たまたま―日常に潜む「偶然」を科学する

  • ダイヤモンド社
3.66
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本棚登録 : 1144
感想 : 116
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478004524

作品紹介・あらすじ

なぜヒトは「偶然(たまたま)」を「必然(やっぱり)」と勘違いしてしまうのか?確率、統計をうまく用え、日常に潜む「たまたま」の働きを理解する。

感想・レビュー・書評

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  • 「人生なんて上手くいくも行かないもたまたまだよ」と慰めてくれる本かと思ったら、意外と数学史をガッツリ読まされて脳が熱くなりました(それでもよくわからなかった)。

    科学も数学も興味ありませんという方は10章だけ読んでしまうという手もあり。

    わからない人なりの感想としては、「成功した時は実力のせい、失敗した時は不運のせい」と割り切った方が人間の心理バイアスに沿っていて、ラクに生きられそうだなと思いました。
    これは自分に対してだけではなくて、失敗してホームレスに身をやつしているような人達も、「運が悪かったんだな」と思った方が良いということ。

    いやホームレスは自業自得でしょ、と思ったあなたは全章飛ばさずに通読すれば、多かれ少なかれ納得してくれるでしょう。

  • 直感的に、安易に組み合わせ的な発想で物事を考えたり、ある特定の事象が起きる確率は他の事象と排他かついずれも等しい、等の誤った前提を置いて偶然の程度を測りがちであり、正しい前提を置いた式に基づき計算すると案外、何百万分の1ではなく数百分の1程度だったりするそう。
    日常でどれだけ使うかはわからないが、確率を考える時に自分の思考を一度疑うのはアリと認識できた。
    なお、個人的な感想だが文章が冗長で読むのが辛い。

  • * 成功の要因における「たまたま」の大きさを実例を出して紹介してくれている。こういうのを読むと(当たり前ではあるんだけど)失敗した時に運のせいだと挑戦をやめず、成功した時にも運のおかげと努力をやめないこと、がやっぱり重要なんだなと感じる。
    * 確証バイアスについては、採用面接の時、何か大きな買い物をする時、人と初対面の時に、常に自覚できるようにならないと決断間違うなと、改めて思った。
    * モンティホール問題おもしろい。ちょっと調べてしまった。
    * https://en.wikipedia.org/wiki/Monty_Hall_problem

  • 空前の大ヒット映画が誕生する、ひいきのチームが20連敗する、宝くじで連続当選する…。なぜヒトは、「偶然(たまたま)」を「必然(やっぱり)」と勘違いしてしまうのか? 確率や統計の知見により、日常に潜む「たまたま」の働きを解き明かす。


    第1章 ランダムネスという不思議な世界
     ──ベストセラーは「たまたま」生まれる?
    第2章 「それっぽい」話の危険性
     ──真実と「一部」真実の法則
    第3章 直観はすべての選択肢を把握できない
     ──カルダーノの「標本空間」がもつ威力
    第4章 「たまたま」成功する確率を知る
     ──パスカルの果たした二つの貢献
    第5章 大数の法則と小数の法則
     ──何人調べれば当選は確実とわかるのか?
    第6章 「あなたが死ぬ確率は一〇〇〇分の九九九!」
     ──ベイズ的判断と訴追者の誤謬
    第7章 バラツキを手掛かりに真実をつかむ
     ――測定と誤差の法則
    第8章 ランダムネスを逆手に取る
     ――カオスの中の秩序
    第9章 パターンの錯覚と錯覚のパターン
     ――「偶然」の出来事に勝手に意味を見いだす
    第10章 ドランカーズ・ウォーク
     ──ランダムネスとうまく付き合っていくために

  • 多数回起きるイベントでは、偶然の一致が、結構な確率で起きるものだということ、人間はそれが理解できないということ。
    例えば、特定のファンドマネージャーが特定の15年間に市場を上回る成果を連続してあげる確率は約33000分の1だが、1000人のファンドマネージャーの誰かが、40年間のうちの任意の期間に連続15年市場を上回る成果を上げる確率は4分の3ほどにもなる。
    真珠湾攻撃の直前には、それを予測させる情報が多数あったのだが、現実には予測できなかった。それは、同じ時期に他の場所の攻撃を予測させる情報も同じくらいの頻度で起きており、その殆どが的はずれな情報だったからである。後知恵で見れば将来を予測できる情報も、未来の予測には役に立たない。

  • 楽しい本。でもワインの話、どう読んだら良いのか…高いものが美味しくて安いのがそうでもないのは、絶対だと感じているんだけど…

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「絶対だと感じているんだけど… 」
      確かに!高いモノは当り外れが少なく、安いモノは外れが多いですよね。
      「絶対だと感じているんだけど… 」
      確かに!高いモノは当り外れが少なく、安いモノは外れが多いですよね。
      2013/10/03
    • zhimeiさん
      あのワインの話は別のどこかでも読みましたが、何だかムズムズします。論文そのものを読めたらすっきりしそうですが、そこまでの読解力はありません。
      あのワインの話は別のどこかでも読みましたが、何だかムズムズします。論文そのものを読めたらすっきりしそうですが、そこまでの読解力はありません。
      2013/10/04
  • 偶然性をテーマにした本が好きなのだが、この本はある読書会で知り積読になっていたもの。
    10年以上前の本なので行動経済学の話などはすでに何度も知っていたし、世の中の成功も失敗もその多くが偶然によるものだというのも今ではよく語られる。それでも良くまとまっていて今読んでも面白かった。結局は未来を予想してより成功の確率を高める方法は、唯一、打席に立つ回数を増やすだけだ。

  • 飛ばし読み。確率、統計に関する歴史やエピソードのまとめ。
    ジェロラモ・カルダーノを知れたこと
    モンティ・パイソン問題がわかったこと
    が収穫。

  • 以前から興味があって今回やっと手に入れたので読んだ本。

    結論から言うと自分のガチガチの文系頭では難しかった。
    憧れだけ先走って身にならずという感じだった。

    ※ 星の評価も自分の認識足らずの側面を踏まえての評価であり、必ずしも本書の中身を正当に評価しているものではないとする。

  • 読み物として面白いし参考になる

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著者プロフィール

レナード・ムロディナウ
カリフォルニア大学バークレー校で理論物理学の博士号を取得し、マックス・プランク研究所でアレクサンダー・フォン・フンボルト・フェローを経て、カリフォルニア工科大学で教壇に立った。著書に『ファインマンさん 最後の授業』(安平文子訳、メディアファクトリー、2003年、現在ちくま学芸文庫)、『たまたま:日常に潜む「偶然」を科学する』(田中三彦訳、ダイヤモンド社、2009年)、『しらずしらず:あなたの9割を支配する「無意識」を科学する』(水谷淳訳、ダイヤモンド社、2013年)、『この世界を知るための 人類と科学の400万年史』(水谷淳訳、河出書房新社、2016年、現在河出文庫)、『柔軟的思考:困難を乗り越える独創的な脳』(水谷淳訳、河出書房新社、2019年)などがあり、スティーヴン・ホーキングとの共著に『ホーキング、宇宙のすべてを語る』(佐藤勝彦訳、ランダムハウス講談社、2005年)、『ホーキング、宇宙と人間を語る』(佐藤勝彦訳、エクスナレッジ、2011年)がある。

「2023年 『「感情」は最強の武器である』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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