような過程で実現していったかを、詳しく教えてほしかった。

    ドラッカー初心者にうってつけの本と思ったが、トップマネジメント以外には逆に分かりづらいと思う。
    一方で、第5章の「企業は人である」は、労災事故をゼロにしようと取り組んだ
    アルコアの事例が分かりやすく、現場レベルのマネジャーにも参考になるものだった。

    ほか、気づいた点としては、「ポスト資本主義社会」がよく引用されていて、
    この本の重要性をあらためて認識した。
    成功している人の主張はドラッカーの言っていることと同じだ。
    やはり、原理原則に従わないといけないことを確信した。

  • 良くも悪くも、ドラッカーは現代のソクラテス。
    かなりの賢人なのに、自著よりも他著のほうがわかりやすく読みやすい。
    賢人すぎるが故になんだろうか?

    この本は他著なので、ドラッカーがどう考え、どう行動し、どう影響を与えたのかがよく分かる。
    ドラッカーの人柄まで知ることができた。

  • ドラッカーの伝記を書くべく、最晩年のドラッカーから依頼された著者によるドラッカー像。

    イノベーションの話、顧客の話、知識社会の話、CEOの役割の話、よくまとまっていて読みやすく特に入門書として悪くないです。トヨタについてそれなりにページを割いていたり、アマゾンやグーグルなどの話もあったり現在の企業とのつながりも再確認できます。ただやはり時間があればやはり直接ドラッカー著書をあたった方がよろしいかと思います。

  • 今までのドラッカーのコンサルタント事例のレビューとそこでのありがたいお言葉。深い言葉には示唆に富み、あらゆる企業人の糧となるものだ

  • (20090424-20090425読了)
    ・事業の目的は顧客の創造であり、顧客への奉仕である。
    ・計画は仕事に具体化しなければ意図に過ぎない。
    ・マネジメントとは物で適切に行う事である。リーダーシップとは適切なことを行う事である。
    ・変化をマネジメントする唯一の方法が自らの変改を起す事である。
    ・マーケティングとは顧客を代弁する事である。
    ・失敗する罪よりも、行動しない罪の方が大きい(P5)。
    ・マネジメントにおいて重要な事は
     ?我々の事業は何なのか?
     ?我々の顧客は誰なのか?
     ?顧客にとっての利益は何なのか?
    ・企業の目的は顧客と共に企業の外にある。企業が何であり、何を生み出すかを規定し、企業が成功するか否かを左右するものは顧客である(P43)。
    ・顧客にとっての価値は何か?(P62)
     ?成果をいかに評価するか?
     ?顧客は成果をいかに評価しているか?
     ?成果に関わる情報をフルに利用しているか?
     ?責任をもって成果を明らかにしているか?
    ・顧客が主導権を握ったからには彼らを知り、彼らとコラボレーションしなければならない。彼らの特性、価値観、彼らにとっての成果、彼らとの一体化を考えなければならない(P73)。
    ・企業にとって最も重要なことは、機械を予期し、そこに人材と資金を投入すること(P77)。
    ・イノベーションを可能にする為には何を廃棄するべきか?(P83)
     ?今の事業を持っていなかったとしてもそこに人材と資金を投入するか?
     ?イノベーションの為の思考と方法を制約しているものはなにか?
     ?最高の人材にイノベーションの機会を担当させているか?
    ・イノベーションにおいては採算ではなく、機会を中心に置いたマネージメントが必要(P102)
    ・スピードとコストの為のコラボレーションの方法
     ?成果への道のりを明らかにするにはいかなるビジネスプランが必要か?
     ?共有する目標に向け、迅速な意思決定を行う為には、いかなるコミュニケーションが必要か?
     ?ビジネスプランの実行と成果への基準にはいかなるフィードバックが必要か?
    ・企業とは民主主義の推進機関、あらゆる局面で人間的要素を重視した。民主主義が機能して生計の資、成長の機会、貢献の場、生きる目的を持つことができる。(P139)
    ・マネジメントとは人に関わる事である。企業とは人であり、その知識、能力、絆である。
    ・知識労働者・・・頭脳を使い、物事を理解し、解釈し、問題を解決する事を仕事とする人達の事。
    ・昔ながらの忠誠心や勤続の概念は意味を失う
     ==>知識労働者とは被用者というよりも自営者に近い。自らの知識、能力、評価、地位を仕事そのものと同じように重視する人たち。
      それなりの報酬を求めるものの、何よりも自立、裁量、経緯を要求し、階層よりも能力を重視する人たち。
    ・知識は身に付けるものであり、情報とは使いこなすべきもの(P164)
     ?顧客との関係において知識を中心に捉えているか
     ?イノベーションのための活動において知識中心に捉えているか?
     ?他の組織とのコラボレーションにおいて知識を中心に捉えているか?
     ?人材開発において知識を中心に捉えているか?
    ・意思決定においてあらゆる解決策を検討しなければならない(P190)
    ・意思決定は組織をあげて実行されるか(P192)?
     ?成果をあげるために、あなた自身が大胆な行動をとれるか?
     ?決定に対する支持を得られるか?
     ?ビジョンと現実のバランスは取っているか?
    ・企業には責任者がいなければならない。全てを知り、起こることを責任を持つものがいなければならない。(P217)
    ・どうせビジネスの世界でやっていく以上は楽しく仕事をしたかった。その為には仕事が出来るだけでなく、一緒にいるのが楽しい人たちと仕事がしたかった。
     仕事は出来るが、人間味の無い人とは仕事をしたくない。
    ・私の得意は人の反対を言う事である。皆が問題について言い始めると、私はちょっと待って欲しいといいたくなる。(P223)
    ・ドラッカーから教わったことを凝縮するなら
     ・経営とは人である。
     ・重要なのは外の世界である。
     ・未来を手にするためには過去を廃棄せよ。
     ・利益は明日の為の条件である。
     ・強みを築け。
     ・顧客に価値を提供せよ。
    ・ドラッカーが最後に言いたかった事
     ・堂々と経営して、堂々と成果をあげてください。
     ・仕事を楽しんで下さい。
     ・その為に強みを伸ばしなさい。自分が燃えるものを見つけなさい。
     ・いつまでも挑戦を続けなさい。
     ・尊敬する人と仕事をしなさい。

    この本はドラッカーの集大成と言っても過言ではないほど、仕事に対する心構え、遂行方法を凝縮された形で提供していると思います。
    最終的には自分を高め、仕事を楽しんで、よりよい人生を送るようにさとしているようにも聞こえます。
    この中の少しでも自分自身で実行する事ができれば、仕事が今以上に楽しく、より良いものになる事でしょう。

  • 未読

  • 201212/
    失敗する罪よりも行動しない罪のほうが大きい/
    リーダーの地位にある者にとって重要なことは、なされるべきことは何かを考えることである。そして、それが何であるかを全員に理解させることである/
    マネジメントたる者は、顧客の満たされていない価値が何であり、自分たちが満たすべき価値が何であるかを考えなければならない/
    P&Gから何もかももっていってかまわない。本社ビルも、工場も、その他物的資産は皆もっていって結構。ブランドと人材さえ残してくれれば、10年後には復活しているだろう/
    未来を知る最善の方法は、自ら未来をつくりだすことである/
    人気の有機食品のスーパー・チェーン、ホール・フーズでは、人の採用についてきわめてユニークな方法をとっている。店舗ごとに従業員たちが人の採用を行っているのである。採用の候補者の絞り込みはチームリーダーが行う。しかし本採用は、30日の試用期間後に投票によって決定する。採用されるには3分の2の従業員の賛成が必要である/
    ドラッカーの人事の5原則: 1.複数の候補者を用意する、2.候補者のそれぞれが持ち込むことになるものを考える、3.複数の人間が候補者を評価する、4.共に働いたことのある人たちの意見を聞く、5.採用後、仕事を理解していることを確認する/
    グローバル化と高齢化を反映した採用を行っているか?/
    システムがひとに仕えるということは、人に力を発揮させなければならないということである/
    意思決定者たる者は、妥協の可否を知らなければならない。半分のパンはないよりましだが、半分の赤ん坊はいないよりも悪い/
    大切なことは全体を見ることである。これこそドラッカーの方法論のなかで最も重要なことである/

    200805/
    アウトサイド・インの姿勢/
    私は文化を変えるという考えは嫌いである。私が好きなのは、明日のために、自分たちの文化のうえに何を築くかという話である/
    イノベーションとは、昨日の世界と縁を切り、明日を創造することである:顧客の期待していなかったものを提供することである/
    いまその事業を行っていなかったとしても、そこに人材と資金を投入するか?/
    イノベーションの機会を体系的に探す(7つ):?予期せぬこと、?産業構造の変化と地域間格差、?ギャップの存在、?ニーズの存在、?人口の変化、?認識の変化、?新しい知識/

  • 星の数は並べ方を整理するためのもので、ランク付けとして使っていません。

  • ドラッカー本人の著作を早く読まなければと思いつつ....

  • 経営戦略コンサルタントのエリザベス・ハース・イーダスハイムが、P・F・ドラッカー最晩年の1年半をドラッカーの要請により独占密着インタビューし、そして世界各地のドラッカーの教え子、クライアント、経営者等にインタビューをして纏め上げた本です。

    マネジメント、戦略、顧客、イノベーション、意志決定のメカニズム、CEOの役割等について書かれています。

    経営者だけでなく、すべてのビジネスパーソンにお薦め一冊です。

    GE、P&G、グーグル、アマゾン、トヨタの共通事項は?

    ドラッカーの影響を受けているということです。

    成功するには、ドラッカーの思想は必読かと思いました。

    他企業のこともたくさん取り上げられており、ドラッカーの哲学だけでなく、実際に経営に活用した点等が書かれてあり解りやすい内容でした。

    ドラッカーの先見性の素晴らしさに改めて感動し、ドラッカーの著者をもっと読みたいと思いました。

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