おもてなしの天才―ニューヨークの風雲児が実践する成功のレシピ

  • ダイヤモンド社
3.33
  • (3)
  • (4)
  • (8)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 51
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478004890

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ライブレボリューションの増永社長がお読みになられたとブログで知り、興味を持ち拝読。
    「ホスピタリティ」(≒おもてなし)について、著者ダニー・マイヤーさんが幾多のレストランを手掛けてきた中で考えてきたことが述べられている。
    以下、引用箇所のご紹介。

    「⇒」の右側が所感です。

    【ホスピタリティとは?】

    "ホスピタリティとは、だれかを喜ばせるためになにかをするのが純粋にうれしいと思うことである。それこそがスタッフにとって仕事のモチベーションであってほしい。わたしたちは、自分たちがもてなされたいようにお客様をもてなすことを目指している。それは、どんな経営戦略よりも大きい効果を生むのではないだろうか。"(P.177)

    "相手のためを思ってなにかをすれば、それがホスピタリティになりる。相手に対して何かをするだけでは、ホスピタリティとは言えない。「相手のために」か「相手に」か、その違いは大きい。"(P.6)

    "「おもてなし」はスポーツ選手の心構えでする。「攻撃」と「守備」どちらもこなし、勝利の秘策を探るのである。「攻撃」はこちらからしかけて、お客様によい経験、よい思い出を作ること(誕生日に名前入りのデザートを出したり、常連のお客様にデザートワインをサービスした)。「守備」は同じ失敗を繰り返さず、お客様が気分を害される原因を減らして、少しずつ確実に店をよくしていくことだ。"(P.37)

    "サービスは「独り言」、ホスピタリティは「対話」である。お客様の側に立つというのは、お客様の言葉に耳を傾け、五感すべてで気持ちをくみとり、思慮深く、礼儀正しく、適切な対応をすることだ。"(P45)

    "「だれもが目に見えない看板を首からさげて人生を歩んでいる。その看板には『大事にされたていると感じさせて』と書かれている」 ビジネスで成功するのは、その目に見えない看板を見つけられる人だ。なかでも、その看板をさげている人をどうやって抱きしめてあげればいいかを知っている人が頂点に立てる。"(P.65)

    ⇒「誰の為に」「何の為に」仕事をしているのか。その原点に回帰することこそ、「おもてなしの天才」になる秘訣なのかもしれません。

    【従業員第一主義】

    "わたしがもてなしの心を差し出す相手は、まず従業員、つぎにお客様、そのあと順に、コミュニティ、仕入先、投資家である。"(P,ii)
    "お客様よりも従業員を優先するのは、まずチームのメンバーがやる気をもって仕事に来てこそ、賞賛されるビジネスを長く続けることができ、お客様とのたしかな絆を保てるからである。"(P.173)

    ⇒相手を幸せにするためには、自身が健康でないとできないものです。『7つの習慣』のインサイド・アウトではありませんが、企業が長期的に発展していく(=内側から外側に少しずつ影響の輪を大きくしていく)ためには、従業員を顧客と同様、もしくはそれ以上に大切にするという考え方はなくてはならないのではないでしょうか。私の属する会社もCustomer SatisfactionだけではなくEmployee Satisfactionも大切にしてくださいます。非常にありがたいことです。


    【Human Resourceについて】
    "会社が信念を守りながら成長し、成功を収めるためには、よい人材を惹きつけ、採用し、長く働いてもらう必要がある。「人」がレストランに命を与えるのだ。店の成功は、どんな食材より、内装より、ワインの種類より、ロケーションより、「人」に左右される。なぜならホスピタリティは対話だからである。わたしがスタッフとして採用するのはお客様の心をつかみそうな人だ"(P.104)

    "「知性」とは学ぶことへの強い好奇心や、頭の柔らかさのことだ。(中略)毎日がよりよいものを作り出す機会だとわかっている人を迎え入れたい。"(P.108)


    【その他】
    "「人はすばらしいことも、ひどいこともたくさん言う。だが自分は、人が言うほどすばらしくもなければ、人が言うほどひどいわけでもない。ただ大事なことに集中して、自分の本質を知り、ゴールに向かって努力し、つねに寛大であり続けよう」"(P.137)

    "人の上に立つマネジャーには、次の三つが起こる。
    ・見えないメガホンが唇に縫いつけられ、なにを言っても、以前より二十倍も多くの人たちに聞かれる。
    ・スタッフに双眼鏡が行き渡り、マネジャーの一挙手一投足はそれまで以上に多くの人の目にさらされる。
    ・「火」を与えられる。これはある種の力であり、責任をもって、適切に安定して使うべきものである。"(P.144,155)

島田楓子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×