- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478006658
作品紹介・あらすじ
今日の企業は、高度に複雑化している。だが、複雑なシステムの中でも、本当に重要なことはいくつもない。「何が本当に重要か」を見極めることができれば、短期間に企業は著しいパフォーマンスの向上を成し遂げることができる。本書では、ゴールドラット博士と娘エフラットとの会話を通じ、「ものごとは、そもそもシンプルである」「人はもともと善良である」という二つの信念の根本的なあり方を説明することで、あらためて深遠な思考に基づいたアプローチを提唱している。
感想・レビュー・書評
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お父さんと娘の会話(物語)から、次のエッセンスを導きだす。
・人はもともと善良である
・すべての対立は解消できる
・ものごとは、そもそもシンプルである
・どんな状況でも飛躍的に改善できる
・すべての人は充実した人生を過ごすことができる
エピソードとなるのが、アパレル会社の所謂下請けと親会社が、ウィンウィンになる方法とパン屋が儲かる方法。
しかし、分かったようで分からない。何か読んでいても、脳ミソのヒダに引っ掛からない感じ。
強いて学んだことは、
システムに与えられている自由度が高ければ高いほど、システムはより複雑。
最適化とは、対立を除去する方法ではなく、「最高の妥協点」を探し出すこと。
人を責めると、間違った方向に行ってしまう。正しい方向からどんどん遠ざかってしまって、よいソリューションなんか見つからなくなってしまう。もし相手を排除することができたとしても、ほとんどの場合、本当の問題は残ったままになる。
発注先の会社が、真に発注元と競合優位性を持つには、その会社のニーズを理解すること。
著者は、イスラエルの学者で、TOC(Theory of Contraints)と言う生産管理の手法を考えた、立派な方のようですが、すみません、私の能力不足でした。
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『感想』
〇現実がシンプルであること、人には他人を責める習性があることは、今までの経験から何となくわかる。しかしこの本はそこを具体的に説明してくれるはずだが、私の理解が薄い生産・販売分野での話だからか、よくわからなかった。
〇親子の会話とレポートが交互にくるこの構成が、分かりやすさを生むのだろうか。話の始まりも終わりもよくわからない。
〇自分の理解力がないことは分かっているが、もう少しシンプルに説明してほしかった。複雑さに惑わされた。
〇人は善良であると言っているが、なぜそう言いきれるのだろう。
『フレーズ』
・一つ目の障害は、現実が複雑だと考えること。二つ目の障害は、対立は当たり前で仕方のないことだと考えること。(略)三つ目の障害。人には、他人を責める習性があること。(p.124) -
購入した本。ビジネス書でありながら、哲学要素もあったため購入。
セネカの言葉「幸運は準備と機会が巡り合ったときに訪れる」
「なぜ、どうしてと物事を掘り下げていくと本質に辿り着く」
「有意義な機会とは、自分ではどうすることもできない状況を克服した時のこと」
「物事の根本はごく少数の要素によって構成されている→ものごとはそもそもシンプルである」
「自分の取り分を増やしたければ、ウィンウィンになるように努力すればいい」
「決してわかったつもりにならない」
「ものごとの原因と結果を常に考える。また抽象的な言葉を使わないようにする」
「感情、直感、ロジックで人は動く」
「人は善良」
「対立はすべて取り除くことができる」
「複雑に見える状況も実は全てシンプル」
「どんな状況も改善できる」
「常にウィンウィンのソリューションがある」
小売業にとって、最善のソリューションは売り切れを出さないこと。すぐに補充することで売上アップにつながる。
小売業をする際にはまた読むようにしたい。 -
うまくいかないとき、結果に対して不平をもらす選択と、結果から学ぶ生産的な選択がある。
生産的な選択をするポイントが3つある。
1 ものごとはそもそもシンプルである
突き詰めれば原因は収束する。ごく少数の要素に支配されている。
2 対立は解消できる
対立には矛盾が必要、矛盾があったら根本的な前提を疑う。人間関係でもそうすべき。
3 問題を相手のせいにしない
どんな関係にも調和は存在する、という態度で望めばウィンウィンのソリューションを見逃さない。
人はもともと善良である。 -
人はそもそも善良である
直感と感情とロジックは絡み合っている -
『ザ・ゴール』のゴールドラット氏による第5作目。今回のテーマは「複雑さに惑わされるな!」。物事の本質にあるシンプルさを見抜き、矛盾なき調和こそWin-Winを生む。ゴールドラット氏の論文を媒介とし、父娘の対話を通して説く。但しシンプルの必要性を繰り返すわりには回りくどい。語られていることは至極正論だが『ザ・ゴール』のような切れ味はない。
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TOCで有名な著者の実話的な本
TOCをはじめ、どうしてこんな革新的な事を思いつくのか?と言う世界中の人の疑問に
答える事を目的に、書いたのではないかと感じる。
よくwin-winの関係と言う言葉を聞くが、結局世間で使われる意味は、
自分のwinが前提となっているし、パイ(市場)を拡大する事をに主眼は置かれていない。
しかし、ここで書かれている事は、パイそのものを大きくする事に注目して
双方が勝者になるというよりも、相手の利益につながるソリューションを提案し
その結果パイを大きくして、自分たちも利益を得る事を考えると言う順番だ。
つまり、いかなる人にも調和が存在する考えを基に、win-winの構築を検討している。
そう考えると両者には結果に大きな差が出るだろうと思った。
またwin-winの構築を妨げる障害、特に3点目はなるほどと思った。
・現実は複雑だと考える事
・対立は当たり前で仕方がないと考える事
・人には他人を責める習性がある事(うまくいかない理由を相手のせいにする)
著者の言いたかったメッセージをまとめると、下記の5点になる。
・人はもともと善良である。
・全ての対立は解消できる。
・物事はそもそもシンプルである。
・どんな状況でも飛躍的に改善できる。
・全ての人は充実した人生を過ごす事が出来る。
印象に残った言葉
明確に思考する鍵は、循環ロジック、つまり議論がグルグル同じところをめぐる事を避ける事 -
人はもともと善良である。ものごとは、そもそもシンプルである。すべての対立は解消できる。どんな状況でも飛躍的に改善できる。すべての人は充実した人生を過ごすことができる。
この本の訴えているところ。Think like true scientist,物事のうわべに惑わされることなく、深い洞察によってその本質に迫り科学者として因果関係ロジックを用いて現象を繋ぎあわせる。そして、どんな複雑なものでもシンプルにして、誰にでも分かりやすく、その本質を解き明かしていく。 -
父と娘の対話をもとに、「ものごとはそもそもシンプルである」「火とはもともと善良である」の2つの信念の根本的なあり方を追求している。
覚えておくべき悪しき考えは以下の3つ。
・現実が複雑だと考えること
・対立は当たり前で仕方のないことだと考えること
・人には他人を責める習性がある -
思考停止をやめること。ものごとをシンプルに考えること。原因を他人に委ねないこと。答えが見つかったと思っても更なる改善策を考えること。