新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478005538

作品紹介・あらすじ

戦略コンサルタントのスキルを盗め!問題解決の基本的考え方はここにある。問題解決理論をチャートを駆使してわかりやすく説明。シンプルで明快な解説はそのままに、企業事例を刷新。

感想・レビュー・書評

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  • 『感想』
    〇どうしようか悩んでいるだけで、仮の結論であってもそこに向かって動けないでいるのならば何も生まれない。問題解決に向かって実行し、実行していく中から軌道修正をしつつよりベストな方法を探し、進んでいくことが大切。

    〇自分で納得した行動をとることができれば、たとえ失敗したとしてもその結果に責任を取ることにも納得ができる。納得できさえすれば悪かったところを認めることが成功への道。

    『フレーズ』
    ・〈ゼロベース思考〉のポイントは、(p.19)
     ・自分の狭い枠の中で否定に走らない
     ・顧客にとっての価値を考える

    ・ベターな解決策でも現場を動かし始めると、じっくりとベスト案を求めて分析するよりも、精度の高い、すぐに役立つ情報が自動的に入ってくるのだ。(p.44)

    ・大事なことは、ビジネスのロジック=因果関係を考え抜くことに尽きる。(p.109)

    ・ビジネスで重要なことは「わかること」を「できること」に移行させることであり、そのためには「やる気」がキーポイントになる。(p.119)

    ・プロフェッショナルというのは、自分に与えられたミッションに対しては、いかなる状況にあっても常に最高のパフォーマンスを発揮するものであり、たとえミッションが曖昧であっても、あるいはミッションが見えない状況下でも、将来を見据えて自分で独自のフレームを創り、それに向かって邁進する人だと考える。(p.120)

    ・チャートやグラフにして分析をするのは、
     ①瞬時に見ただけで自分以外のだれにも内容を伝えやすい
     ②表よりも精度の高い状況把握ができ理解のスピードが速い
     ③視覚的にインパクトが強く記憶に残りやすい
    といったメリットがあるからだ。(p.157)

    ・鋭い切り口で問題を定義し、解決策を提案し、実行に移す問題解決力に優れた人(とそうでない人)の大きな違いは、とにかくよく考えていることと、そして自己責任において自分の結論(仮説)を持って前向きに実行する力を備えていることだ。(p.207)

    ・他人に解決策を与えられ、なんとか「説得」されて自分が実行するのと、自分たちの力で解決策を練り上げて「納得」したうえで実行するのとでは、結果に雲泥の差がある。(p.210)

  • ビジネススクールに通った時に、スクールで一緒になったコンサル出身の人が勧めてくれた書籍であった。
    MISIの漏れなくダブリなしの考え方もわかりやすく、全体的にわかりやすい。新入社員の時からこのような本と出会っていたかったと思う良書だとお思います。

  • 日々精進。わかるとできるは明確に異なる。
    日常の思考の積み重ねが問題解決力の地肉となる。

    ⚫︎ゼロベース思考
    この課題を解決するための具体策はあるという前提で考える。顧客価値を考える。

    ⚫︎仮説思考
    変化の激しい時代では、検討を重ねてるうちに前提条件が変わってしまうから必要。

    ⚫︎MECE&ロジックツリー

    ⚫︎課題とは解決すべきだと意識された問題

    ⚫︎ビジネスの鉄則は強みをテコにすること

  • 20200101
    マッキンゼー出身のコンサルタントである斎藤氏の著作。エッセンスは2つの思考法と2つの技術を用いて、ソリューションシステムを考えることである。システム図は課題と仮説が非常に明快に分かるもので、シンプルに伝わる技術であろう。
    全体を通して、シンプルさを貫いており、無駄な枝葉が全くなく相手に伝わる。また、ケーススタディが切迫感を持って伝わってきて、コンサルタントとして求められるポジティブエネルギーを感じられたケースであった。

    //MEMO//
    ソリューションを深めるとは何か?という技術スキルがここにあると仮定し読んでみたい。
    論理展開の技術(MECEとロジックツリー)は今までロジカルシンキングで反復して学んできたが、思考法(ゼロベース思考、仮設思考)については、ソリューションとして新たに体系的に学ぶポイントである。

    ①ゼロベース思考
    ・安易に否定に入らない
    ・顧客ドリブンで価値を考える

    ②仮説思考
    ・アクションに結びつく結論ありき
    ・結論への理由や背景
    ・ベターを意識しスピードを上げる

    ③MECE
    ・3C+1C
    ・マーケティングの4P
    ・ビジネスプロセス
    ・事業ポートフォリオ

    ④ロジックツリー
    ・ROA分析
    ・間接費削減プログラム
    ・コーザリティ分析

    ソリューションシステム=①〜④を駆使して課題解決
    1. 課題の設定
    ・主要課題と個別課題(MECEとロジックツリーを利用)

    2. 解決策の仮説
    ・個別課題に対して、Yes/Noで個別解決策を立てる。(Yesの場合How、Noの場合Why)
    ・個別課題を経営資源の分配を考慮して、総合解決策を立てる

    3. 解決策の検証・評価
    ・個別解決策→ファクトベース
    ・総合解決策→ハード面(期待成果、投入資源、リスク、展開スピード)、ソフト面(企業スタイル、トップのコミットメント、リーダーシップのある実務レベルの推進者)

  • 240227読了

    久しぶりの名著だった気がする。というか分かりやすい書籍だった。
    事例の説明から常にわかりやすく、親しみやすい感じがした。
    常にSO WHAT?(だからなに?)を考えて、アクションに繋がるような答えを出す必要がある。
    また、自分の決断をすぐに出して行動していく必要がある。これが仮説を置いて進めること。
    止まってどちらが良いかというより、仮説をもって進めながら修正していくほうがはるかに早く、目的地へ進むことができるから。

    尊敬する人に出会って思うのはおれは本当にのろのろしている。
    その人もてきぱきテキパキ。早い。この本に書いてるように、仮説をもって決断して進めること。買い物でも何するでも考えている時間が俺は長い。
    別にそんな長時間考えることでもないのに。行ったり来たり、、。
    思考も話すスピードも行動もてきぱきすることを心がけてみよう。

  • 今就職活動に取り組んでいるが、セミナーで説明されるフレームワークが殆どこの本に書いてあることだった。MECEとロジックツリーはGDをやる上でよく使う。全ての基礎となる読んでよかった本だった。

  • スラスラ読める本ではないが、重要な要素が詰まっている。課題発見と合わせてぜひ読んで欲しい。

    特にMECEとロジックツリー。
    自分もまだ精度は甘いが、日々訓練することでかなり精度は上がってきた。

  • 問題解決の際に求められるベース(思考)と方法(技術)について。誰もが日々日常生活で何気なく実践している方法をビジネスで効率よく再現できるようにしたものが問題解決手法なのだと。後半部分の実践編で言っていることはイシューからはじめよと基本的に同じだった。

    わかることとできることは全然違う。できることと結果が出ることはもっと違うと著者が言っていたけど、その通りだと思うからケース問題解いたり、日々考える際に実践できるようにしていく。
    これからこういう問題解決とかロジカルシンキングとかの本多めに読んでいく予定。

  • 問題を解決する上でベースとなる思考態度(ゼロベース思考、仮説思考)と解決手法(MECE,ロジックツリー、ソリューションシステム)が具体的な問題解決事例を交えながら解説されている。

    問題を解決する上で特別な方法論があるのかと思いきや、日頃意識せずに行っている問題解決の仕方を体系的に再定義した内容となっていることに驚いた。

    問題解決はコンサルタントのみでなく、大小はあれすべての企業が日々行っていることであり、仕事でもプライベートでも大変役に立つ内容だと思った。

  •  問題解決のために必要な思考(ゼロベース思考、仮説思考)と技術(MECE、ロジックツリー)の理論と実践を示した良書である。

    ・理論編は、非常に明快であり、本質のみを捉えたすっきりとした構成に好感を持った。
     そのためとても読みやすかった。

    ※まあ、初版が20年以上前であり、今では流石に定番となったテーマであるし初めて知る内容でもないため読み進めやすかったというのはある(それと、著者が日本人のため翻訳者のスキルに左右されないのも大きい)。

    ・実践編はさらに良い。
     著者が実際に手掛けたプロジェクトの一連のストーリーをなぞる形で、問題解決の思考と技術の使い方を読者に示している。

     巷に溢れるよくある本のパターンだと、「実践編」といいつつ、理論を断片的に当て嵌めてみただけの、読者にとってみれば使えないエピソードを散りばめただけのものが見受けられたりするが、そうではない。
     プロジェクトの全体像を見ながら、フェーズ毎にどのように進めていったのか、コンパクトな分量に収めつつ、読者が具体的にイメージしながら読み進められる構成であった。

     クライマックスには、プロジェクト終盤に発生した思いもかけない障壁をどのように乗り越えたかのエピソードも盛り込まれており、ドラマ性を感じた。
     プロジェクトの成功には、思考や技術もさることながら、「相当なポジティブ・エネルギー」が不可欠なのだと、覚悟を問う言葉で締め括られている。

  • 問題解決の手法の教科書
    特に仮説思考の章が自分には役立つ内容であった。
    ・アクションに結びつく結論を常に持つ
    ・背後にある問題を起こす(起きる)仕組み、構造を考えることで結論の理由づけ
    ・スピード重視 ベストよりもベターをアウトプット(実行)
    今日から実行!

  • 学生時代に学んだ内容なので、わかっているつもりではいたが、仕事では活用できていなかったので、改めて勉強するつもりで読んだが、企業の事例と共に説明があって大変わかりやすく書いてあり、早速、仕事でも活用している。分析力、思考力にさらに磨きがかかったと感じた本。またこの本もコンサルのマッキンゼー出身の方の本。

    ゼロベース思考:ゼロベースで物事を考える=既成の枠を取り外す
    仮説思考:常のその時点で結論を持って、アクションを起こす。
    常に「So What:だから何なの?」と自問自答する。
    ※ 「わかること」と「実行できること」は違う。
    ⇒ 本書を読む前はまさに「わかること」のみの状態であった。

    MECE:モレなくダブりなく(他に原因はないか、解決策をダブって考えていないか)
    ロジックツリー:フローチャートやツリー状に整理して考える
    パレート分析 20-80のルール: 生産性の高い20%の社員は、売上の80%に貢献している。残りの80%の社員は、20%の売上にしか貢献していない。

    これ以外にも学べる内容はたくさんあるが、ここでは記載しない。

    何度も読む価値がある本だと感じる。

  • ■思考編
    ・現時点での結論(=仮説)を作ることが大事
     -結果的に背後の理由やメカニズムを考えるようになるため
    ・情報収集に時間を使いすぎない
     -情報量と反比例して思考量が減る
     -ビジネスに絶対は無い

    ■技術編
    ・MECEのポイントは3つ
     -モレによって的を外していないか
     -ダブりによって効率を阻害していないか
     -MECEで見た後に優先順位をつけているか
    ・ロジックツリーのメリットは3つ
     -モレやダブりのチェックになる
     -原因・解決策を具体的に落とし込める
     -各内容の因果関係を明らかにできる
    ・ロジックツリーの使い方は2つ
     -原因を追及
      >Whyを繰り返す
     -解決策を具体化する
      >So howを繰り返す

    ■プロセス編
    ・問題解決は「課題の設定」⇒「解決策の仮説」⇒「解決策の検証・評価」の3ステップで行う
    ・課題の設定は「主要課題の設定」と「個別課題への分解」がポイント
     -主要課題は何かと比較することで、現状にどういう問題があるのかを把握することが大事
      >比較しないと悪いところがわからない
     -個別課題の設定は「ロジックツリーを使うこと」と「問題のメカニズムを明らかにすること」が大事

  • 2015年7月15日読了。社内研修で勧められた、ロジカルシンキングツールに関する入門書。概念の説明ばかりであったり図や絵を垂れ流すだけの本ではなく、ビジネスの実態に即した例や演習が豊富に用意されており分かりやすい。「MECE」は物事を分析するときに意識する必要はあるが、「MECEであること=すぐれていること」ではない、ビジネスの現場では「効果的なダブり」が求められていることもあるということ。どう分析するか?の切り口によって分類や網羅度合いはいくらでも変わりうるということ。世界は常に変わり続けているので、既存のフレームワークが分析に適合しないという事象は十分考えられるため、自作のフレームワークを恐れずに使うこと。(ただ「フレームワークを使う」という考え方のフレームワークは役に立つ)ビジネスに限らず、たとえば子どもとの接し方や家事にも応用できる考え方だと思うので、今後も活用していきたい。

  • 問題解決の思考プロセス・実例をわかりやすく解説した一冊。僕が購入したのは内容が改訂された新版だが、旧版は35版まで刷られていることからも、根強い人気を誇っていることがわかる。

    実際、問題解決に至るプロセスを、ベースとなる思考~汎用的なテクニック~思考とテクニックを統合した問題解決の標準的な型の3つの流れで理解できる本書の構成は非常にわかりやすいし、類書が多いこの手の書籍の中で、本質的な部分がシンプルにまとまっているという印象を受けた。ただ、続編の「問題発見プロフェッショナル」の方を先に読んでしまったので、順番が逆転してしまったこともあったのかもしれないが、そちらの方が個人的に新たな気づきとかは多かった。それだけ本書のコンセプトが、様々な類書によってカバーされてきた、ということなのかもしれない。

  • 大事なことのはずなのに読んでてワクワクしない。つまらない。私の理解度が低いのだろう。

  • 有名な本。仮説と実行、ゼロベース思考と仮設思考。ロジックツリー、MECE、ソリューションシステム。とにかくよく考える。前向きにチャレンジする。

  • ケースやジョブの対策をするのにオススメ
    ジョブまでに読み直そ

  • ゼロベース思考、仮設思考。
    MECE、ロジックツリー。
    ソリューションシステム。
    どれもシンプルだけど効果覿面。

  • 課題を解決するための考え方や技術が凝縮されている。
    『ゼロベース思考』『仮説思考』『MECE』『ロジックツリー』といったフレームワークを章ごとに取扱い、思考の基礎を身に着けてから問題解決の実例に取りかあかる流れが秀逸。問題を解決する技術が1冊に収まっているので、顧客の要望をとりまとめ、それを論理立てて説明できるようになる。

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著者プロフィール

(さいとう よしのり)東京学芸大学教職大学院(大学院教育学研究科)教育実践創成講座教授。


「2021年 『道徳教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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