コア事業進化論―成長が終わらない企業の条件

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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478004449

感想・レビュー・書評

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  • とにかく翻訳がダラダラしており、頭に入って来づらい印象。一つは馴染みの薄い海外企業を取り上げていること(当然だが)が原因。

  • 数年前に読んだ本だが、経営戦略の授業の前に再読検討していたら、以下のブログによく内容がまとまっていたので、以下の読んでお終い。

    http://consultantblog.blog123.fc2.com/blog-entry-96.html

    ■持続可能な成長を続けている企業はフォーカス(focus)、拡大(expand)、再定義(redfine)のサイクルをまわしている。

    ■再定義が必要になる企業は、①将来のプロフィットプールの縮小または移動、②新しい競争モデルもしくは既存の事業モデルを破壊するような技術をもたらすコア事業モデルに対する直接的な脅威、③成長法則の失速と、差別化要因の縮小、といったジレンマに陥っている。

    ■混乱して未知の領域に飛び込まないで、現在のコア事業に対する理解を深めること。より有望なコア事業に集中して成長するために、成長のための一時的縮小を厭わないこと。戦略は重要であるのだが、卓越したオペレーション、経済性がなければ、戦略は効果を発揮しないこと。現在ある資産、もしくはすぐに手に入る資産をベースに変革を成し遂げることが重要である。

    ■上記のテーマを成功させるために、守るべき教訓が4つある。①再定義はコア顧客から始まる、②再定義するためには隠れた資産は4つの条件を満たす必要がある、③隠れた資産に気づくには新たな視点が必要である、④隠れた資産を利用するには組織の再定義が必要である、という4つの教訓である。

  • 【要旨】
     環境の変化による構造的な寿命を打破するために、事業転換が必要。企業の成長は、コア事業への集中(focus)−コア事業の周辺領域への拡張(expand)−コア事業とその基本的なケイパビリティの再定義(redifine)、という「FERサイクル」をうまく回すことが求められる。本書はその最後の「再定義」に関した考察である。
     コア事業を再定義するタイミングは「コア顧客」、「コア事業の差別化」、「業界のプロフィット・プール」、「コア・ケイパビリティ」、「組織などの現状」によって見えてくる。ただし、再定義の前に、既存の事業基盤を再強化しておいた方が望ましい。
     さて、再定義の際に重要なのは「隠れた資産(Hidden Asset)」の再発見と活用である。この隠れた資産は主に3つのタイプがあり、「過小評価されている事業基盤」「未活用の顧客インサイト」「埋もれたケイパビリティ」が挙げられる。


    【感想】
     経営学は組織論も戦略論も「柔軟性」がポイントになっている。環境の変化が激しい昨今の世の中において、凝り固まった組織や戦略では取り残されてしまう。
     本書は企業がどのように変わっていけばよいのかという命題を「リソースベイスド」で論じられたもの。研究・対象の位置づけや意義を含め、非常に完成度の高いものだと感じた。

    【目次】
    第1章 企業永続の条件
    第2章 コア事業を再定義するタイミング
    第3章 隠れた資産:過小評価されている事業基盤
    第4章 隠れた資産:未活用の顧客インサイト
    第5章 隠れた資産:埋もれたケイパビリティ
    第6章 「成長サイクル経営」の重要性
    第7章 アンストッパブル(永遠の企業価値向上)への挑戦に直面する日本企業

  • どんな事業にも寿命があります。
    事業は必ず衰退するもの。

    一方、 新規事業はすぐには展開できないし
    その成功確率は意外と低いものです。

    そこでカギとなるのは、コア事業を進化させること


    本日ご紹介する本は、
    コア事業を通して培った「隠れた資産」を
    次の成長戦略のタネにすると言う考え方を紹介した1冊。

    ポイントは
    「コア顧客」

    コア事業の顧客を”コア顧客”と言います。

    顧客がいなければ事業も存在しないし、事業をする必要もありません。

    新しく事業を展開するためには、コア事業を再定義する必要がありますが、
    コア事業の再定義はコア顧客から始まります。


    「質問」

    利益を上げているのはどの部分か?
    だれが稼いでいるのか?
    なぜか?
    それは今後どのように変化するのか?

    質問の答えを、あきらめずに追い求めることが重要です。


    「隠れた資産の価値」

    企業が過去の成長を通して、自然と集まり育まれたものが、隠れた資産です。
    しかしながら、資産の価値は時間とともに変化するもの。
    これから、どの資産が顧客に価値をもたらすのかが重要です。


    「ケパビリティ」
    何かを成し遂げる能力を”ケパビリティ”と言います。
    事業はケパビリティの連携によって構築されます。

    不足しているケイパビリティを獲得する最善の方法は
    他社の力を使うこと。

    できそうにないと思うことでも、可能になります。

    ぜひ、読んでみてください。

    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    コア事業から4歩も5歩も飛び移るのは、宝くじを引くようなもの
    つらく骨の折れるような努力を続ける方が重要である
    時間とともに、「隠れた資産」の価値は変化するもの
    平均的な優良業の新し企い成長の大半は、「周辺領域」への進出に由来している
    本当のコア顧客はだれか?それはどのように変化しているか?
    この10年間コア事業を維持したまま生き残っている企業は全体の1/3
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    第1章 企業永続の条件
    第2章 コア事業を再定義するタイミング
    第3章 隠れた資産:過小評価されている事業基盤
    第4章 隠れた資産:未活用の顧客インサイト
    第5章 隠れた資産:埋もれたケイパビリティ
    第6章 「成長サイクル経営」の重要性
    第7章 アンストッパブル(永遠の企業価値向上)への挑戦に直面する日本企業へ
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  • 「困難な問題を抱えた時は、いつも誰かが別の状況でそれを解決しているのではないかと自問してみる」「最良のアイデアは、コア顧客を掘り下げることから生まれる」

  • 既存戦略の見直し
    持続成長に向けたコア領域の暫時的設定
    自社環境の徹底的見直しからの気づき

  • 1.事業のコアを理解
    2.成長のための縮小さえ厭わない
    3.卓越したオペレーションと低コスト
    4.隠れた資産を活用

  • 成功事例を理論だけで説かれると違和感あるなー。間違ってはいないんだけど、世の中には同じ事やろうとしても成功しない企業がもっとある訳だし。個人的にはパタゴニアとか、スタバの社長の話の方が説得力あるな。

  • 成熟産業にいる会社が再成長するためには、
    本業の中で培われた隠れた資産を活用することが鍵だと
    説いている本です。

    経営戦略としてではなく、
    自分のキャリアを考える上でも役立つ本だと思いました。

    例えば、SEからプロジェクトマネジャーに役割が変わったときに、
    ・設計する力を使って、中間成果物を定義する
    ・わかりやすく、誤解なく説明する力を使って、
    メンバーや顧客に働きかける
    ・自分の経験を生かして、メンバーの気持ちを理解する
    といった具合に過去の自分の強みを細分化して活かすといった具合です。

  • 難しい!!!
    自分の知識じゃ、無理でした。
    いろんな本を読んで、もう一度挑戦したいです。

    概要把握より
    アメリカの企業を例にとって、コア事業を見つけて進化するという内容です。
    成長が終わらない企業の条件ということで、一般化もおこなっています。

    FER(集中ー拡張-再定義)サイクルをまわす
    ノキアは、ゴム長靴の複合企業体から、テレコミュニケーション企業になった

    インサイト、ケイパビリティ・・・という単語が分からないと、意味が追えません。

    日本企業を永続的な成長企業にする七つの成功法則
    というのがありました。訳書なのに、ちょっと新鮮。

    自分が理解できていないので、支離滅裂な書評ですいません。

  • コア事業を通じて培った隠れた資産生かすことがキーである。
    サムスン、アメリカンエキスプレス、ボストンサイエンティフィック、Apple、駿河銀行などが取り上げられている。
    7章は翻訳者による書き下ろしで、日本企業を取り上げている。

  • ベイン本国によって書かれた本を日本のパートナーが和訳し、日本オリジナル部分を追加した本。

    GMが最たる例だが同じ方法で常に成長し続けることは不可能である。ではどうすればいいのか。この本には正解は書いてない。というより答えはないからである。本書の役割は切り口、参考となる事例、革新の仕方を提供することである(P17より)。

    いわゆる眠れる美女、隠れた資産を認識し、事業再構築の中心とすることが新たな成長の鍵であり、その資産と成り得る三つの視点を抽象的に語るのが第1・2章。そして第3~5章では3つの特徴ごとに様々なケースを交えて解説している。第6章はまとめ、第7章は日本版ケース。



    見事な再生を遂げた企業に一定の法則性を見出したことにこの本の価値があると思います。コンサルタントらしく、客観的ながら目的をはっきりさせた本書は2200円以上の価値があると思います。

    コンサルタントに限らず様々な角度から経営戦略に携わる人間は一読されることを強くお薦めします。

  • 7章は、日本版を監修した人たちが追加した。

    事例は、ともかく、下記の言葉がすべてである。

    Page.227の

     自分自身について知らないのなら、何になるべきかを判断するのは難しい。
     自分がどこにいるのかを知らないと、どこにどのように行うべきかを決めるのは難しい。
     自分が本当に得意なのは何かをしらないのなら、何をすべきかを知るのは難しい。

    ト、2009.2.25

  • ちょうど職場でコア事業について再構築している最中なので、勉強兼ねて読んだ次第です。長期に渡る膨大な調査と多くの経営者とのディスカッションの中で導かれた7つの法則が最近読み終えた「ビジネスロードテスト」と被ります。スルガ銀行の件は双方採り上げていますしね。

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